ETS手術の後遺症に苦しむ患者は 長年にわたり十分な救済や検証が行われないまま苦しみ続けています。 それは2026年の今現在も全く変わりません。 厚生労働省の研究班報告でも、ETS後の深刻な健康被害についての報告があり 苦しみのあまり自ら命を絶った患者さんについても報告されました。こうした状況を重く受け止め 今年6月25日、東京都清瀬市議会は 未成年者の保護を求める意見書を 衆議院議長・参議院議長に提出しました。
ETS手術は、重度の多汗症に悩む方が 手術による合併症や将来起こる後遺症のリスクを十分に承知した上で 選択すべき不可逆的な手段であり ただ単に「汗で困っているから」受けるものではないことを知ってください。 一度切除された交感神経節は、もう2度と元に戻すことができません。 ETS手術を受ける前に、どうか一度立ち止まり ご自身の将来について考えてみてください。 将来起こり得る後遺症について、もれなく十分に説明を受けていますか? 現在もETSの後遺症に苦しみ、 障害年金を申請している患者さんがいることをご存じでしょうか? その中には外出ができなくなった方もいます。 そのことについての説明はありましたか?
ETS手術を行っている施設の中には 不適切なインフォームドコンセントを 行っているところがあります。 手術以外の治療選択肢について 「皮膚科専門医」有資格者の皮膚科の先生から意見を聞きましたか? 少なくとも、皮膚科専門医の紹介状がなければ ETS手術を検討するべきではありません。 代表的な障害である代償性発汗は、 ETSによって体に汗をかけない無汗の部位が生じて 体温の調節ができなくなることによっておこる「機能障害」です。 気温が25度を超えたり 通気の悪い環境下では季節を問わず通年発症します。 その苦しさは経験者にしか理解できません。 未経験であれば医師でも理解はできないのです。
多汗症は悪性疾患ではありません。手術を急ぐ必要は全くありません。 加齢とともに、収まっていく方も一定数います。 今の健康は、手術を受けた後ではもう取り戻すことはできません。 体が自由に動いて 脇や靴下は汗でぬれるけれども夏でも自由に外出はできる。 今すでにある恵まれた点にも目を向けてください。 「上半身の発汗を止めて無汗症になる」 それは健康や外出の自由を失ってまで手に入れたいものですか?
私も長年、手の多汗症に苦しんできました。 「一刻も早くこの苦しみから解放されたい」 「一気に解決したい」と考える気持ちはよくわかります。 しかし若い皆さんには、 一度失われた発汗機能は一生涯 元に戻らないという厳しい現実と 自律神経を失うことによって将来体に起こる 長期的なリスクについて 熟考する慎重さを持っていただければと思います。 術後、2年や3年では体調不良は顕在化しません。 怖いのはそのあとです。 他人からは見えない後遺症がはじまってからです。
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