秋ドラマ「セクシー田中さん」の原作者の方が亡くなられたというニュース。
数日前からネット(X)でドラマと原作について話題になっていて、経緯を注視していたのだけど、まさかこんな結末になるとは。少なからずショックを受けています。
発端は、ドラマの脚本家さんのSNS投稿。ドラマの9話、10話は原作者が脚本を書いたという内容。原作者へのリスペクトが感じられない文章で、原作ファンの方は戸惑ったのでは。それに対して、ドラマ原作者の漫画家さんが、出版社と確認の上で、ドラマの脚本を書くに至った経緯を丁寧に説明した文章をXとブログにポスト。それを読んだ小説家や漫画家の方々、ドラマ制作に関わる方々など幅広い分野の方々がそれぞれの立場でコメントして、炎上というよりは業界の悪弊をどうにかならないか、というさまざまな意見が飛び交っていました。
原作者の立場が弱く、ドラマ制作をするテレビ局が原作者の意図を無視してストーリーや設定などを勝手に改変してしまうことが、過去にも(現在も?)よくあったようで、様々な体験談が投稿されていました。
その中で、今回亡くなった作者の方は、誰かを責めるような風潮に心を痛めて、その原因を作ってしまった(と思い悩んで)ご自分を責めてしまった…ということではないかと。想像ですが。真相や、当事者の真意はわかりませんが、非常に痛ましい結末になってしまったことが残念でなりません。心からお悔やみ申し上げます。
原作者を擁護する意味で、脚本家さん、テレビ局を批判するような発言をしていた方々が、逆に原作者さんを追い詰めてしまったのではないかと思わされてしまうのが、今回の騒動の悲しいところ。それぞれがそれぞれの仕事をしていて、この人が絶対に悪い、っていう人はいないんじゃないかな。ところどころで、いろいろ行き違いがあったんじゃないかと。
もちろん、その行き違いを修正する機会はたくさんあったはずで、どうしてこじれたままドラマが放送されたのか、っていうのは今後、よく検証されたほうがいいとは思います。発端となった(と思われる)脚本家さんのSNS投稿も、そこに至るまでの経緯があったはずで、原作者さんの意向がきちんと脚本家さんに伝わっていなかったのでは。
原作は読んでいないのだけど、ドラマは楽しく見ていたので、このようなことになって、残念、という言葉では言い表せないくらい、悲しいです。
ドラマから原作を読んだ方も多かっただろうに。
今も、原作ありのドラマがたくさん放送されています。私自身は、ドラマはドラマ、原作は原作、と割り切って見てます。原作に忠実にドラマ化したものもいいし、原作を思い切ってアレンジ(悪く言えば改変)したものでもいいドラマはたくさんあります。
どちらにしても、原作へのリスペクトは大事。そこをはき違えてしまうと、原作者とそのファンを傷つけてしまう結果になってしまう。
制作現場のことはよくわからないけれど、これを機に、見た人も、作った人も、原作者も、みんながハッピーになるようなドラマだらけになって欲しいです。
いいドラマって、作ってる人たちも楽しそうなんですよね。
芦原妃名子さんの作品は「砂時計」などもドラマ化、映画化されているそう。見てみたいし読んでみたくなりました。
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ことの経緯はこちらの記事にも。
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【今日の撮影機材】
date:2024/1/27
※写真は縮小しています。