神の箱奪われる(2)「人は神を自分の都合に合わせて利用しても無駄である」「エリの人生から教訓を」 | 聖書と私とコーヒーと+ワン

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~「わたしは道であり、真理であり、命である。」(ヨハネ14:6)~

この書物は、キリスト・イエスへの信仰を通して救いに導く知恵を
あなたがたに与えることができます。(Ⅱテモテ3:15)

 

サムエル記上4章12~18節

〔新共同訳〕

神の箱、奪われる】(3)

12ベニヤミン族の男が一人、戦場を出て走り、その日のうちにシロに着いた。彼の衣は裂け、頭には塵をかぶっていた。 

 

13到着したとき、エリは道の傍らに設けた席に座り、神の箱を気遣って目を凝らしていた

 

その男が町に知らせをもたらすと、町全体から叫び声があがった。

 

14エリは叫び声を耳にして、尋ねた。

この騒々しい声は何だ。」

男は急いでエリに近寄り報告した。 

 

15エリは九十八歳で目は動かず、何も見ることができなかった。 

 

16男はエリに言った。

「わたしは戦場から戻って来た者です。今日戦場から落ちのびて来ました。」

 

エリは尋ねた。

「わが子よ、状況はどうなのか。」 

 

17知らせをもたらした者は答えた。

イスラエル軍はペリシテ軍の前から逃げ去り、兵士の多くが戦死しましたあなたの二人の息子ホフニとピネハスも死に、神の箱は奪われました。」

 

18その男の報告が神の箱のことに及ぶと、エリは城門のそばの彼の席からあおむけに落ち、首を折って死んだ年老い、太っていたからである彼は四十年間、イスラエルのために裁きを行った

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(聖句雑感)

「エリは九十八歳で目は動かず、何も見ることができなかった」

にも拘わらず「神の箱を気遣って目を凝らしていた」のですね。

 

「神の箱」を至聖所から戦場へと運ばせた。

その、息子二人「ホフニとピネハス」の死が告げられた。

さらに、「神の箱」も敵軍に奪われた、という知らせ。

全身に血がのぼってしまったに違いありません。

エリさんの直接の死因は、「クビを折って」とあります。

多分、座席から倒れ落ちた時の、全体重が首にかかってしまったのでしょか。

 

エリは98歳、98-40=58歳の時に大祭司になったということですね。58歳からの要職。(日本の政治家も 総理大臣になるに、58歳は若い方といえますものね)

 

民数記8:24-26(新共同訳)

24以下はレビ人に関することである。

二十五歳以上の者は、臨在の幕屋に入って務めに就き、作業をすることができる25五十歳に達した者は務めから身をひかねばならない。二度とそれに従事してはならない。

 

26ただし、臨在の幕屋で同族の者が警護の任に当たるのを助けることはできるが、自分で作業をしてはならない。あなたはレビ人の務めについて、以上のように指示しなければならない。

民数記4:46-47(新共同訳)

46モーセ、アロンおよびイスラエルの指導者たち氏族ごとに、家系に従って登録したレビ人は全員、47臨在の幕屋で作業を行い、運搬の作業をすることのできる三十歳以上五十歳以下の者たちである。

イエスさまも、30歳で公生涯を始められ伝道なさいましたね。

 

ちょっと長いですが、

新聖書辞典876-877pから拝借です。

祭司階級は、大祭司、祭司、レビ人3階級に分かれ、どれもレビの子孫である。

 

大祭司はアロンの子、エルアザルの家系の者で、レビ21:16-23の規定に違反しないかぎり、その最年長者が継承した。彼らは普通の祭司と同様の方法で聖別され、日常の任務についていた。

 

大祭司は彼らだけの特別な装束を身にまとい、祭司としてのきよさを現していた(出28章)。聖所に入る時には、彼らはイスラエル12部族の名前を刻み込んだ胸当てをつけ、神の前に全イスラエルを代表した(出28:29)。また胸当ての中にはウリムとトンミムを入れ、神の意志を民とその指導者に告げた(民27:21,申33;8,10)

 

また年1回の贖いの日には大祭司は至聖所に入り、神の前に民を代表しいけにえのやぎの血を贖いのふたにかけ全イスラエルの罪の贖いをした(レビ16:11-34)

