それは当然だが(3) 「原発+新エネ=一定」なら原発 (10/12)
政府が「エネルギーの選択」という事で、原発を0%、15%、25%の3つの案を出して討論した.このことを報道した報道機関は政府の回し者でもある。
というのは、この案は「原発をどうするか」という案ではなく、「原発を止めると新エネルギーになるけれど、そんなもの(新エネ)はない。だから原発しかない」というシナリオになっている.
もし、万が一、原発がゼロになっても、その利権(税金)を新エネルギーに使えば良いのだから役人は困らない. 世界各国がしているように(図を添付)、増えるエネルギーは石炭、天然ガスなどで「代替え」するのが常識なのに。
これほどグローバリゼーションしているというのに、日本のテレビも新聞もまったく外国のエネルギー事情を報道せず、政府のことばかりだ。マスコミはそれを知っているけれど、「世界の常識より、日本のみんなが考えている事」を報道しないとバッシングを受けることを知っているので、報道しない。やっぱり国民の責任か?
この前、ブログに「クールビズ」のことを書きましたが、日本人はすっかり政府がお膳立てをしなければなにもできなくなったような気がします。みずから日本のエネルギーはどうするかという案ができないので、政府が用意した3案だけが報道されます。
(平成24年10月12日)
--------ここから音声内容--------
なんとなく今もう下火になってしまったんですけども、ちょっと今からそうですね、半年ぐらい前、政府がですね「エネルギーの選択を国民に問う」ということでですね、原発をゼロパーゼント、15パーセント、25パーセントという三つの案を出してですね、で、どうするのかということを聞き始めました。これを報道しているテレビを見てですね、いやまぁ実に政府の回し者だなあというふうに思ってガックリきちゃったんですね。
なぜ回し者かっていうと、これはですね、その時にテレビが報道したように、「原発を最終的にゼロにするか、今のままにするか、それとも中間的にするか」という案ではないんですよ。実はトリックは別のとこにあったんですね。「原発を止めると新エネルギーになるけれども、新エネルギーなんかもうできないよ」っていう…「だから原発だよ」ってぐるって一周回ってきて元のとこに戻ってくるような仕組みだったんですね。
そりゃあの頭のいい官僚が作るんですから、しかもずる賢い官僚がですね…東大出てですね、ずる賢い官僚が作るんですらか、そのくらいはやるわけですよ。つまり原発の代わりのエネルギーにですね、普通に世界各国で使われている石炭とか天然ガスってのが出てこないですよね。全部新エネルギーなんですよ。で、それにカネがかかる、と。だから電気代は倍になると、もうむちゃくちゃなことを言ってるわけですね。
もちろんそりゃそうですよ。今20円の電気代を、太陽光発電で42円で買い取るってことになりますと、じゃあ倍になりますからね。だから「原発を止めると電気代が倍になる」なんていうむちゃくちゃな議論が出てくるわけですね。これについては後でご説明しますけども…ブログでですね。
それともう一つトリックがありましたね。つまり役人にとってはですね、日本の発展とか全然関係ないんですよ。原発が安全かなんて全く関係ない。「自分の利権が取れるか」っていうだけですからね。ですからこの場合、もし原発が止めてゼロパーセントになった時に、その時の自分たちの利権を考えているわけですね。今は原発の利権すごいんですよ。25パーセントっていうケースですね。
じゃあ原発がゼロパーセントになったらエネルギー関係の利権がなくなっちゃうんですよ、で、困るので利権が取れる新エネルギーなんですよ。石炭火力とか天然ガス火力なんか全然利権が取れませんから意味がないんですよ。役人にとってはなんの意味もないんですね。ですからそれ書かないわけです。
