■马马虎虎de ALS■
文化その2
この静かで自由な大地で狩をしたり、
をとったり採集民族として暮らしてきた。そのアイヌモシリは、つい百二十年前までほぼ全域が豊かな原生林におおわれ、「ユク:鹿:獲物」
「カムイチェプ:鮭:神の魚」などを「シェペ:真の食べ物」といい、大地も植物も動物たちも、人間が自由にできる所有物ではなく、
「カムイ:神」のものと、何時も畏れと祈りをもって暮らしてきたのである。
しかし、森羅万象を神とする「アニミズム」が、アイヌの人達
の信仰とみられがちではあるが、アイヌの人達の世界観や概念は、カムイへの信仰と密接な関係があり、理想としてきた「人間:アイヌ」らしく生きる事を誇りとし、本来あるべきアイヌとしての生き方、人間としての在り方、
精神文化を尊ぶ彼らを観ると一概にアニミズムでは説明できないという。
長い間暮らしている中から紡ぎだされてきた民族の生活と精神文化は、この台地の自然風土に最も適合し、アイヌ民族は寒い地方で耐え忍んできたのではなく、
「アイヌモシリ:北の静かな大地」こそがこの民族にとって最も豊かな自由の天地であった。 また、アイヌ民族には、自然と闘うとか克服するとかという不遜な心はなく、大自然の営みに逆らわず共生することを最高の生き方としてきた。