読者の方へのお答え3 粉ミルクについて | お手伝いさんたちのブログ

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中部大学 武田邦彦先生のブログの中で、音声収録のみのものをテキスト化して掲載しています。
テキスト化及び掲載にあたっては先生から許可を頂いています。

(文字起こしをお手伝いして下さった方からの投稿です。まる様、ありがとうございました)


読者の方へのお答え3. 粉ミルクについて



--------ここからブログ記事--------


牛乳と粉ミルクはいろいろと違う面があるが、「メーカーが隠蔽体質」という点では徹底している。今度、明治の粉ミルクがセシウムで汚染されていたことは多くのお母さんにショックを与えました。でも、どうも背景はさらに危険なようです。(明治と雪印を間違えましたので、話を再録しました。)

(12月13日)


--------ここから音声内容--------


今朝方ですね、録音しました時に明治と雪印を間違ってしまいました。
明治の粉ミルクであります。問題が起きたのは、セシウムが入っているのは明治の粉ミルクでありまして、雪印は、メグミルクとあってですね、何回か私、汚染されているんじゃないかと思って追跡したことがあるので、それでですね逆になりました。大変に失礼いたしました。


いくら明治と雪印とか森永とかですね、似たような…ベクレルを出さないとか色々なことがあったにしてもですね、やはり、正しく書かなきゃいけないので、ここでお詫び致しまして、改めて録音いたしました。

録音というのは非常に難しくてですね、字で書いたもんだったらそこだけ訂正できるんですけど、録音はまぁそこだけ訂正するというのは非常に大変なものですから、全部をやり直します。



今度の粉ミルクを赤ちゃんに飲ませたお母さん、本当に悩んでおられるんですよ。かわいそうですね。
この前、1ヶ月半飲ませたけどどうしようかとお母さんのご相談を受けました。
まぁ、もちろんそのお母さんの場合は、普段から気をつけておられるので、ずっと生活を聞いていましたらね、まぁ、1年1ミリちょっと超えるかなと思いましたけど、まぁ、そんなに大きな健康障害はないと思いますけど、お母さんにとってみればね、メーカーにね、お母さんが最初に私に言ったのはこうでしたよ。
「私が飲ませていたものを、返品しなきゃならなくなりました」

一体どういうことかと思いますね。お金の問題じゃないんですよね。
返品するような物を買っちゃって、子供に1ヶ月半も飲ませた…っていう事を悔やんでおられる。


だから、大体ですね、その、粉ミルクを供給した明治はですね、本当に赤ちゃんの事を考えてるんですかね。ぜんぜんもう考えられません私。こんなことをですね、他の仕事でもしたらどうなりますかね。



例えば、私学校の先生ですが、学生なんてどうだっていいよ!って嘘教えるとかですね、そんなことを社会でみんながしたらですね、本当に日本社会ってダメになってしまいますよ。


もちろん森永のヒ素ミルク事件なんて昔ありましたし。雪印が変な牛乳をですね、使い回ししたんでしたかね。なんか、もう1回売れなかったやつをタンクに戻したりなんかしたこともありましたよ。

で、雪印の社長が「俺は寝てないんだ」とか言ってですね、大分ひんしゅくを買いましたが、今度の明治のやつもひどいですね。


しかし、私がここで言いたいのは、もうひとつ別の事なんですね。明治はですね、乾燥するときに空気中のセシウムが入ったって言っていました。しかしそれは本当ですかね。なんでかって言いますとですね、セシウムの…放射性を持ってるセシウムのデータはですね、いろんな大学が現在の福島のデータを計ってるんですけども、粒形の平均値は3ミクロンくらい。


3ミクロンくらいって言うのはですね、実はこの空気中に飛んでいるもので一番危ないもの、赤ちゃんに食べさせちゃいけないもの、これはディーゼル発電のPMというススですね。
これは、あんまり私パフォーマンスは感心しませんが、石原都知事がですね、このままだと発ガン性物質だから、ディーゼルの規制値をあげなければいけない、と。そうしなければ東京の都民は危ないんだ、といったあれですね。



あれはですね、放射性セシウムの平均的な粒形よりか1/100なんですよ。
だから、セシウムもとれなかったら、到底、ディーゼル発電の発ガン性のものはとってなかったって事なんですよ。「明治は」ですよ。

で、私ね、更に細かく調べまして、福島に散ったですね、放射性セシウムの一番小さな粒形のやつ調べましたらね、このPMっていいますか…ディーゼル発電のススよりか10倍くらい小さいものは、2%くらいしかないんですよ。てことはどういうことかっていうと、ほとんどのものは、98%はですね、そうじゃないんですよ。


そうすると、これどういうことかって事ですね。
赤ちゃんの粉ミルクにセシウムが入ってたっていうことは、普段からまず、空気中にある汚い物は全部粉ミルクに入れてたってことなんですね。とくにそのディーゼル発電からのPM。


それから、インフルエンザの菌とか、ああいうウィルスですね、ウィルスは全部0,1ミクロンくらいですから。これも随分違うんですね。(セシウムと比べると大きさが随分違うという意味)
そういう点からいってですね、今度の粉ミルクに事件でセシウムが入ったという事は何を意味してるかっていうと、普段からディーゼル発電のPMだとか、ウィルスだとか、そういうものを全部入れてるって事ですね。



特に、粉ミルク(を)作るときは乾燥空気(を)ものすごく使いますから、空気中にわずかにあるものでもですね、入ってくる訳ですね。
ですから、そういうもので作ってたって事ですから、もうね、私はね、少なくとも明治の粉ミルクは絶対、セシウムが入っていなくても飲んじゃいけないと思いますよ。



それからもうひとつは、もしこれをね、こういう疑問を打破すのであれば、明治乳業自身がですね、ちゃんと今度の事を説明して、普段はそういうものはどういう方法でチェックしているのか、と。



まあ、今度の事でもっと悪いのはですね、粉ミルクがセシウムで汚染されているって事が分かってからも、その…明治は動きませんでした。これ、別の団体から言われて渋々やったんですね。だけど、赤ちゃんの健康を守る食品メーカーがですね、こういう態度である、しかも、事件が起こってからみんな疑問に思いましたよ。なんで、セシウムが入っちゃうの?と。

粒形大きいんですからね。普通のマスクでも防げるようなものがセシウムなんですから。それも防げないで乾燥させてたってのはね、本当に汚いものも全部粉ミルクに入れて、粉ミルクを製造してた事になりますので、これについては明治がですね、積極的にこの理由を公表すべきだと思います。



やはりですね、人の健康を守る職業に就いてる人はですね、そこのところ厳密にやってもらいたいと思います。