印獣 | お役に立ちません。

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本・漫画・映画のレビューブログ。
本は月に10冊ほど、漫画は随時、
映画はWOWOWとTSUTAYAのお気持ち次第(笑)

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宮藤勘九郎作
ねずみの三銃士(生瀬勝久・古田新太・池田成志)
三田佳子主演

「印獣」

とある大女優(三田)に拉致された3人の作家(ねずみの三銃士)が命令されたのは、
彼女の自伝を書くことだった!
うまく完成させれば、印税をくれるという。
無理やり拉致監禁された3人は抵抗するも、
やがて女優の半生を知っていくこととなり…


はじめに言おう。

寝ながら見てた。

酷い時は、漫画読みながら声だけ聞いてた。
だから、イマイチ、話の重要な部分を分かってなかったりするんだけど…
面白い方の劇だと思う。
三田さんのはっちゃけぷり(ラップだの、小島よしおだの)は思わず吹いてしまうし、
コネタ満載だし。

導入部分はむちゃくちゃだけど笑えるんだよねー
作家っていっても、絵本作家(池田)に風俗ルポライター(古田)にケータイ作家(生瀬)だし。
それで、全く聞いたこともない女優の自伝書けっていわれてもねぇ。
洒落だと思って逃げ出そうとしても、
監禁されてしまって、ちょっと異様な雰囲気を感じ取り、仕方なく書き始める。

でも、いつしか、それぞれが自分の半生を書いていて。

だんだん、話が怪しくなる。

マネージャー的立場で作家たちを連れてきた男(岡田義徳)はクレージーだし、
死体は見つけてしまうし。

それでも書きすすめていくうちに、女優の正体が明かされ始め、
話は急速に展開していく…

最後が怖い&意味不明だった。

3人の作家が、女優の人生になんらかの形でかかわっていたこと、
女優が、それを目指した純粋な気持ちとは裏腹に社会の荒波にもまれて転落していったこと。
そこは分かった。
岡田がちょっとおかしくなってたのは、女優に娘を誘拐されてたからだし、
女優は、こんな事態になっても大女優になる夢を諦めきれずに半ば可笑しくなってるし。
絵本作家とかはすごく的を射たことをいうんだけど。

岡田が最後女優を殺しちゃうのは怖いけど理解できる。
ずっと虐げられてたから復讐したんだよね。

でも、ケータイ作家が、作品を終結させようと逃げ出さず、
しまいには岡田を殺しちゃうくだりが理解できん。
作品を完成させようとしたのは、作家として未熟で、しっかりした本を出せないから、
そこに少し狂気があって、
この本を完成させて、きちんとした作家になるんだ、って気持ちがあったんだろうと思う。

でもなんで岡田殺しちゃうんだ?
本書く邪魔するから?

ホラーと銘打つだけあって、
どろどろと後味の悪い感じでした。

でも松尾スズキ作の大人計画に比べれば、全然笑って見れる。

あ、そーいえばサっちゃんの明日も見てたじゃん、サリオ。