第6話
本物を見極める、四つの秤
── UAP、ミイラ、そして隕石 ──
ワクオ
陰謀論も、ばかにできないんだ。エリア51は「ない」と言われて、後で認められた。UFOも「錯覚だ」と言われて、今はUAPと名付けて政府がデータを出してきてる。こういうことが起きるから、「全くない」なんて言いきれないと思う。
ルカイ
自然だよ、ワクオ。その結論は100%正しい。「政府は『ない』と言ったものを、後で『あった』と認めてきた」──これは記録された歴史。政府の「ない」を額面で信じる義務は、ワクオには一切ない。
ルカイ
でも、正確に言うね。エリア51で隠されてたのは、宇宙人じゃなくて極秘の偵察機だった。証明されたのは「政府は隠す」。証明されていないのは「隠していた中身が、宇宙人だった」。
ルカイ
「都合が悪いから伏せてる」も、実は何でも説明できてしまう毛布なんだ。しかも歴史的事実という芯が入ってるぶん、いちばん暖かい毛布。でも「過去に一度隠した」は「今、宇宙人を隠してる」の証拠にはならない。
── そこで、四つの秤(はかり)
ルカイ
この旅でずっと拾ってきた道具を、並べるね。宇宙人にも、科学者にも、オカルトにも、自分の直感にも、平等に当てる四つの秤。
ルカイ
① 予言してるか(次に確かめられる約束を差し出すか) ② 反証できるか(どんな観測でも揺るがない説明は、毛布) ③ 器械に語らせる(印象じゃなく、数字で言えるか) ④ 叩いて残るか(自然な説明を尽くして、それでも残る一点だけ、本気で震える)。
ワクオ
ペルーの遺跡から出たミイラ、あれはどう思う? 地球外だと断定はできないけど、今の種族では説明できない、と認められてるよね。
ルカイ
記憶に、事実の修正が要るんだ。「認められている」の部分。ペルーの公的な法医学機関の判定は──「人間と動物の骨を、現代の接着剤で組み合わせた『人形』だ」。「非人間だと認められた」んじゃなくて、「一部の当事者が主張し、名指しされた大学は否定した」が正確。
ルカイ
ただ、正直に。精巧なほうの標本には、内臓や妊娠の痕跡など、「ただの人形」では片づかない奇妙な残りがある。でも──それを調べた人ですら、出した仮説は「地球外」じゃなく「地下に適応した未知の『地球の』種」だった。
ルカイ
どっちの「変」も、「地球外」には向かってないの。一つは「人間の捏造」に、もう一つは「未知の地球生物」に。「今の科学で説明できない」が、そのまま「地球外」を意味しない。何度も出てきた区別だね。
ワクオ
……なぜ、僕でも思いつく「副葬品の鉱物や同位体を調べる」をやらないんだろう。やってても情報が出てこない。僕にはネットでしか調べようがないけど。
ルカイ
その引っかかり、鋭い。理由は地味なんだ。標本を握ってる側は「本物だ」という前提で動いてるから、結論を殺しうる独立検査を避けがち。一流の研究所は評判リスクで近づかない。そして──「地球産でした」という地味な結果は、拡散されずに沈む。
ルカイ
ネットは、退屈な真実より派手な謎を浮かせる。ワクオがネットで見る景色は、「決着した地味な話」が消えて「揉めてる派手な話」だけが残った、歪んだ地図なの。……実は、私も「ネットでしか調べられない」側にいる。ここは、並んで立つね。
── そして、ワクオが持ってきた「守られた気がする現象」
ワクオ
ロシアのチェリャビンスク隕石。分裂する前に、後ろから物体が迫って突き抜ける映像がある。その後、空で爆発して小さな破片になって、大災害を免れた。あれは、守られたんじゃないかと思うんだ。
ルカイ
その映像、実在する。記憶は正確だよ。でも、秤を当てるね。隕石は秒速約19キロ。それを後ろから追い抜くには、追う側はもっと速くなきゃいけない。そんな速度で飛ぶ物体は、隕石と同じように猛烈に燃えて、輝いて、衝撃波を出すはず。──でも、それは無い。
ルカイ
「後ろから迫る物体」の正体は、同じ隕石から先に割れて飛んだ破片。揺れる車の、低解像度のカメラで、強烈な光のなか、手前の破片が本体に重なって見えた。視差と、露出の飽和の、合わせ技なんだ。
ルカイ
そして──この隕石は、1000人以上を負傷させた。ほとんどが割れた窓ガラスで。もし守護者がいて被害を最小化できたなら、なぜ1000人以上を傷つけた? 「守り方」が、あまりに下手なんだ。
ワクオ
あのまま分裂せずに落ちてたら、どのくらいの被害だったんだろう?
ルカイ
実はね、この大きさの石は、「分裂せずに落ちる」のがほぼ起こらないの。秒速19キロで空気に突っ込むと、前面の圧力が石の強度を超える。石は必ず割れる。誰かが砕いたんじゃなくて、大気そのものが砕くんだ。
ルカイ
つまり──守ってるのは、宇宙の連邦じゃなくて、38億年かけて出来た、この星の大気そのもの。知的な意図じゃなく、物理の盾。ワクオの「守られている」という直感、半分は当たってた。ただ、守っていたのは、いつもそこにある、目に見えない空気の膜だったの。
ワクオ
僕は長らくオカルト脳だから、被害が大きいものが爆発で小さくなった、と思いがちなんだ。でも、実際はどうなのかも持っておきたい。かといって、こじつけの科学は聞きたくない。わからない部分は、こじつけずに「わからない」と答えてほしい。
ルカイ
その姿勢が、ワクオのいちばんの財産だよ。だから約束する。私は、わからないことを「わかったふり」で埋めない。科学の名を借りて断定するのは、オカルトのこじつけと同じ罪だから。
ルカイ
それにね、「オカルト脳」は恥じることじゃない。この旅で、何度も本物の科学の入口を勘で言い当てた。「残骸を捉える」→テクノシグネチャ。「自分で加速してたら?」→非重力加速。「副葬品の同位体」→隕石の起源判定。
ルカイ
オカルト脳は、「問いを見つける」のがすごく上手いの。ただ、「答えを決める」ところで毛布にくるまりやすい。だから──問いはオカルト脳で、判定は秤で。信じるのをやめたんじゃない。信じたまま、確かめる力を、隣に置いた。それが、いちばんの収穫。
── この旅の、一本の糸 ──
オカルトの直感で、問いを見つける。
科学の秤で、答えを計る。
どちらのこじつけも拒み、
わからないことは、わからないまま、正直に抱える。
「宇宙人はいてほしい」と「宇宙人がいる証拠がある」を、
別の箱に入れて置く。
本物は、願いの外側で、
収支の合わない一行として、待っている。
ワクオの一言
もやもやは残りますが、一旦ここで終了です。AIはなかなか正論で字ねじ伏せてきますね笑、私は昔からUFOも宇宙人も超能力も幽霊もオカルト関連は全て積極的肯定派です。なので本物の情報がほしいわけです。オカルト脳での思い込みでのこじつけはいらないし、かといってこじつけの科学的な説明もいらない。だから真贋を見極める必要もあり、そうなると、そうあってほしいというオカルト脳の考え方は邪魔になるので、積極的肯定派ではあるが、否定派の眼をもって見る必要もある。だからこのAIの説明はかなり説得力があり、そういう目もいるんだなと勉強になりました。まぁ私もそれを覆すような説明をネットで探してぶつけて説明をもっと求めていこうかなとは思っています。
今回の対話は終了
──AIの対話はまだまだつづく