裏街道を往く

裏街道を往く

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 米国とイスラエルによるイラン攻撃を契機として一気に中東情勢が悪化した。それにもかかわらず、米市場は株こそ下落しているものの、今のところそれほど危機感に襲われていない。しかし、中東に原油のほとんどを依存している日本は、危機感を抱かざるざるを得ないのは明らかだ。事実、13日日本市場はトリプル安(株、円、債券が揃って売られる)に陥った。政府は、補助金を出したり、石油備蓄を放出するなど、火消しに躍起になっているが、果たして、予想される酷い物価高を沈静化できるだろうか。

 

僕のように高齢で年金に頼れず、投資を行なっている者にとって、今回の事態はかなり深刻だ。1970年代に2度発生したオイルショック以来の物価高騰が起こる可能性があるからだ。73年末から74年にかけて、年率20%(!)を超える異常な物価高になっただけでなく、トイレットペーパーの買い占め騒動など、社会が混乱に陥っていたことは、高校生だった僕もよく覚えている。

 

僕が投資を始めたのは、米国市場がとても魅力的で、世界一の市場に自分も是非とも参加したかったからだ。米国投資一辺倒であった。しかし、昨年のT関税ショックで、米国がトリプル安になった時、それまでの米国投資を続けていては危険と感じ、欧州株投資や金投資を始めて、分散投資を行い、暴落に備えるようになった。今回もおそらく株価は相当下落して行くに違いないし、そうならないにしても、それに対処する方策を考えなくてはならない。投資期間が20年以上ある人々にとっては、むしろ買い場であるが、僕のように、10年間の投資も厳しい者にとっては、早急に対策を立てなくてはならない。幸い、市場全体を対象とする、値動きの激しいインデックス投資の割合よりも、着実な増益を狙えるETFや投信の割合を多くしていた。でも十分と言うにはまだほど遠い。一昔前ならば、債券に資金を移すのが常套だったが、近年、債券も株と同じ動きをするようになってきており、安易に飛びつかないほうがよさそうだ。やはり通貨の下落にかかわらないgold投資が無難なようだ(でも現在投機買いが横行していて、価格のボラティリティが高いのが難点で、当座は積立投資が賢明な気がする)。

 

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 自分や周囲のことばかり考えていてはいけない。広く国際情勢に目を向けることも大切と、常々言ってきた自分はなおさらだ。Tは、今回の早期収拾が不可能と知って、「原油高よりも(イランによる)核(兵器開発)防止が重要だ」と開き直っているが、核防止が口実に過ぎないのは、共に攻撃に加わったイスラエルが体制転換、崩壊を狙っていたことからも明らかだ。今、出口戦略を巡り、米国とイスラエルの足並みが揃わなくなっていることを、先日の読売新聞が報じていた。そもそも、Tは、今回の攻撃に関して、出口戦略を含めた、綿密な計画さえ定めていなかったことも、コロコロ変わる言動や方策からも明らかだ(今回の記事で、何回「明らかだ」と書いただろう)。今回の事態の長期化で、重大な経済危機にさらされるのは、実は米国ではなく、日本を含むアジア諸国なのだ。逆に、経済に行き詰まりが見られたロシアは、限定的ながら制裁を解除され、原油をより多く売ることもでき、漁夫の利を得ている。当然、ウクライナはますます苦境に立たされていく。

 

 

 

 

サムネイルを見ると、ちょっと怪しいのではないか、と思われますが、なかなかしっかりした内容です。いわゆる「煽り系」You Tuberではありません。

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 前回の記事で、イランの女子小学校が爆撃され、100人ほど犠牲になったと書いたが、NYタイムズが11日にその仔細を報道している。それによると、児童らの死者は、すくなくとも175人だったという。米軍の予備調査で、古い地図データによる攻撃目標設定が、誤爆の主因だと米軍も認めている、と同紙は、「ここ数十年で最も致命的な過失」と批判している。日本のメディアは、僕の知る限り、この悲惨な事実を、あまり積極的に報じていない。米軍の今後の戦略やホルムズ海峡封鎖、原油価格高騰などの問題にばかり関心を向けている。僕は、こうしたメディアの報道姿勢にもひどく懸念している。戦争を絶対に起こしてはならない、という願いが欠如しているからだ。

 

イラン女子小学校爆撃