サム上19章②11~17【ダビデの逃亡】ミカルの言い訳…保身のために真実を曲げるのは恥ずべきこと | 聖書と私とコーヒーと+ワン

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~「わたしは道であり、真理であり、命である。」(ヨハネ14:6)~

この書物は、キリスト・イエスへの信仰を通して救いに導く知恵を
あなたがたに与えることができます。(Ⅱテモテ3:15)

 

サムエル記上19章11~17節

〔新共同訳〕

ダビデの逃亡】(2)

11サウルはダビデの家に使者を遣わし、彼を見張らせ、翌朝には殺させようとした

 

ダビデの妻ミカルはダビデに言った。「今夜中に避難して自分の命を守らなければ、明日は殺されます。」 

 

12ミカルはダビデを窓からつり降ろし彼は逃げて難を免れた。 13ミカルはテラフィムを寝床に置き、その頭に山羊の毛をかぶせ、それを着物で覆った。 

 

14サウルは使者を遣わしてダビデを捕らえようとしたが、ミカルは、「彼は病気です」と言った。 

 

15サウルはダビデを見舞うのだといって使者を遣わしたが、「ダビデを寝床のままわたしのもとに担ぎ込め殺すのだ」と命じていた。 

 

16使者が来てみると、寝床には山羊の毛を頭にかぶせたテラフィムが置かれていた。 

 

17サウルはミカルに言った。

「このようなことをしてわたしを欺いたのはなぜだ。なぜお前はわたしの敵を逃がし、避難させたのか。」

 

ミカルはサウルに言った

あの人は、『わたしを逃がせ。さもないとお前を殺す』と脅しました。」

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(聖句雑感)

 

ミカルさん、

ダビデさんを逃がしたのはよかったけれど、

サウル王の追及に恐れをなしたのですネ。

ダビデが自分を脅したのだと言い逃れ。

これでますます

ダビデさんの立場を悪くしてしまいました。

 

サウル王にとってダビデは「敵」だったんですネ。

自身の王権を脅かす「敵」。

最高級のねたみの対象とされたダビデ。

 

ダビデさんは王さまに貢献はすれど

悪いことは何もしていない。

 

それにしても、「テラフィム」。

なぜ、ミカルさんは持っていたの?

 

新聖書辞典966p抜粋

テラフィムとは、矢や動物の肝の形での占いとか、霊媒と共に使われていた(Ⅱ列23:24,エゼ21:21/21:16)。大きさは手に持てるほど小さいもの(創31:34)から等身大(Ⅰサム19:13-16)のものもあった。(略)

ヘブル語の発音から、病気よけや祖先崇拝につかわれたとも言われるが、用途は不明である。

「テラフィム」といえば、ヤコブの愛した妻「ラケル」さんを思い出します。彼女は「父の家の守り神の像を盗」み、それを「らくだの鞍の下に入れ」、ラバンの追跡をかわした(創世31章)。

 

モーセの十戒には「偶像崇拝」の禁止がうたわれている。

カナン征服をしたものの、その地の偶像の影響を受け続けたイスラエルの人々の姿。

 

士師の時代、

イスラエルには王がなく、それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた」とあります。ヨシュアの時代が終わり、「主を知らず、主がイスラエルに行われた御業も知らない別の世代が興った」とあります。そして、「彼らは自分たちをエジプトの地から導き出した先祖の神、主を捨て、他の神々、周囲の国の神々にしたがい、これにひれ伏して」とあります。「彼らは、先祖が主の戒めに聞き従って歩んでいた道を早々に離れ、同じように歩もうとはしなかった」とあります。(士師1-2章)

 

最初の「王」となったサウル。

彼の不幸には、あるいは、このような「士師」の時代の精神性が影響していたのでしょうか。

 

いずれにしても、

王の娘ミカルさんは「テラフィム」を持っていた。

 

なんとなく、

「士師」の時代とは何だったのだろうか、

といまさらながらに ふと思いました。

 

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解説を見てみました。

 

