梅の季節になってきました。今年もまた先週の金曜日、蝋梅が見頃ということで、宝登山(ほどさん)に山歩きを兼ねて行って来ました。宝登山というのは、埼玉県の数少ない観光地である長瀞にあり、高さは497.1mで割と気軽に登れる(麓から山頂近くまで行くロープウェイもある)山です。麓に県内有数の同名神社があります。参詣すれば何か金運に恵まれそうな名前ですが、由来は、神話で知られる日本武尊(やまとたける)が、この山頂を目指した時、山火事に遭遇したものの、神犬に救われ、無事山頂に達し、神霊を祀ったと神社の公式HPにあります(他に諸説あるようです)。本来は「火止山」だったようで、後に現在の表記になりました。つまり、火災をはじめとして、盗難などの数々の災難除けの守護神を祀る神社なのです。
宝登山山頂へは、ロープウェイで行くのが最短なのですが、低山ですので、山登りをお勧めします。ルートは2つあります。宝登山神社の白い鳥居近くにある登山道入り口から登るコースと長瀞駅より熊谷・寄居方面一つ手前ににある野上駅から通称「長瀞アルプス」を経るコースです。前者は1時間10分ほどの登りで行けますが、途中の道は車道ほどの幅のある、やや砂利の多い道を単調に登るだけなので、あまり楽しくありません。後者は、2時間ほどかかり、最後の20分余りは階段状の道を急登しますが、全体として、適度なアップダウンがあり、歩きやすい道が続いて、時間の余裕がある方には、こちらをお勧めします。今回も僕はこのコースを選びました。駅正面真ん前の道をまっすぐ行き、県道(?)を突っ切って道なりにいくと、10分余りで、お寺が見えてきます。表示板があり、細い道を行くとすぐ、宝登山登山道入り口です(表示は長瀞アルプス入り口かもしれません)。そこから20分ほど、ゆるやかな登りですが、落葉樹林帯で日のよく当たる明るい道を進むので、とても快適な気分になれます。時々、樹林の合間からなだらかな山々が見られるのも、疲れを癒してくれます。
上りきると、しばらくは、軽やかに進めます。やがて、環境保全協力金を入れるやや古びた赤い箱があります。この辺りは私有地なのだそうです。記すのを忘れてしまいましたが、ちょっと経年変化で傷みが目立つ案内板が、結構あります。でも、その古びた感じが逆に風情があっていいのです。上り下りを繰り返してやがて、案内板の真ん中に「小鳥峠」という何とも愛名が記されているところに着きます。とくに峠という感じでもありません。それに傷みがひどく、今に「小鳥峠」の文字が消失しかねないほどで、うっかりすると、気づかずに通り過ぎてしまうかもしれません。
さてそこから5分ぐらいで、舗装された車道(林道?)に出ます。その道を15分ほど進むと「毒キノコ注意」の看板があるところに着きます。ここからが、先ほど書いた急登が始まります。でもあくまでも低山ですから、高山での急登とはレベルが違いますので、ご安心を。僕は、もう3回ここを登っているので、さほど苦になりませんでした。9時26分宝登山山頂に達しました。ここからは、奥秩父の2000m級の山々が連なって見えます。特に目立つのが、両神山のギザギザ状の山容です。バナナを食べて一服し、すぐ近くにある蝋梅園に向かいました。手作りの工芸品のような蝋梅の可憐な花を間近で見ることができました。甘い香りが漂っています。何とも言えません、最高です。前日まで、見に行くか迷っていたのですが、本当に来て良かったとつくづく思いました。孤独な身ですが、逆に誰にも気兼ねすることなく、何処へでも好きなように行かれる幸福を思わずにはいられません。
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蝋梅園でのんびり過ごしたのちは、名残惜しいものの、先に触れた道を下山道としました。50分ほどで下れました。神社に参詣した後、長瀞駅方面に向かい、駅近くの店で、秩父名物の豚みそ丼とビールを頼んで昼食。店を出て、ちょっとほろ酔い気分の中、毎年歩ける限り、今回と同じコースを辿って蝋梅を見に来ようと心に決めました。最低でも10年は続けられるかな、とちょっぴり不安がよぎりましたが、今の気力を失いたくはありません。
その後は、埼玉県立自然の博物館に寄ってから、帰宅の途につきました。本当にいい一日を過ごしました。