 

大祭司アロンの死後、その職はアロンの子エルアザルに継承された(民20:23-29,27:12-23)。そして、その子ピネハスが大祭司職を継承した(士20:28)

 

しかし、シロの祭司エリはアロンの子イタマルの子孫であった(参照 Ⅰサム14:3,22:9,Ⅰ列2:27,Ⅰ歴24:3)

後に、エリの子孫であるエブヤタルの陰謀が発覚してソロモンは彼を祭司職から罷免した(Ⅰ列2:26以下)

 

こうして大祭司職はエルアザルの家系に戻り、ツァドクがこれを継承した

(Ⅰ歴6:8/5:34,6:53/6:38,24:3,37:17)

 

その後大祭司職は、セレウコス王朝のアンティオコス・エピファネスが大祭司オニアス3世を追放した時(前174年)まで、ツァドクの家系にとどまったが以降、大祭司職は政治権力の支持者に堕した

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祭司エリの血筋は、

 大祭司職としては傍系だった?

 

出エジプト記6:23

アロンは、アミナダブの娘でナフションの姉妹であるエリシェバを妻に迎えた。彼女の産んだ子がナダブ、アビフ、エルアザル、イタマルである。

残念なことに、ナダブとアビフは「神の意志に反する仕方で香をたいて」主にうたれて亡くなりました。儀式の使用するものを主の定め通りに用いなかったという理由。「小事に忠なるは大にも然り」。どんな小さなことに思われようと、主のご命令には従う忠実さが要求されているのだと、私的には彼らの死から教えられました。

 

なぜ「エルアザル」が大祭司継承者となったのか。

新聖書辞典によりますと、兄弟ナダブとアビフが滅ぼされた時、「レビ人コラが造反を企てて処罰された折(民16章/16:1-17:15),神の側にたって行動した。彼の忠実さは高く評価され、レビ人の長の長に任じられ(民3:32)さらには父アロンの死去に際して大祭司職を継いだ(民20:22-29,申10:6)」とあります。

 

神さまが大祭司職に求めることは、まず第一に「忠実」であることなのですね。

 

祝福された祖先を持つことって、幸いですね。

 

・・・。

レビ人の務めの退職年齢を気にしだして、

ちょっと収拾がつかなくなってきました。

 

「エルアザル」を任命したのは主ご自身。

いつのまにか、大祭司は、アロンの直系ではあっても「エルアザル」の兄弟「イタマル」の子孫へと移っていた。それでも、イタマルの子孫の祭司たちが主に忠実にお仕事をしていたなら、その継承は続いていたのかもしれませんね。もしくは、別の形の良い方法で「エルアザル」の家系に戻されたのかもしれませんね。

 

そんなこと思いました。

 

主に仕えることは

年齢に関係なく

いかにして「主」に「忠実」であるか、

なんですね。きっと。

 

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解説を見てみます。

 

BIBLEnavi245p

この時代、シロの町はイスラエルの宗教的中心地(ヨシュア18:1,Ⅰサムエル4:3)であった。幕屋は恒久的にそこに設置してあった。イスラエルには首都--国家政府の所在地--がなかったため、シロは戦場からの悲報を使者が届けるのにふさわしい場所であった。シロはこの戦争で滅亡したと、多くの学者が考えている(エレミヤ7:12,26:2-6,7:1の注も参照)

 

エリはイスラエルの士師であり大祭司であった。

彼の死は、国民のほとんどが神を無視していた暗黒の士師時代の終わりを告げた。サムエルはイスラエルがその後100年間に経験する偉大な信仰復興の幕を開けた。

 

聖書には誰が次の大祭司になったかは書かれていない(サムエルはアロンの直系の子孫でなかったため資格がなかった)が、サムエルはイスラエル全土で重要ないけにえをささげることで、当時の大祭司として活躍した。

新実用聖書注解418-419p

老祭司エリには、敗戦及び息子たちの死、格別神の箱が奪われたというニュースに耐える力がなかった。そのショックにより、彼は仰向けに倒れ、もろくなっていた首の骨を折って即死した(18)

 

