アルコール依存症治療専門病院を退院して
DNC(デイナイトケア)センターという施設に入所した 俺は



この頃 精神科医 香山リカさんの講演会に行っている

以下 その時の講演内容メモより



自分で自分を認めること、苦手な方が多いですね。負け組・自己責任。私は、好きな言葉ではありません。

『自己責任』

失敗した人に対して言う言葉になってしまった。
こういった言葉を出す人間の心理とは、『安心したい・自分は大丈夫・安全』。ある意味、心の防衛手段ではあるのですが、本当の解決・安心ではありませんよね。むしろ、心の余裕を失っている方の言葉です。

今は、自分に低い点数をつけてしまう時代です。もうちょっと自分に甘い点数をつけてもいいのではないでしょうか。

ひとつの失敗から数年前の失敗を結び付けたりしてませんか??
こういった状態の方は、その次に『予言』をし始めます。『今年の夏くらいに似たような失敗をするのでは』と。そして、その通りの失敗をしてしまう。

『やっぱり』

予言が当たったわけではありません。これは自己暗示による『有言実行』なのです。

もっと自分をゆるしてあげてもいいと思う。

心が弱っている時こそ『今すぐ決めなければならない!!』と思い込んでしまう。そういう時こそ、大切なことを決めたりしてはいけないんですよー。

『自殺するしかない』と行動にうつす時間って、2・3時間くらいのものではないか、この時間をしのげばよいのではないか、という方もいます。

『ワンストップサービス』

いい言葉ですねー。『何かあったらちゃんと言ってよ』と予告する。これが大事です。病院に連れていったり、気の利いたアドバイスなんかしなくてもいいんです。

声をかける。気持ちを伝える。楽しむことを味わう。みんなで乗り越えていけたらいいなあ。そう思っています。ありがとうございました。

パチパチパチパチ



この時の講演会で聴いた お話は 心の健康問題についての集まりなんかでは どこでも聴くような内容なんだけど
俺は この時 初めて聴くようなことばかり だった

ここから すべてが 始まったように思っている

もう仲間を失いたくない

もっと ちゃんと 伝えられる人に なりたい

『何かあったらちゃんと言ってよ』と言える人間になりたい

まだまだ 勉強が足りません がんばります
アルコール依存症治療専門病院を退院して
DNC(デイナイトケア)センターという施設に入所した 俺は



この頃から病院の給食センターで 治療もかねたアルバイトを はじめている
朝4:30から 給食センターに行き ご飯をよそったり 食器を洗ったり する
終わるのは7:30くらい
次は夜の17:30~18:30で この時も 食器を洗ったりする

昼の間には 畑で生産活動という治療プログラムを受ける

さらに空いた時間を利用して 俺は簿記の勉強をしていた



他の DNC利用者が全員 同じように時間を過ごすわけでは ない
ほとんどの人は なんにも していない

ように 見える

いっしょにいるわけじゃないから 知らないだけなんだけど
同じ部屋の人は いつ見ても 横になってテレビばかり観ている
まったく だらしない !!
いろんな人がいるんだし
こうしなければならない というやり方はないんだけど 好きにすればいいんだけど

俺には どうしても なんにもしない というのが 出来ない
当然 疲れる
そして 当然 飲みたくなる



この飲酒欲求という奴は どうやら 疲れ とセットになっているようだ

今 とても 飲みたい

当たり前だわな

17年間もの習慣が 半年 入院したくらいで そう簡単になくなるわけが ない

なくそうと努力するよりも 新しい習慣を記憶させるのが 1番よさそうだ

疲れた時には 何か 別のことを しよう



と当時の日記に書かれている
今は 病院内の仕事は ほとんど していない
休日に 畑を ちょこっと手伝わせてもらったりはしているが

疲れると 飲んでしまう
飲んだら人に迷惑をかけるまで 飲んでしまう
疲れないように 生きていかなければ いけない

そう考えたら 日がな1日 横になってテレビばかり観ている人は 飲まないようにするため 疲れないようにしている のかもしれない

人のことを そう簡単に馬鹿にしたらいけませんなあ 反省
あの東日本大震災から ちょうど1年が経った

俺は茨城に出張の予定があったからボランティアに行くつもりだったけど

死にかけて入院してしまって行けなかったんだった 情けない

とは言え 俺は今 すごく大切なことを学び続けている

生きていくためには たくさん たくさん 大切なことがあって

つらいことが あった時に どう対処しなくちゃならないのか ということも そう

俺は今まで それらすべてを酒で麻痺させて 生きてきた

結局死にかけて この様だ

ボランティアに行っていたとしても足手まといにしか なってなかっただろう

酒を やめる気なんか 1年前には さらさらなかったからな

情けない だけど これはホントのことだ

今は たくさんの人たちから支援を受けて 生かされている

人は ひとりでは生きていけないんだ

これからは 出来ることを 出来る範囲内で 人に尽くして 生きていきたい 合掌



と 1年前の今日の日記に書かれている

ふり返れば
『思うことのすごさ』を思い知らされ続けた この2年だった
精神障害者との診断を受け 精神世界の影響力の大きさを思い知らされた
今まで あまりに おろそかにし過ぎてきていた
精神世界というものを

人は 祈ること が出来る

こんなことすら俺は (知識としてはあったけど) 知らなかった

酒を 飲まないように 人に迷惑かけないように
出来ることを 出来る範囲内で 人に尽くして 生きていきたい

今でも そう思う