気になっていた車種を貸して頂きました。

 

 

やって来たのはポルシェ唯一のEV、タイカン。

その中でも、GTSはパワフルなエンジン(モーター)にスポーティーなシャシー、

走りの装備が充実していながら、控えめなルックがイカす憧れのグレード。

 

フロント部分が気になりボンネットを開けてみると、ケイマンと同じくフロントとリアにはトランクがあるようです。

リアは圧倒的にタイカンの方が大きいのですが、フロントは意外にもケイマンの方が奥行きがあり大きかったです。

 

 

では、では、乗り込んでみましょう。

 

キーをポケットに忍ばせて近づくと、ドアノブがポップアップする仕組み。

最近、このようなギミックを採用している車を見掛けますが、中に乗り込んだ時点で始動させなくても、既に走り出せる状態になっているのは初めてでした。

 

標準でハンドルや内装の仕立てがアルカンターラなのはGTSの特徴。

見た目に華やかなインフォテインメントシステムは、助手席側にもモニターが装備され、今っぽいデザインです。


それでは、メーターの下にある小さなレバーを下(Dレンジ)に押し込み発進。

 

ボディサイズは全長4,963mm、全幅1,966mm、ドアミラーまで含めると2,144mmと、想像していた以上に全幅が大きく、隣を走る車が近い気がします。

 

まず、走り出して気になったのがブレーキ。

いつも通りの感覚でブレーキを踏んでいると少々甘い印象でした。

また、回生ブレーキは普通のガソリン車のような感じでEV特有のワンペダルの感覚はなく、あくまでも速度調整はブレーキで行うのがポルシェの拘りでしょうか。

回生ブレーキを強めるモードでも他のEVやPHVより控えめな感じでした。

 

それにしても、吹っ飛んでいくような凄い加速。

車重2,370キロに対して馬力は598PSという、十分過ぎるほどのハイパワー車なのですが、ガソリン車とは全く違う加速感です。

 

只、爽快な加速が楽しくてアクセルのON/OFFを繰り返しているとバッテリーの減りも早く、メーターに表示される航続距離はどんどん短くなっていきました。

 

そして、一番気になったのがその充電。

 

近くの急速充電器では1回30分の充電で約20%しか充電できず、次の人が待っている場合は、一旦退いて、再度その最後尾に並ばないといけないので、かなりの時間が掛かりました。

最近は同グループのアウディとの間で高出力充電器を相互利用できるサービスもあるようですが、そちらを利用すると30分足らずで80%充電できるそうです。

 

それでも、地方に遠出した際や長期休暇などの混み合う時期は大変なんでしょうね・・・。

 

現状では経済性や利便性で考えるとPHVやHVが優れているように思いますが、今後、インフラ整備や更なる性能の向上でEVが主流になっていくような未来を体感することができました。