Lちゃんは、恰幅が良くて、お日様と肝っ玉母ちゃんと台風をかき混ぜたような、見た目や服装は男性だけど、話し方は女性の、ラテンアメリカ人です。
そのLちゃんが義理兄のパートナーだった頃、
ある金曜日の夕方、山熊さんがまだ仕事から戻らない時間に、スノーボードが入りそうな1.5メートルくらいあるような、
家に着くなり、
Lちゃん:くぅちゃ〜ん。さっそくお料理始めるわよ〜
と、バッグの中から、トルティーヤ用の平らなフライパンのようなもの、お鍋にトマト、にんにく、玉ねぎ、パクチー、鶏肉…。
次から次へと出てくる、出てくる。
わざわざバンクーバーからこんなに沢山持ってフェリーに乗ってやってくるなんて、凄いパワ〜。
Lちゃんペースでお料理開始。
そして、Lちゃんが玉ねぎを切っている時、
Lちゃん:くぅちゃん、玉ねぎってね、切ってると涙が出るでしょ。
友達が涙が出ない方法を教えてくれたの。
と、玉ねぎの外側の茶色い皮を頭の上に乗せました。
Lちゃん:こうやってね、
見た目はまるで、タージマハール…。💧
Lちゃん…それ、騙されてると思うんだけど…💧
でも、Lちゃんがあまりに大真面目なので、笑うわけにもいかず、
仕方ないので、私はLちゃんを見ないようにして、うつむき加減でごまかしながら料理のお手伝いを続けます。
そして、しばらくすると、
Lちゃん:こんなものっ、全然効かないわっ❗❗
と、玉ねぎの皮をブン投げました。
さて、完成したLちゃんの本格ラテン料理は、
Lちゃんお手製のトルティーヤ
チキンライス
チキンファフィータ
サルサ
グアカモーレ
リフライドビーンズ
もう、それはそれはとても美味しくて・・・。
今でもその時のレシピを見ながら、うちでも作っています。
Lちゃん:ねぇ〜くぅちゃん、美味しいでしょ〜?
でもね、こういうのを毎日食べてると、こーなっちゃうのよ〜。
と、大きなお腹をポーンっと叩いてみせました。
さて、夜も深け、すっかり酔っ払ったLちゃん。
お喋りをしながらお酒を倒してしまいました。
するとLちゃん、急に真面目な顔をして、
Lちゃん:くぅちゃん、見て。霊よ、霊。ここは霊がいるわっ。
山熊さん、ろうそく準備して、ろうそく。
Lちゃん…それは霊ではなくて、
と思いましたが、あまりに真面目なので、何も言わずにろうそくを準備して、火を灯しました。
その後、Lちゃんは、パジャマに着替え、エルフのような帽子をかぶり、
Lちゃん、カワイイ〜。
当時いた長男犬は、Lちゃんが泊まることに大喜び。
ベッドの上をダッシュしまくり、興奮のあまり、シーツに失禁
シーツを剥がし、洗濯機へ…。
で、また喜んで猛ダッシュで、またも失禁
結局3枚目のシーツ交換をしたところで、長男犬をLちゃんから引き離したんでした。
台風のようなLちゃんで、毎回必ずなにかが起こるんだけど、一緒にいて楽しかったなぁ、Lちゃん。
義理兄がいない時、山熊家の家族みんなで懐かしいよねぇ、また会いたいね。と話になります。