もちろん世界各国どこでもですね、ここに図を示しましたけども、新エネルギーなんていうのはないんですよ。全部石炭とか天然ガスのエネルギーですね。まぁ私ねぇ、不思議に思うんですけども、これほどグローバリゼーションしてるというのに、日本のテレビも新聞もまったく外国のエネルギー事情っていうの報道しないんですよ。ここ一年ぐらいちょっと思い返して頂いたらいいんですが、テレビで「アメリカの将来のエネルギー計画はこうなってる」とか「世界はこうなってる」とかいう報道はまったくありませんね。
なんでないかっていうと、そうすると報道のウソがばれちゃうんですよ。一つは「世界は新エネルギーじゃなくて、石炭とか天然ガスなんだ」っていうことがばれちゃうんですね。もう一つはですね、そうすると、「CO2削減っていったいなんなの?」っていうことになっちゃうんですね。
で、これで報道機関全部ウソつきました。例えば南極の氷が溶けるってのは完全なウソですからね。だってIPCCっていう国連の機関が南極の氷が増えるって言ってるのに、それを国民に正反対な報道をしたわけですからね。これがばれてダメになっちゃうんですよ。
今日ね、読売テレビかなんかがですね、ノーベル賞に関係したiPS細胞をですね、アメリカで臨床に使ったっていうのが誤報だったっていう謝りをした、と。いや、そんなこと謝るなら…それも大切ですけどね、それよりか「地球温暖化で南極の氷が溶けると報道したのは真っ赤なウソだった」っていうことをまず最初に言わないと、僕は社会に対する影響が違うと思いますね。もちろん今度のiPS細胞を臨床で使ったっていう誤報もですね、大きな誤報ですが、やっぱり国民生活全体には、やっぱり温暖化のウソの方が大きいですからね。まぁちょっとそれはそうですが。
しかしこうなる原因は、やっぱり日本国民かもしれません。つまり、世界の常識を報道するとバッシングされるんですよ。日本が考えてること…日本人が考えてることを報道しなきゃいかん、そういう点ではやっぱり国民の責任でしょうね。
それからもう一つ私思うのは、このブログで私は「クールビズ嫌いなんだ」と、「お役人に洋服を決めてもらうなんていうのは失礼なんだ」ということを書きましたら…不満足なんだということを書きましたらね、ある読者の方から「いやぁだって、そんなつまんないことを言ってもしょうがないじゃないか」と、「夏に暑苦しい格好をしていたら、こっちも気持ち悪いよ」と言われましてね、それもそうかなというふうに思ったんですが。
実は私がクールビズが嫌なのはですね、なんでも政府がお膳立てしなければ何もできないんですよ。実はこの政府の三案が出てくる時にですね、民間からなんにも出てこないんですよ。例えばその時私が言ったとします。言っても取り上げないんです。つまり、なんでも政府のお膳立てしかみんなで議論しないんですね。
だから、エネルギーの専門家はですね、もちろんほんとは別のことを言うべきなんです。別のこと言うべきっていうか、別なら別のことが出てきていいんですね。私なんかは「世界を見たらいいよ」とこう言ってるわけですね。じゃあ報道機関がですね、「政府が三案出してるけど、これは変なんじゃないですか」と、「世界のほとんどの国はエネルギーが増えるのを全部石炭とか天然ガスに依存してるんだから、だから日本もそれでいいんじゃないですか」っていう案ぐらいは出てきていいんですね。
ところが政府の案だけが出てくるというのはなぜか。それをですね微に入り細に入り議論する。例えば「15パーセントっていうのは、ゼロと25を示せば両方嫌だから、15に落ち着くだろう」っていうのはですね、まぁ言ってみれば小さな議論だけなんですよ。だからそういう議論ではなくて、本来日本のエネルギーは、子どもたちのために孫たちのために、何を選ぶべきかっていう議論がねぇ、起きる力が今ないんですね。もうすでにそれ(力)はですね、すっかり取られて、政府の言いなりになる我々になってしまった、と。そこが私はですね、非常に悲しい。
これがですね、例えば福島でもですね、子どもたちを被曝させて、そして割合平気だ、と。なんで平気かって言ったら「政府が(大丈夫だと)言ってるじゃないか」と、とにかく政府が言ってりゃなんでもいいというようなですね、やっぱ日本を作ってしまった、という。これは非常に大きいですね。