春は別れの季節 #2 | 春は別れの季節

春は別れの季節

年の離れたカップルの日々

朝早く彼女と駅で待ち合わせをして、マリーナへ向かう。

今日は友人達とクルージング!

 

今日のクルーザーは10人乗りのちょっとカッコいいヤツ。

 

早速手続きをして、先に集まっていた友人達とお互い自己紹介をして、いざ乗船!

 

昨夜の悪天候を引きずって、沖合は波が高そうな予感。

 

僕はフライングブリッジの上のシートで舵を握り、他のメンバーは船室でリラックスタイム。マリーナを出てすぐは良かったのだが、少しクルーザーを走らせると案の定、波が高くなってきた。

波の頭でクルーザーが跳ね、着水と共に海面に叩きつけられる。かなりの衝撃だけど女性達は遊園地でアトラクションでも乗るようにキャーキャーと楽しんでいる。

 

昨日は疲れたと言っていた彼女も終始元気で、時折フライングブリッジに上がってきて僕の隣に座り、久々の周りを気にせず仲良く出来る時間を楽しんでいるようだ。

僕も彼女が元気な笑顔でいてくれることが何より嬉しい。今日の企画だって彼女の喜んでいる顔が見たいから立てた企画なんだから!

 

東京湾を斜めに横切り、神奈川県のマリーナへ。

 

ビジターバースにクルーザーを停めて、上陸しここでランチにする事に。

派手なマリンジャケットを着ている僕達は、休日の観光地で思いっきり浮いた存在。

でもそんなのお構いなし!だって今日はトリプルデートなんだから。

いちゃいちゃする他の4人を見ながら、僕らも手をつないで歩く。

クルージングで冷えてしまった彼女の手を慈しむように僕の手で包む。

 

普段は街中を手を繋いで歩くなんてないので、僕も彼女もちょっとはしゃいでしまった。

 

ゆっくり時間をかけて、楽しい話に花を咲かせながら、美味しいランチを味わった。クルージングで冷えた体も暖まり、満足の時間。

 

この年になってから、こんな楽しい遊びに気付くなんて、随分と時間を損した気分。

でも彼女と一緒ならなにをしていても楽しい。

 

この後僕らがクルージングで定番にしている観光コースを回りながら、夕方近くになってマリーナに到着。

朝からたっぷり遊んで、楽しい一日でした。

でも折角集まったんだからと、みんなでディナーに行こうと言う事に。

自宅からほど近い場所にある焼き肉屋へ。

 

彼女を連れて自宅の近所なんて、かなりのチャレンジャー。

周りは知り合いだらけだから危険なんだけど、その日は楽しさでそんなこと考えてもいなかった。

でも男性陣はクルマがあるので、誰もお酒を飲めず。

拷問のような焼肉ディナー。

 

おなかも満足して、ここでカップルごとに解散に。

クルマに乗った彼女。「あぁ〜疲れた。二日間頑張ったでしょ!」

うん、僕のために僕の彼女として最高の振る舞いをしてくれて本当に嬉しかった。

 

「この後どうする?どこかでまだ飲む?」と聞くと

「今日は頑張って疲れたから、もう帰りたい。」

まだまだずっと一緒にいたい僕と、疲れちゃった彼女。でも頑張った彼女を無理矢理引きずり回すわけには行かないので、今日は素直に都心の駅まで送っていってここでお別れ。

クルマから荷物を下ろしてお別れのキスをしようと思ったら、周りに人が歩いてるからってキスしてもらえなかった。

ちょっと悲しかったな。

 

なんで今日はお別れのキスをしてくれなかったのかなぁ、なんてことを考えながら自宅に向かう。

 

自宅に戻ってLINEを入れると、彼女から精神的負担が大きかったからケアしてってお願い。

そんなお願いならいつでも聞きますよ。大好きな彼女のためですから!

その後二人で仲良く写る写真が送られてきた。

 

僕も彼女の最高の笑顔。

考えてみれば二人で恋人のように撮った写真って殆どなかったなぁ。既に1年半も付き合ってるのに。

ちょっと反省の夜でした。