配信オリジナルドラマの「SHOGUN 将軍」がアメリカのエミー賞を総なめっていうニュースが駆け巡りました。作品賞など18の賞を受賞して、エミー賞で最多の受賞記録だそう。すごい。
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ちょうど、再放送している朝ドラ「オードリー」が最終週。ヒロインの家庭環境が特殊すぎて前半は迷作だと思って見ていたんですが、後半になるにつれて、日本の時代劇の変遷を扱ったテーマが浮き立ってきて、面白くなってきました。
モノクロ映画を映画館で上映していた黄金時代から、テレビが各家庭に普及して斜陽化する映画会社と時代劇産業。テレビドラマ制作でしのいで、いつか時代劇映画を復活させるのだ、と地道に会社を続け、放送当時と同じ2000年の現代がドラマの最後の舞台。女性監督が時代劇映画を完成させるところで終わる…のかな。まだ今週放送分を見てないのでラストはわからないけど、あらすじを読むとそうみたい。
で、そんなドラマのその先の未来が、今。ドラマの中でもヒロインがアメリカに渡るかどうか悩むシーンがあったけれど、「SHOGUN」に主演した真田広之さんは2003年の映画「ラスト・サムライ」を契機にアメリカに渡って、20年越しの、エミー賞。
「オードリー」で時代劇の歴史を見ていたこともあって、受賞スピーチでの真田さんの「時代劇を継承して支えてきてくださったすべての方々、監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は海を渡り国境を越えました」という言葉が、しみじみと身に染みました。
私自身、子どもの頃は祖母の家でよく、「水戸黄門」や「銭形平次」や「暴れん坊将軍」などの夕方の再放送を見ていて、その後、ゴールデンタイムでの時代劇ドラマがどんどん減っていくのを寂しく思っていました。今では本格的な時代劇ドラマ、NHKくらいでしか見ないです。民放の時代劇もたまにあるけど、(衣装やセットの)予算とか(殺陣や所作ができる)キャストとか、さすがNHKって思うことが多いです。
「SHOGUN」ではカナダにオープンセットを作って全編カナダで撮影したと聞いて、びっくりすると同時に、日本ではできなかったのか、とちょっと残念。まるごと日本の戦国時代のセットを作ってしまうっていう、お金のかけ方が、日本(のテレビ局)では無理だろうなって思っちゃった。日本建築を建てたり、衣装を作ったり着付けをしたりする人材を考えたら、海外よりも日本でやったほうがいいこともたくさんあるだろうに、わざわざカナダで撮影するっていうのも、なんかちょっと寂しい。
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これを機に、日本でも本格時代劇ドラマが復活するといいな。いや、無理かなあ。「SHOGUN」のメインスタッフも日本人以外が多そうなので、逆に海外で制作される時代劇が増えるかもしれないですね。
【今日の撮影機材】
カメラ:FUJIFILM X-T50 → 価格.com
レンズ:XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro → 価格.com
date:2024/9/5
※写真は縮小しています。