下記の体験談を頂きました。

自律神経系の損傷は、生命にとっては取り返しのつかない問題です。

 

私は10年以上前にETS手術を受けました。

最初の1年くらいは手汗が止まったことに感動していましたが 、

それから2年、5年、10年…と手術した右半身以外のお腹やお尻、膝まで年々汗が増え続けています。

にもかかわらず、手術した側の頭部や右半身は一滴も汗が出なくなったことで、

体の熱がこもって熱中症になりやすくなり、夏場は外出できなくなりました。

 

交感神経節は大事な神経が集まっており、切除すると2度と元に戻すことはできません。

代償性発汗だけでなく、体温調節もできなくなり、自律神経もおかしくなりました。

切除した影響は計り知れず年々体調が悪化しており、手術したことをずっと後悔しています。

 

現在は手術以外にも保険適用の塗り薬といった他の選択肢もあります。

代償性発汗やそのほか想像もつかない後遺症をかかえるリスクを背負ってまで

本当に必要な手術でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ETS手術の「体験談」や「口コミ」には

術後すぐの「ハネムーン期」による高評価が多く見られます。

手汗が止まった喜びから手術が過大評価されがちですが

時間の経過とともに、説明もなかった後遺症に苦しむ患者が増えていきます。

また、自身が受けた手術が失敗だったことを認めたくない気持ちもあります。

 

5年、10年後、その方はどうなっているでしょうか。

「ハネムーン期」の長さは、人それぞれです。

実際にETS手術を受けた方はお分かりのはずです。

 

特に広範囲の交感神経節を失った場合、体温調節など自律神経機能に深刻な影響が及びます。

その結果、再建を求めて海外(フィンランドなど)へ渡航する患者も出ていますが

交感神経節の再建は不可能とされています。

 

自律神経系の損傷は、生命にとっては取り返しのつかない問題です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在、多くの患者が直面している問題として

未成年で手術を受けた場合、労働が著しく制限される後遺症が残ったとしても

初診日が厚生年金加入前であるため、障害厚生年金3級の支給要件を満たさない

という制度上の課題があります。

 

緊急を要する悪性の疾患とは違い、多汗症は直ちに生命に直結する疾患ではなく

緊急手術を要する病態ではありません。

このような若年者への不可逆的医療行為が

将来の社会保障給付にも影響を及ぼす可能性があるという点は

制度設計の観点からも看過できない問題であると考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多くの患者から当会に問い合わせのあった

 

過去に行われた  交感神経節の切除  を伴わない術式

・交感神経幹切断術

・クリップ術

・交感神経 交通枝離断術 ( いわゆる 選択的ETS )

などは、ETS手術 ( 交感神経節切除術・k196-2 ) には該当しないと

説明を受けましたが、本当ですか?

 

という疑義について、厚生労働省および関東信越厚生局に照会を行い

回答を頂きました。

 

 回答に際しての面談時には、厚生労働省保険局より

 ・手術には歴史的な背景があり、医療技術は日々進化しているものであること 

・過去に行われた様々な術式はいずれもETS手術 (健康保険適用手術) として取り扱われた経緯があること

 の説明も受けました。 

回答書によれば、現時点においては交感神経節を切除しない ( 温存する ) 術式について

一律に保険適用外であると断定する行政解釈は示されておらず

実際の算定は個別症例ごとの判断による旨が確認されています。 

 

本掲載は、行政機関からの回答内容を共有することを目的とするものであり

特定の医療行為について法的評価や違法性を示すものではありません。

本件に関する最終的な法的判断は、関係法令および個別事案に基づき行われるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ETS手術後の交感神経節再建手術(リバーサル手術)に関連して

寄せられている重大な指摘について

 

フィンランドおよび台湾で交感神経節再建手術を受けた患者の方々から

当会に対し重要な報告が多数寄せられています。

その内容は、主治医がカルテに記載した交感神経の切除部位と

実際に切除・焼灼されていた部位が一致していないというものです。

 

具体的には、

カルテ上は「T3・T4・T5 切除」と記載

しかし実際には「T2・T3・T4 焼灼」であった

 

といった報告が複数確認されています。

これは特定の単一施設に限られた話ではなく

複数の医療機関にまたがって寄せられている点が大きな問題です。

 

ETS(胸部交感神経節切除術)は

術後に他の医師が神経の処置部位を直接確認することが困難な手術です。

そのため

  • 記載内容と実際の処置内容の整合性
  • 手術記録の客観的検証体制
  • 患者への正確な情報開示

が担保されているのかが、重要な論点となります。

もし記録と実際の処置が異なっているとすれば

 

  • インフォームド・コンセントの適法性
  • 医療記録の信頼性
  • 再建手術の前提情報の正確性

に重大な疑義が生じます。

この問題は、個々の患者と医師の関係にとどまらず、

  • 手術記録の第三者検証体制
  • 術中映像の保存・開示ルール
  • 国際的な標準化された術式記載基準

といった制度的整備の必要性を示唆しています。

 

医学的・倫理的観点からも、客観的事実の検証と透明性の確保が不可欠です。