奇術ノート

奇術ノート

シロート趣味の奇術メモです。タネ明かしナシ。知ってる人には通じるであろうという書き方なので少々閉鎖的になってしまうと思います。

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■出典


■現象
カード当て。
観客に一枚のカードを覚えてもらい、返してもらう。
分かるはずがないので、という口実で候補のカードを5枚選ばせてもらう。
一枚ずつ確認していくが、覚えてもらったカードはない。
と、いうことは残りの山の中に覚えてもらったカードは残っていることになる。
確認してもらった5枚のカードを指に挟み、残りの山をその上にドサッと落とすと、覚えてもらったカードだけが指に挟まれて残っている。

■準備
なし

■所感
自分の持ちネタの中で、即興で演じることができる中では『松田道弘のトライアンフ』と並んで、最もウケが良い。ビジュアルな効果なのが良いのだろう。
必須な技法はグライドのみなので、何らかのカード当てが演じれる初心者を脱したレベルなら覚えることはそれほど難しくはないと思う。
ただやはり、キーカードよりもフォースを決めたいところ。

奇術的な意味ではなく不思議なのは、自分がどこでこの奇術を覚えたかということ。
『テレポーテーションカード』というタイトルの奇術は他にもあった。
それは7枚のカードの中に「あなたの覚えたカードはありますか?ありませんね」を二回繰り返して、最終的に7枚のパケットを相手に渡すと、覚えたカードがいつの間にかあるというものだ。
原理は全く同じだが演出が違う。
手前味噌になるけれども、私の演じ方の方がスッキリしている上にインパクトも強い。
マニアな人にも(タネはばれても)面白がってもらえる。
簡単で効果が高いお気に入りのトリックであるが、どこで覚えたかが分からないというのが少し喉の小骨のようにひっかかっている。
長々奇術をやっているうちに独自の手順を作り出していた、とかだと嬉しいんだけれども・・・
藤山新太郎師の『そもそもプロマジシャンというものは』による奇術師の3分類、
・不思議崇拝型
・技術崇拝型
・エンターティナー型
がある。
自分はどこに位置するのか考えてみると、おそらくは不思議崇拝型だったろうと思う。
「だった」と過去形なのは、考え方が変わりつつあり、エンターティナー型に移行していると自分自身で感じているからだ。
とはいえ、もう少し細かく見れば
不思議崇拝型    50%
技術崇拝型     40%
エンターティナー型 10%
ぐらいが
不思議崇拝型    30%
技術崇拝型     30%
エンターティナー型 40%
に(気持ちの上で)変わりつつある、というところである。
一応、一つ一つ見ていく。
【以前】
不思議崇拝50%については、元々が不思議にひかれて奇術を始めたことからも、不思議崇拝型から始まるのはある意味自然だと思う。
技術崇拝40%はファンやスプレッドなどの比較的簡単なフラリッシュにも憧れていたし、器用じゃないと奇術はできないと思っていたから「技術は必須」だと思っていた。
エンターティナー10%というのは、自分のもともとの気質から言ってあまりエンターティナータイプではないという「諦め」の気持ちだった。
【現在】
不思議崇拝30%:長く奇術と付き合っているため、少し「不思議」に飽きた感がある。
が不思議なことは依然好きではあるわけで。
技術崇拝30%:高等技術に対する憧れを失ったわけではないが、「余計な荷物を持ち歩きたくない」が今の最大の動機である。レギュラーデック一組だけ持ち歩いて、他はその場にあるものだけでコトが済ませれるならそれで十分じゃないかという、いい意味(?)での手抜きな考えができるようになった。
しかし一方では「話術」や「心理術」などのマニュピレーション的では"ない"技術に対しては以前よりも力を入れるようになった。
エンターティナー40%:今までの経験から少しなりとも人前で演じる自信がついたためか、観客とのやり取りにも楽しみが見いだせる余裕ができてきたのだと思う。先に述べたように、自分が不思議さに鈍感になったために、楽しければいいじゃん、という気持ちになってきたのだろう。
(先日書いたマーコニックの『飛び出すカード』をレパートリーに入れていることなどが、その心境の変化として表れている)

少し自信もついてきたところでサロンマジックなんかもしてみたいな、という気持ちがフツフツと・・・
それでも手荷物は少なめにしておきたいわけで。というときに、ルポールを思い浮かべてしまう。
カードだけでクロースアップからステージまでこなしていたというし、『ルポールのカードマジック』を購入するかなぁ。。。Amazonでも古本になって却って高いんだよなぁ( ´-`)

あ、なお、冒頭の『そもそもプロマジシャンというものは』は名著だと思います。プロに限らずいちアマチュアにとっても。・・・技術に堕するアマチュアにとってこそ?
■出典
『カードマジック事典』(高木重郎:東京堂出版)
原案:マーコニック(Marconick)

■現象
カード当て。
観客に一枚のカードを覚えてもらい、返してもらう。
デックに輪ゴムをかけて客の覚えてもらったカードを言ってもらう。
客のカードがデックからポンと飛び出す。

■準備
輪ゴム

■所感
不思議さよりも楽しさを、と思って演じ始めてみた奇術。
面白がってもらっているようだが、不思議さが今一つのようで、「そりゃー当たるんじゃないの?」という感想を頂いた。
(しばらく経って「あ、そうか不思議だよなー」と言われたり)
奇術としての手順は
1.覚えてもらう
2.返してもらう
3.輪ゴムをかけて、カットする
4.ポンと飛び出す
という流れで、不思議っちゃ~不思議だけど・・・というレベル。
2と3の間で客にシャフルさせることができれば「奇術としての不思議さ」は上がると思うが、手順が煩雑になる。危険なパームなんてしたくないわけで。

