食材情報 春野菜に注意 (4/8)
福島の定時降下物(セシウムがそらから降ってくる量)が減りません。減らないどころか少し増えてきています。このデータは文科省の月別集計をしたデータですが、毎日の積算値と少し違うので、その点、心配ですが、論旨には影響がないので、公開されているデータのまま掲載しました。
この表でわかるように、3月の事故以来、セシウムの降下物は徐々に減ってきて、2011年の10月、11月ごろにはこのまま無くなっていくと思われましたが、意外にも12月から急増し、今では昨年の6月より降下量が多いという異常な状態が続いています。
これについて、政府も県も「大丈夫」を繰り返していますし、マスコミも報道していませんが、これはなかなか危険な状態です。まず第一に、その値が結構大きいということです。もし、この文部省の集計通り(少し多めのように思う)とすると、一日で数100ベクレルが降下してますので、葉物野菜はかなり汚れて、新基準の1キロ100ベクレルを上回る野菜がでますし、すでに実質的な法律基準である1キロ40ベクレルを超えているでしょう。春野菜は要注意です。
また、この図は2度目ですが、今の時期(1年も経って)にこのぐらいのセシウムが降ってくるということになると、「繰り返し被曝」になるということです。2011年4月5月の被曝もかなりでしたが、もしこのデータが正しいと、約30年間、この降下物で被曝することになります。
そうすると、福島はもちろんのこと、東京(データは新宿)でも事故直後の福島の被曝より多い被曝を受けることになります。将来の問題ですから、私たちの子供が被害を受けることになりますから、原発を運転した私たちの世代でけりをつけておく必要があります。
それなのに、瓦礫、花火、薪ストーブ、中古車・・・なんでもそうですが、汚染されたもの、あるいは長期的に汚染原因となるものが国内に拡散しています。瓦礫の運搬に反対している人を「非国民!」と呼ぶ人がいますが、それは自由としてもせめてこのような再飛散が起こらないことを「科学的」に証明して欲しいものです。一度限り、10年ぐらいのスパンで「私たちだけは大丈夫。子供は知らない」というのでは、私にとってはそちらの方が日本人ではないような気がします。
これまで私が「政府は30年から100年にわたる日本人の被曝量を推定し、それを元に基本政策を立てないと、日本に住めなくなる可能性もある」と言ってきたことがこれに相当します。
12月から始まった再飛散が何を原因としているのか、真剣に検討しなければなりません。環境省は(もとから国民の健康など考えていませんが)、相変わらず日本国土を汚染させるのに熱心ですが、今こそ識者が立ち上がり、環境省に被曝を止めるように言うべきでしょう。
それにしても、このようなブログを書くたびに、「どうしてだろう?」とつい思ってしまいます。福島原発事故が起こる前まで、NHKはどうかわかりませんが、日本のマスコミの報道関係者の多くが「被曝は怖い。放射性物質をまき散らすなどとんでもない」と糾弾していました。それも1年や2年ではなく、ここ30年はそうでした。
被曝の限度が1年1ミリでも、その100分の1でも「100分の1だから大丈夫だなどととんでもない。被曝は少しでも避けるべきだ!」と言っていたのに、なぜ、今、このようにセシウムが再飛散しているのに、それを報道しないのか、本当に不思議です。
1945年8月15日、終戦を迎えた瞬間、日本人は「鬼畜米英」から一日にして「親米」に変わったと言われます。そのときの日本人の心境はどんなものだったのでしょうか? でも、そのときには戦争中と戦争が終わったという変化がありましたが、今回は「被曝は危険か」という普遍的なことなので、私は本当にわからなくなります。どなたか、変身した方が心の内を吐露してくれると良いのですが。
(平成24年4月8日)
--------ここから音声内容--------
セシウムの再飛散ていうのが、ま、気になっているんですけども、これが一向に減らないんですね。減らないと言うか、むしろ文部科学省の、えー、公表してるデータを見るとやや増え気味であると。ちょっとこのデータはですね、毎日の積算量と月別の積算量がちょっと違うんで若干心配なんですけども。一応このブログのですね、趣旨には、ま、反しない、ていうかあの、論じようとすることには影響を与えないので、一応この公開しているデータそのものを使ってみたいと思います。
