新型コロナの対策、インボイス制度、マイナカードと保険証、そして、原発の処理水。いろんな問題が山積しているけれど、なんとなく、ぼやーっとしているのが、岸田首相。存在感がないというか、どこか他人事というか。テレビのニュースをあまり見ていなくて、ネットと新聞の記事で見る限り、だけれども。
時代劇に出てくる呑気なお殿様の「よきにはからえ」みたいな。世襲政治家だからなんですかねぇ。お坊ちゃまというか、なんというか。
これがやりたい、とか、こういう国にしたい、というビジョンがないみたい。悪くもないんだろうけど、良くもないというか。
私は菅政権でのワクチンの接種拡大については評価しているのだけど、当時のワクチン担当、河野太郎氏の手腕が発揮された結果だと思っていました。
しかし、この記事を読むと、それも、首相の後ろ盾があってこそ、だったと。(有料記事です)
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コロナワクチンについて、『菅氏はたびたび官邸に河野氏を呼び出し、時期によっては連日のように面会を重ねた。その結果、省庁の官僚たちは「河野氏のバックには首相がついている」と強く意識するようになった。』『当時河野氏は行政改革担当相で直接所管する省庁をもたないため、指示できる部下は限られていた。後ろ盾となる菅氏の存在があってこそ「突破力」を発揮し、厚労省をはじめとする関係各省庁や自治体を動かすことができた。』
それに対して、マイナンバーについては『岸田首相が先頭に立って解決に臨む姿勢は見えてこない。相次ぐトラブル発覚にも「河野大臣にデータやシステムの再点検などの徹底を指示した」と述べるにとどめ、6月21日に閉会した通常国会の審議では河野氏や加藤勝信厚生労働相が野党の批判の矢面に立った。』『その後、健康保険証廃止に対する批判の高まりを受け、8月4日には首相自ら記者会見に臨んだ。だが、これまでも言及してきた行政のデジタル化に向けた自身の思いを披露したものの、具体的な対策については、8日の河野氏による説明に委ねた。』
ワクチンのときの勢いで、河野氏がマイナンバーカードについてもうまく舵取りをしてくれればいいなと思ったんですけど、なんだか迷走しすぎです。
河野氏がマイナンバーとマイナンバーカードについての理解が不足しているからなのか(そうではない気がしている)、各所の調整がうまくいっていない結果なのか、よくわかりません。そもそも、マイナ保険証に切り替える(既存の紙の保険証が使えなくなる)、という法改正が間違いだったと思うのだけど、どうしてそうなってしまったのか。
↓参考
コロナも今、第9波で感染者が増えているというのに、政府からの発信が弱すぎる感じ。原発の処理水も、なんとなくあやふやなまんまで強行してしまうから、各所から反発が起きるのでは。
首相が、明確に方向性を示して指示を出して、国民の不安を払拭するような発言をすれば、うまく収まる問題も多いんじゃないかと、思ってしまう。
いったい、どこに向かっているのか、なにを目指しているのか、そこがよくわからないから、それぞれが違う方向に向かって走ってしまって、結果的にどこにも行き着かない。
安倍元首相は、方向は間違っていたことも多かったけれども、とにかく、どこに向かって行けばいいのかを、明確に指示していたからこそ、周りが(忖度して)何がなんでもそっちに行くぞ! って動いていたんでしょうね。その力が大きかったからこそ、反発も大きかった。そして実現するために不正も多かった。
岸田首相は、いい者にも悪者にもならないで、あいまい。せっかく広島でサミットを開いても、核廃絶への訴えは弱かった。
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そして、増税。
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そういえば、岸田さんは周りの意見を聞いたり相談したりっていう行程をすっとばして、いきなりひとりで決めちゃう場面も多かった気が。それが「聞かない力」なのか。周りの人たちをあまり信用していないのか、根回しや、話し合いや、議論することが苦手なのか。
そして不祥事の多い息子さんを援護する身内びいき。ちょっと世間ズレしているというか、周りからの目をよくわかっていない。常に、守られて育ってきた人なのかな。
いままでの様子を見ていると、「理想のリーダー」ではないなという印象。上司としてはあまりいい上司じゃないですよねぇ。お坊ちゃまの二代目社長、みたいな。
まぁ、政治家を選ぶのは我々有権者ですので、次の選挙でもよくよく考えて投票先を選びたいと思います。この人はダメ、っていうのはあるんだけど、この人を推し! っていうのはあまりないのが、悩ましい。
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date:2023/8/20
※写真は縮小しています。