壊滅的にウケの悪い奇術というわけじゃないので、実演しながら楽しんでもらう演じ方を模索していこうと思う。

なお、特別難しいテクニックは使わないが、
もたつかずにブレークを作る、引っ掛けずに輪ゴムをかける、カットでばらけないようにする、
というところに少し練習が必要。
■出典
『セルフワーキングトリック事典』(松山光伸:東京堂出版)
原案:カール・ファルブス(KarlFulves)

■現象
スペードのA~Kまでの13枚のカードを使い悪魔(役の演者)との賭けを行う。
賭けのルールはAが最強、2が最弱、ただしAは2にだけ負けるとし、一枚カードを出し合って強い方が勝ちという単純なもの。
悪魔に勝てば悪魔はなんでも望みを叶えてあげるが、負ければ魂を奪われてしまう。
悪魔(役の演者)は客に対して有利なルールを提示し、3のカードで勝負をすると言う。
客は2のカード以外では負けることがないわけである。
残りの12枚のカードを客と演者で一枚ずつ捨てていく。
客は最後に手元に残ったカードで勝負を行うが、ひっくり返してみると2のカードである。


■所感
実を言うと演じたことがない奇術である。文章で読んだだけでも確かに面白そうではあるが、「カードを捨てていく作業」の部分にもう一つ強い理由付けが欲しいと思っていた。
そんなところに、おあつらえ向きな話題があった。『賭博堕天カイジ』のワンポーカー編である。カードの強弱はこの奇術と全く同じ、互いに二枚ずつ渡され1枚選ぶという動作が、「選んで勝負」と「捨てる」の違いはあるものの、非常によく似た手順で、もしも観客にこの漫画のことを知ってる人がいれば「つかみ」と動作の「理由づけ」は非常に行いやすいと思った。

ただし、あまり『カイジ』を強調しすぎるとメンタルな効果が落ちてしまう気もするので、あくまでも「つかみ」と「ルール説明」にとどめていた方が良いだろう。

背景としての物語にはやはり『ファウスト』あたりを押さえておいた方がいいのではないかと思う。一通り読むのが大変だとしてもWikipediaであらすじ程度には目を通しておく努力ぐらいは惜しまないようにする。

ちょっとしたお遊びで、本勝負に入る前に一度試しの勝負をしてみて
客が勝ったら「寿命を30秒伸ばしてあげましょう」
客が負けたら「寿命を30秒縮めてしまいます」なんていうのもジョークとしてありかな?
あくまでも悪魔を演じるなら、
寿命が30秒伸びたおかげで「いまわの苦しみが30秒伸びる羽目になりましたね」とか、
逆に30秒縮んだら「死に目に会いたい人に会えなくなりましたね」とか言ってしまうのは・・・さすがに性格が悪すぎるか?
■出典
『カードマジック事典』(高木重郎:東京堂出版)
タイトル:予感
『トランプ奇術』(高木重郎:ひばり書房)
タイトル:虫の知らせ

■現象
観客にトランプのジョーカーを除く一枚のカードを心の中で思ってもらう。
デックを客に渡し、そのカードを探してもらうが見つからない。
演者は、客の思ったカードがあらかじめ分かっていたのであり、先だって抜き出しておいたのである。
演者の手元にある客の思ったカードを見せ、そのことを示して終わる。

■所感
エディジョセフのプレモニションである。
参考の書籍はどちらも高木重郎の著書であり『カードマジック事典』はタネとセリフの要約が、『トランプ奇術』では具体的なセリフまで詳しく解説してある。
ただ、私としては、逆にお決まりなセリフである「虫の知らせがありまして~」というようなことをあまり言いたくないわけで。
たまたまある時、テレビを見ていたら洋画でこれらしき奇術を演じてる場面があった。
西部劇っぽい雰囲気だった気がするが、男が女に見せてる場面だった。
場所は多分酒場。男がバラバラッとカードを見せて
「一枚覚えてごらん」
女「覚えたわ」
男(デックを渡して)「探してごらん」
女「ないわ」
男がそのカードを取り出し女が驚く、という手順。

自分のキャラに合ったセリフ回しであれば「虫の知らせ~云々」もアリかもしれないが、それが合わないと思われるので、できるだけ無駄のない上記の演じ方に惹かれたのである。
とはいえ、そのままではタネ的にもキャラ的にも演じれないわけで、少々モデファイして演じることにはなる。
パラパラはじかず
演者「一枚心の中で思い浮かべてください」
観客「はい」
演者「決まりました?では、それは何ですか?」
観客「言っていいんですか?」
演者「はい、お願いします」
ここで素直に答えてもらえればいいが、もう少し食らいついてくる観客もいる。
「言わずに当てれないの?」と。
応答としては、「当てたところで心変わりをされて、違うカードを言われたら決して当たりませんので、お願いします」ということをやんわりと。
観客「○○です」
演者「本当に○○でいいですか?迷っていませんか?」(時間稼ぎ)
観客「○○で」(違うカードに変えたら「ゆっくり決めてもらって大丈夫ですよ」と時間稼ぎ)
デックを取り出し
演者「探してください」
観客「・・・ありません」
演者(観客が探してる間に、カードをおでこにくっつけて)「そうですか」でフィニッシュ。
おでこを見てもらい笑ってもらえる。

素知らぬフリしておでこにカードをくっつけておくのは罪がなくユニークだと思えるお気に入りの演出。

「要セットアップ」問題は愛好家魂で乗り越えよう。