新実用聖書注解456p

家に逃げ帰ったダビデに、王女でありダビデの妻でもあるミカルは、即刻の逃亡を勧める(11)。こうしてダビデは、窓からつり降ろされて避難することになった。(12,参照ヨシュア:15)。彫像と山羊の毛で編んだものとを用い、ミカルは、まるでそこにダビデが病気で寝ているかのように見せかけ、使者たちとサウルとを欺いた(13-16)。サウルに詰問され、ミカルはダビデが脅迫したのだと答える(17)方法には疑問が残るが、彼女は必至になって夫の命を救おうとしたのである

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clay解説全文

刺客による殺害

ミカルの策略

次にサウルが考え出したのは、刺客を送ることでした。刺客は、ダビデを見張り、朝になってから彼を殺すように命じられました。暗いうちに襲うと、別人を殺害したり、逃げられたりする恐れがあるからです。

 

当時サウルの娘ミカルは、ダビデの妻となっていました。そのミカルが、動き出します。


(1)彼女は、家に逃げ帰ったダビデに、すぐに逃れるように忠告します。恐らく、宮廷の誰かか、兄のヨナタンから、父サウルがダビデを暗殺するために刺客を送ったことを知らされたのでしょう

 

(2)彼女はダビデを窓からつり降ろし、避難させました。これは、ヨシュア記でエリコの遊女ラハブがイスラエル人のスパイを逃がしたのと同じ方法です。

 

(3)次に彼女は、テラフィムと山羊の毛で編んだものとを用いて、病気のダビデがそこで寝ているかのような状況を作り出します。

 

テラフィムというのは、家の守り神、つまり偶像ですこれは、ミカルが所有していたもので、もしダビデがそれを知っていたなら、家に置くことは許さなかったようなものです。サウルの家は、完全には偶像礼拝から解放されていなかったことがわかります

 

ミカルの弁解

ミカルはダビデのために時間稼ぎをしたのですが、最後は刺客を欺いたことがばれてしまいます。

 

父サウルから、なぜ父である自分を欺き、敵を逃がしたのかと追求されると、ミカルはこう答えました。「あの人は、『私を逃がしてくれ。私がどうしておまえを殺せよう』と私に言ったのです」。

 

つまり、ダビデは恐怖のあまり、自分を殺そうとした自分は脅迫されたので、こうするしかなかったのだ、ということです


ヨナタンとミカルの違いに注目しましょう

 

ヨナタンは正々堂々と、ダビデが正しいことを父に進言しましたしかしミカルは、自分を守るためにダビデを悪者に仕立てています

 

ダビデを救ったことは良いことですが、その後彼女は、ダビデの人格を汚すようなことをしています

 

私たちにも、このような弱点があるのではないでしょうか

 

あなたは、自分がクリスチャンであることを、どのような時にも大胆に告白していますか

 

保身のために真実を曲げるのは、恥ずべきことです

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きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。どうか全身全霊を込めて、私を愛してくださった主イエスを証することができますように、私を力づけてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

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年間聖書通読

士師記17~18、ルカの福音書17

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2024年5月13日(月)☁21℃

 

夕方の報道をみていますと、

無人店舗の盗難被害が相次いでいる様子。

私的に、

店舗の方には申しわけないのですが、

やはり「無理」なのだと思えました。

万全な防犯対策にはコストがかかるのでしょう。

TVの映像を見る限りでは

人の「善意」に頼るしかないような

そのよな清算方法では

今の時代 難しいのではないかと思えました。

 

すべてを自販機方式でする、とか、

入店から退出まで 

デジタルやwebを駆使して

チェックしていく機能を

取り入れるしかないような気もします。

 

そんなこと思いました。

 

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今回のclayさんのお勧め。

 

「保身のために真実を曲げることは

恥ずべきこと」

これもまた、勇気のいることですネ。

 

つい、とことん

「自分」をかばいたくなるものです。

 

「自分を守るために、他者の人格を貶める」

そんな経験ないだろうか?

あるいは、相手の方を責めたりと。

 

気をつけたいものだな、と思いました。

 

「呪い」はいずれ、

「自分」に返ってくるものかもしれません。

「自分」の「口」から出す「ことば」には

くれぐれも気をつけたい。

 

そんなこと思いました。

 

今日も一日感謝でした。

尊き主イエスの御名によりて

常によろこび絶えず祈り

凡てのこと感謝できますように。

ハレルヤ