祭司の職と共に士師の役割を40年間担ってきたエリは、ここに、神の人やサムエルに告げられた通り(2-3章)神のさばきを受けたのである

 

しかしエリの家へのさばきは、エリ自身の死やエリの2人の息子ホフニとピネハスの戦死では終わらず、彼の嫁に当たるピネハスの妻にも及んだ

 

彼女は臨月の身であり、養父と夫の死、神の箱に起こった悲劇を耳にした時 陣痛が起こり、男子を出産したが、それらの重圧に耐えかねて、それ以上生きる力を失い死亡した。誕生の喜びは相殺され、彼女はほとんど無感覚、無感動の状態に陥り、ようやく「栄光なし」と意味する名イ・カボデをその子に命名して息絶えた。

 

人は神を、自分の都合に合わせて、利用しようとしても無駄である

 

その主権の前に、常にひれ伏す態度が求められている

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■clay解説全文

エリの死

戦場からの使者

ひとりのベニヤミン人が、戦場から走ってシロに着きます。戦場となっていたアフェクからシロまでは、約30kmの上り坂です。そこを走って来たのですから、その使者がもたらした知らせがいかに緊急のものであったかがわかります。

 

そのときエリは、道のそばに設けた席に座って、戦況報告が届くのを待っていました。神の箱のことを気づかっていたからです。彼は98歳で、その目は見えなくなっていました。使者は町に入り、戦況を報告しました。

 

(1)イスラエル軍はペリシテ軍に撃破された。

(2)イスラエル軍の中から戦死者が多く出た。

(3)エリのふたりの息子、ホフニとピネハスとは戦死した。

(4)そして、神の箱も奪われた


エリは、最初の三つの報告にはなんとか耐えることができました。敗戦は予期できていたことですし、ふたりの息子の死も、預言されていたことです

 

彼が耐えられなかったのは、神の箱が奪われたという知らせでした。あまりの衝撃に、エリはあお向けに倒れ、首を折って死にました。

 

エリの人生

エリは40年にわたって祭司、また裁き司としてイスラエルの民を導きましたがその最後はあまりにも悲惨なものでした。それは、彼が息子たちへの訓戒を怠ったためにやってきた悲劇でした

 

しかし、

悲劇的な死の中にも、希望を抱かせる要因があります

 

(1)エリはサムエルという後継者を育てました

 

(2)エリは、息子たちの運命よりも、神の箱がどうなるかに深い関心を払っていました

 

以上の2点から、

エリが霊的な人物であり、霊的救いに与っていた信仰者であることが伺えます

 

エリの死は確かに悲惨で突然のものですが、霊的救いに与っているなら、永遠の命の希望があります
 

エリの人生から教訓を学びましょう

 

いつ来るかわからない死に備えて、自らの救いを確認しておきましょう

 

また、霊的に救われた者であっても、もし不従順な生活を送るなら、地上生涯では主からの「訓練としての裁き」が下ることも覚えましょう

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きょうの祈り

天の父なる神さま。不幸な死が襲ってきても、霊的備えのある人は幸いですきょうも私に、永遠の命の希望を与えてくださり、感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

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年間聖書通読

レビ記16~17、マタイの福音書2

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2024年2月22日(木)☀&☁ 23℃

 

昨晩から湿っぽいのですが

「雨」は降りません。

雨よ降れ降れ!雨よ降れ!

 

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clayさんの解説を読んで、

しばしじ~~んとなりました。

感謝でした。

 

エリが霊的な人物であり、霊的救いに与っていた信仰者であることが伺えます

エリの死は確かに悲惨で突然のものですが、霊的救いに与っているなら、永遠の命の希望があります

エリの人生から教訓を学びましょう

いつ来るかわからない死に備えて、自らの救いを確認しておきましょう

(アーメン)ハレルヤ

 

失敗のない人生って

あり得ないのかもしれません。

 

失敗の「質」が問題かもしれませんね。

 

たとえどんな「失敗」をしたにせよ、

主の御前に出て告白することができますように。

主はご存知でありましょう。

されど、主の御前に出る勇気をも与えられますように。

われらの過去現在未来の罪がすべて赦されていることを思い、主の御名によって感謝致します。

 

神さまを喜び生きる者とさせてください。

 

ハレルヤ