列王記下14:27・・「祝福」によらない「繁栄」という「憐れみ」・・ヤロブアム2世 | 聖書と私とコーヒーと+ワン

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~「わたしは道であり、真理であり、命である。」(ヨハネ14:6)~

この書物は、キリスト・イエスへの信仰を通して救いに導く知恵を
あなたがたに与えることができます。(Ⅱテモテ3:15)

列王記下14:27 (新共同訳)

しかし、主は

イスラエルの名を天の下から消し去ろうとは言わず、

ヨアシュの子ヤロブアムによって 彼らを救われたのである。

 

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ユダの王、ヨアシュの子アマツヤの治世第十五年に、

イスラエルの王、ヨアシュの子ヤロブアム(2世)

サマリアで王となり、四十一年間王位にあった

(Ⅱ列14:23)

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イスラエルの王ヨアシュは、

かって病の床にある預言者エリシャを自ら訪ね、

涙ながらに 主の託宣を求めた。結果、アラム国を撃ち破り、

父ヨアハズが奪い取られた町々を取り返すことに成功しました。

また、ヨアシュ王はユダのアマツヤ王に勝利し、南方への進出を

可能にしました。

 

その子ヤロブアム2世は、さらに、

レボ・ハマト(ガリラヤ湖の北東20K地点)からアラバの海(死海)まで

イスラエルの領土を回復しました。

それは、ほぼソロモンの領土と同じほど でした

 

ヤロブアム2世の治世のイスラエルは、ソロモン王以降で

国力、物質、経済ともに繁栄を極めた時代となりました。

 

この繁栄は、「ガト・ヘフェル出身のその僕、預言者、アミタイの子ヨナ

を通して すでに預言されていたのでした。(Ⅱ列14:25)

 

 

この領土拡張は、預言者ヨナによって預言されていた

ことですが、聖書にはこの預言の記録がありません。

ここで重要なのは、

ヨナが活動した時期がヤロブアム2世の治世と重なる

ということです。(ヨナ書を読む時の時代背景になります)

 

ヨナの奉仕によって、ニネベの人々(アッシリヤ)は

悔い改めますが、それからわずか40~70年後に、

アッシリヤは 北王国イスラエルの民を捕囚に引いて

行くのです。 これは 驚くべきことです。

(クレイ聖書解説コレクション「列王記第二」P468)

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彼は主の目に悪とされることを行い、イスラエルに罪を犯させた

ネバトの子ヤロブアムの罪を全く離れなかった。」 (Ⅱ列14:24)

とあります。

 

初代 北王国イスラエルの王 ヤロブアム(1世)は、

民を南のユダ王国にあるエルサレムでの礼拝に行かせないため、

領地内の北と南、ダンとベテルに金の子牛を2体造り、

聖なる高台に神殿を造り、レビ人でない祭司を任命しました。

また、自分勝手に日を定め、祭りを執り行ったのでした。

 

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「彼は、よく考えた上で、金の子牛二体を造り、人々に言った。

あなたたちはもはやエルサレムに上る必要はない。

 見よ、イスラエルよ、これがあなたをエジプトから導き上った

 あなたの神である。』」 (Ⅰ列12:28)

「彼は、イスラエルの人々のために祭りを定め、自ら祭壇に上って

香をたいた。」 (Ⅰ列12:33)

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本来のものから 民の目を背けさせ、保身をはかった王さま。

その罪は 重かった。

北王国は、その始まりから、暗雲が立ち込めてしまった。

 

そして、北イスラエルの全盛時代を築いた王ヤロブアム2世も

「ネバテの子ヤロブアムの道」に従うことをやめなかった。

 

この時代、ホセアとアモスという預言者が現われ、

ヤロブアムの時代の道徳的宗教的状態を非難したのでした。

(BibleNavi参照)

 

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ヤロブアム2世。

イスラエルの王ヨアシュの子で、王位を継承した。

エフー(イエフ)王朝の第4代、イスラエルの第13代王で、

その治世は41年にわたった (前793年--753年)。

彼は イスラエル王国を興隆させた。

父ヨアシュと10年以上共に統治した。

(新聖書辞典より)

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列王記の記者は、ヤロブアム2世が登場した理由

次のように解説しています。

 

1)北王国イスラエルの悩みが頂点に達したとき、【主】は

ご自身の民を憐れみ、彼らを救おうとされました。

 

2)【主】は、最初 ヨアシュを通して民を解放し

(Ⅱ列13:22~25)、 次に、ヤロブアム2世を用いて解放の業

を継続されました。(略)

 

3)イスラエルもユダも、最終的には滅ぼされますが、

それが彼らの最後の運命なのではありません。

聖書には将来的な回復が預言されています。

 

これもまた主の憐れみによるものです。

(クレイ聖書解説コレクション「列王記第二」P468-469) アーメン、然り。

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確かに、主ははじめ、エフー(イエフ)に 言われました。

あなたの子孫は四代にわたってイスラエルの王座につく。」

(Ⅱ列10:30)

 

そのごとく、エフー(イエフ)王朝は、4代目のヤロブアム2世で

絶頂期をむかえ、終焉するのでした。

ヤロブアムの子ゼカルヤは、わずか6カ月の在位で謀反にあい、

民の前で殺されてしまうのです。

 

この運命の違い。

 

「繁栄」を享受する運命の者がいる傍らに、

露と消えていく運命にある者が います。

 

これが、なかなか 私は 理解できません・・・。

(._.)。。

 

ヤロブアム2世は、主の目に「悪」とされることを行った。

が、

その治世は 繁栄を極めました。

そして、彼は 普通に亡くなって、普通に墓に葬られた?・・?

なぜ、こんなに、ヤロブアム2世は ゆるされたのだろう?

「繁栄」と「堕落」が 表裏一体となっていた治世、です。

 

一見、「祝福」とも 見れる「繁栄」、ですが、

それは 実際 主の「憐れみ」によるもの だった。

しかし、

北王国の民は 誰も 悟れなかった。

 

 

「主は、

イスラエルの苦しみが

非常に激しいことを御覧になったからである

つながれている者(奴隷)も解き放たれている者(自由人)も

いなくなり、イスラエルを助ける者もいなかった。」 

(Ⅱ列14:26)

 

 

「繁栄」を享受する最中に 「真実」を悟る、

ということは とても難しいことなのかもしれない。

されど、悟るための平和な時間をこそ

「繁栄」によって与えられているのかもしれない、

とも 思えてきたりします。

 

「祝福」によらない「繁栄」は 

「滅び」の前兆であることを 悟れる人は

幸い なのでしょう。

 

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正直、私は 「ヤロブアム2世」の生涯に興味が湧きました。

彼の地上人生は、とことん 成功した道を歩んだように思えます。

栄華を享受しました。 しかし、偶像とともに歩みました。

彼は 最後の「死」の床で、どのような幻を見たでしょうか。

 

それでも、正直、わたしは

「繁栄」の器として選ばれた者の運命の幸いを

思ってしまうのでした。

(-_-)・・・・・。

 

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痛手に先立つのは驕り。

つまずきに先立つのは高慢な霊。

(箴言16:18)

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アーメン ハレルヤ。