えー、この表で判るようにですね、3月の事故以来、セシウムの降下量は徐々に減ってきましてですね、えー2011年の10月11月頃には、ま、この後無くなってくだろうと。土に染みたセシウムから、何か地下水に行ったりですね、えーと、根から吸われるってことはあっても、空気中を再飛散するってことないだろうと、ま、いう風に私も言ってきたんですが。意外にも12月から急に増えましてですね、えー、現在ではもう昨年の6月よりも降下量が多いという、まぁ非常に異常な事態が続いています。
これについては、ま、政府もですね、福島県なんかも、「大丈夫」と言うのを繰り返しておりますし、マスコミも何故か報道しないんですね。結構、値が大きいわけですね。ま、一日に100ベクレル以上例えば降下すると、ま、いうことにになりますとですね…1平方メートル当たりですね。えー、野菜の新基準ていうのは1キロ100ベクレルですから、そのくらいのレベルになりますとですね、ええと野菜が非常に危なくなる、という風に考えられるわけですね。
もちろんあの、福島の方から飛んでくる、まぁその空気中から飛んでくるわけですから、少し風が吹きますとですね、やっぱり相当広く飛ぶと考えられるわけですね。そいからまぁ、もちろん福島に比べればものすごく少ないんですが、ま、東京でもですね、結構増えてきてる、と。で、これはですね、私が何を心配してるかって言うと、ま、瓦礫もあれば、花火もあれば、薪ストーブもあれば中古車もあると、ま、少しずつ汚染したものが国内に拡散してるんですね。
ま、こういうの100種類ありますと一つ一つが100分の1でも、これをですね、10年とか30年とか、まぁ被曝し続けると私たちの子供はどうなるのかなぁと思って、私は心配なんですけど、どうも心配でない人が割合多いんですよね。ま、環境省なんか特にそうなんで、えー被曝させる方向に法律を変えるというような傾向にあるわけです。これは経済的なものが理由なんでしょうかね?だけど環境省っていうのは、元々そういう経済的なものではなくて、人間の環境を良くするってことですね。
それから厚生労働省も、私が度々挙げます「電離放射線障害防止規則」、ま、厚労省のですね、ま、そこにもやっぱり、今私が言ってることと同じことが書いてあるんですね。具体的にはあの、野菜をちょっと気をつけてもらうということなんですが、えーこれが少し続いてきたということですね。
だけども私はですね、ま、このブログを読んでおられる方、もしくはブログの話を聞いた方がですね、えー、今まで日本はですね…NHKはちょっとどうだか分からないんですが、マスコミの報道者の多くはですね、「被曝は怖い」と「放射性物質を撒き散らすなどとんでもない!」と糾弾しておりました。それも1年や2年ではなくて、20年30年そうでしたね。それで、その頃はもう今とほんとに様変わりなんですけども、ま、被曝の限度は1年1ミリだって、その100分の1でもですね、ものすごく大騒ぎしまして、「100分の1だから良いってもんじゃない、放射性物質はそうじゃない!」と、「被曝は少しでも避けるべきだ!」と言ってきたわけですよ。
私の知ってるある化学会社がですね、ほんとに微量の放射性物質、それを動かせなかったんですよ。何で動かせなかいかって、もし動かしたらですね、マスコミがものすごく叩いてくるんじゃないか?っていうことで、動かせなかったんですね。で、今ですね、このマスコミの人がどう考えてるか、ま、私もマスコミの人とずいぶん会うこと多いんですけども、まだそれでもよく分からないんですよね。
まぁあの思い起こせば、ま、1945年8月15日に終戦を迎えた瞬間ですね、日本人は「鬼畜米英」から一日にして「親米」に変わったわけですが、ま、そのときの日本人の心境ていうのはやっぱり、ま、戦争が終わったから、っていうんじゃなかったですかね?えーまぁ、戦争をやってるときは鬼畜米英であっても、ま、戦争が終わってアメリカに占領されたら、親米にいかざるを得ないなってことですけど。
今度は「被曝が危険か」という、ま、非常に普遍的なことなので、どなたかですね、えー前は「被曝はダメだ!」と言ってた、ま、例えば朝日新聞の記者さんなんか一番良いんですけど、その方が何故変身したのか?心ん中をちょっと言って欲しいんですね。例えば、「1年1ミリって知ってたけど、被曝がこんなに安全だってことはほんとに知らなかったんだ」とかですね、何かそういうことがあるんじゃないかと思いますけどね。ほんとにこう、分からないなぁという風に思います。
(文字起こし by danielle)