積ん読だった声優の後藤邑子さんの闘病記「私は元気です 病める時も健やかなる時も腐る時もイキる時も泣いた時も病める時も。」を読みました。
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電子書籍なので"積ん"ではなかったんだけど、1年くらい前に買ったまま読めてなかったです。出版されたのは2023年。後藤さんが体調不良でお仕事をお休みしたのが2012年。人気声優さんで、顔出しで歌って踊って、グループ活動もされていたので、突然の休養で当時はかなり話題になりました。
とはいえ、私は最近(というか2000年代)のアニメはほとんど見てなくて、お名前も活動内容も知らなかったです(活動休止が話題になってたのは知ってました)。この本の出版で、病名が自己免疫疾患、それも膠原病(全身性エリテマトーデス)だと知り、親近感が湧いたのでした。
闘病記だと思って読み出したんですけど、後藤さんの半生記でした。生い立ちから声優活動の歴史まで細かく書いてあって、ファンにとっては嬉しい本なのでは。アニメを見てない(タイトルは知ってる)ので、この本でアニメ作品の名前とか声優さんの名前が出てきてもほとんど知らない…。
本の中では年齢非公表となってましたが、Wikipediaによれば、ほぼ、私と同年代。その時代の空気感はよくわかる。私が本屋でアルバイトしていた大学生時代にはアニメ、声優ブームの初期の頃。「エヴァンゲリオン」や「ポケモン」が流行っていた頃でした。
全身性エリテマトーデスで入院するまでの生い立ちで、十代で自己免疫疾患の「特発性血小板減少性紫斑病」での闘病生活(余命宣告までされたそう)、大学生だった妹さんが急に亡くなったりと、わりとヘビーな人生を歩んでこられたことが書かれてました。紫斑病はその後も持病となりますが、それを隠して、ハードな声優活動に邁進。
途中で、この本、膠原病の闘病記じゃなくて、後藤邑子の一代記ぢゃん。と気付きました。後藤さん、今は元気に活動されていて、普通に長生きしそうと書かれているので、一代記じゃなくて、半生記。一代記にならなくてよかったよ…。
後半では難病の「慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)」のため2015年に38歳で亡くなった声優の松来未祐さんとの交流も書かれてます。
病を克服する人もいれば、病に倒れて生涯を終える人もいます。私自身も闘病生活が長いけれども、自分より若くて元気だった人や、同年代でもバリバリと働いているような方が突然の病などで亡くなられると、どうして自分が生き残って、その人が先に逝くのかと、やるせない気持ちになります。そういうものの答えを求めて、人は宗教とか哲学とかを求めるのでしょう。
しかし後藤さん、紫斑病のときも全身性エリテマトーデスのときも、最初に入院した病院では命の危険を言い渡されるくらい重症だったけれど、途中で転院した先では適切な治療を受けられて回復。巡り合わせというか、そういう星のもとに生まれた方なのかもしれません。
エリテマトーデスでの転院は、自力での脱出劇もあったようなので、運命を自分で切り開く力のある方なんでしょう。人間、死ぬ気になればなんでもできる。
なにせ「難病」なので、治療方法も確立されていない部分もあって、病院によっては経験不足で手探りでの治療になることもあるのはわかります。私も身に覚えがあって、病院や主治医によって治療の進展に大きな差があるというのは実感としてわかります。
どの治療がどの人に向いているのか、病気の進行具合も薬の効き方も個人差があるので、最初の病院が一概に悪いわけでもないのでしょう。でも、最初から別の病院に行っていたら予後も変わっていたかも、というようなことも考えてしまう。
しかし後藤さん、そんな過去のことにはこだわらず、ずんずん、ずんずん、前へ向かって進みます。来た仕事を断らない姿勢、すごい。生来の性格なんだろうなぁ。これが、彼女の生きる力の源なのか。
私は病気になってからは、なるべく無理しないで、ストレスなく楽に生きられる方へと向かいましたが、後藤さんは舞い込む依頼を断らず、声優活動を再開。しかし、周りが放って置かず、体調を考慮して仕事は週3日とか、スケジュール調整をしてくれたそう。そうよね、疲れを溜めずに働けるのは週3日くらいよね。
そういえば、「しあわせは食べて寝て待て」の麦巻さんもそれくらいのペースでの働き方でした。持病を持った人がゆっくりとしたペースで働けて収入も得られるような環境がもっと整えられるといいのに。
病への向き合い方は人それぞれ。私自身は病名や病状を隠して仕事するリスクは取れない派なのですが、世の中には病気を隠して仕事をしたい派の方もいます。考えさせられるところも多かったけれど、常に前向き、元気な後藤さんから励まされてパワーをもらっている方々も多そう。これからもいっぱい活躍してもらいたいです。あ、くれぐれも、倒れない程度に。
後藤邑子さんの代表作の「涼宮ハルヒの憂鬱」20周年だそうで、映画のリバイバル上映とか、アニメの再放送や配信なんかがあるみたい。見てみようかな。TVerでも見逃し配信あり。
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↓Netflixでも見られます。
膠原病と生きる麦巻さんのゆるい薬膳生活。
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NHKドラマと連動したムック本。ドラマのおさらいとか薬膳の知識やレシピ満載。
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【今日の撮影機材】
カメラ:FUJIFILM X-T50 → 価格.com
レンズ:XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro → 価格.com
date:2026/4/1
※写真は縮小しています。





