読者の方へのお答え2. 埼玉から関西への移住は被曝を減らす上で有効か? | お手伝いさんたちのブログ

お手伝いさんたちのブログ

中部大学 武田邦彦先生のブログの中で、音声収録のみのものをテキスト化して掲載しています。
テキスト化及び掲載にあたっては先生から許可を頂いています。

(お仲間募集を読み、文字起こしをお手伝い下さった方からの投稿です。まる様、ありがとうございました。)



--------ここからブログ記事--------

読者の方へのお答え2. 埼玉から関西への移住は被曝を減らす上で有効か?


新年を迎え、また事故後9ヶ月を経て、将来をどうするかというご質問も多くなってきました。今回は埼玉と関西の移動を検討します。他の地区の人もご参考になるように考え方を中心にします。12月12日(月)


--------ここから音声内容--------


原発事故から9ヵ月くらい経ちましたし、また、新しい年も迎えるという事でですね、皆さん今の所にずっと住み続けて大丈夫かな?と、こういう風に思っておられる訳ですね。



そのときに移住する先なんですけどね、まず1つは、比較的放射線量が高い所(←元々線量が高い所の意味)。例えば、新潟県の下越と言うんですけど、新潟県の東北の方ですね。それから、富山県。それから岐阜県の南部、それから広島県、岡山県。瀬戸内海の近江島方向。



この方向はですね、実は岩石がかなりありましてですね、それからの被曝を受けるんです。しかし、普段の生活は全然構わないんですよ。そんなに高い訳じゃないんです。



ただですね、例えば、この場合埼玉とか、東京とか、そういう所からですね、一時的にでも逃げていこうと、子供を休ませたいと、こういう目的を持ってる場合はですね、どこがいいか?というとですね、自然放射線ができるだけ低い方がいい訳ですよ。


ものすごく低ければですね、例えば、北海道の一部、青森県、それから伊豆半島、大分県なんかはですね、0,01以下なんて所もあるんですね。
0,01以下なんていう所になりますと、ほとんど無いんですよ。ですから、食事もですね、カリウムも避けて、カリウムはカリウム40という放射性物質がありますから、これも避けて、天然放射線の低いところに行きますとですね、気を付ければ放射線量が0,01になっちゃったりするんですよね。



そうしますと、物凄い回復できる訳ですよ。だから、せっかく効果を上げるなら、ちょっと今冬ですから、北海道という訳にはいかないかもしれませんが、北海道とか、沖縄とか、大分県、秋田県、青森県の日本海側、それから、ちょっとこれ微妙なんですけど、長野の中央部ですね。



そういう所だとですね、何がいいかって言いますと、まず食材が…いずれにしても日本海側ですよ?日本海側ですと、食材がまず心配しなくていい、というか魚が食べられる。という事なんですね。


それから、自然放射線が非常に低い。そうするとですね、実は今まで気にしてなかったカリウムが入っている食材を少し避ける、という事をしますとね、これはもう、大変に効果が上がる訳ですよ。そういう点でもう少し詳しく言いますと、北海道の札幌から小樽の辺り。網走の付近、これはオホーツク海側ですから、魚も食べられます。


それから、青森県の日本海側。津軽市から鯵川沢の所。それから、秋田ですね。秋田の日本海側。
それから、ちょっと狭いんですが、長野とか新潟の上越、直江津辺りから長野まで。
それから、伊豆半島は実は、放射線量すごく低いんですけど、太平洋側に面していますので、魚が食べられないという問題がありますので、これを回避します。


あまり低くはありませんが、まぁまぁな所は石川県、大分県、長崎、沖縄と、こんな所なんですね。
大体0,02とか0,03とかですね。非常に低いんですね。
しかも、魚は十分に食べられて、お米も汚れてないと。
随分、負担が少なくなりますよね。
まぁ、そういう所に、うまく移れるところがある場合とない場合がありますからね。
なんとも言えませんが、まぁしかし、私のブログにもマップが貼ってありますので、それを参考にされて移られたら良いと思います。


ただ、ここに『埼玉から』と書いてあるのは理由がありましてね、実は、埼玉にお住みでも大丈夫なんですよ。
埼玉ってのは今度、ほとんど放射線が行きませんでしたからね。放射性物質が降りませんでした。
ですから、埼玉に居られていいんですが、埼玉にいて一番困るのが食材なんですよね。


ですから、例えば、政府がちゃんとしてれば、福島県のお米、940億円しか出荷額がないんですから、その内汚れてるのはですね、どんなに大きく見ても20%位しかな汚れていんですよ。だからもう測ってですね、40ベクレル以下は出荷しないと決めてくれれば、埼玉に住んでてもいいんですね。


ただ日本は今、政府が無いようなものなので、やむを得ず移るという感じなんですね。ですから、埼玉の人が移るのと茨城の人が移るのでは、大分違いますね。
埼玉の人は空間的には大丈夫なんですよ。幼稚園にお子さんを通わせても大丈夫なんですね。
だけど、食材があまり注意できなければ、まぁ、一時的にかわってもいいかなと。


茨城位の人になりますとですね、空間はちょっとありますからね。それから海に近いんでなかなか茨城にいてですね、太平洋の方の魚を食べないとかですね、近くの豚でもなんでも、近いですからね。そういう点から言って、非常に神経を使わなければいけない。ということで、今言ったような少し疎開するなら機会を見て疎開すると。
まぁ、そういう風になりますね。


疎開の長さですけど、私、一時ですね、事故後最初に計算して、一週間でいいかなぁと思ってたんですけどね、ダメなんですよ。やっぱり、どんなに短くても一ヶ月。できれは、一年位ですね。この際ちょっとお子さんが被爆したな、と思われる人は一年位疎開してるとですね、ほとんど疎開先では被曝しません。


例えば、どうしても2ミリシーベルト位になっちゃったなぁ…とか、5ミリシーベリト位になっちゃったかなぁ…という人もですね、これは自然放射線含んでませんからね。1ミリシーベルトってのは自然放射線1,5を足しますから2,5になります。今年2,5って事は6ミリシーベルト位浴びちゃったと、来年3位に下げたい。こういう風な時ですね、やはり、全く被曝しないところに一年移るとしますね、そうすると、ほとんど0になっちゃいますからね。
自然の中に入って食品も少し気を付ければ、ほとんど0になっちゃいます。

今年6ミリシーベルトそれから、1,5の自然放射線引けば4,5になる訳なんですけどね。それ0になりますから、それ2で割りますとね3ミリシーベルトつまり、自然放射線位になっちゃうんですよ。
ですから、その点ではですね、今日言った感じをもう一回考えていただいて、もう少しまたご質問が来たら具体的に移動の事をお話したいと思いますが、これで考えてみて下さい。