五竜岳は想像してたより簡単で、ガスで視界が悪かったから怖さも全く無くて終わってしまいました。
2泊3日の山旅も、残すところは下山だけ。
下山は遠見尾根を使って、白馬五竜スキー場まで歩きます。
9:40下山開始。
五竜山荘の裏手を登ると、唐松から来る道との分岐があります。
唐松方面です。
こんな道を登って行くと、眼下に五竜山荘が見えました。
こうして最終日、泊まっていた場所が見えたりすると、『終わり』を感じて寂しくなります。
登り切った所を、ちょっと左に寄り道すると、白岳がありました。
小さな石が赤く塗られてて、そこに『白岳』って書いてあるだけ。
景色に見とれてたら見落としてしまいそうな山頂です。
この場所を離れると、直ぐにさっき登って来た道と合流します。
少し進むと、『この先、岩場』と書かれた板がありました。
『尾根』って言うから、もう岩場なんて無いと思ってたんだけど、これが岩場の連続。
9:57
10:00
10:18
10:20
小さい岩場は写真を撮ってません。
それで、これだけの連続です。
楽しくて仕方ありません。
今度は階段が出てきました。
小屋を出た時はあんなに晴れていたのに、もうこんなにガスガスになってしまいました。
他人とすれ違えないような細い道もあったり。
アップダウンが短い間隔であって、飽きないし体に優しい登山道です。
11:10 西遠見に着きました。
ピークかと思ってたら、鞍部でしたね。
テントがいくつも張れるような広い場所でした。
11:37
あちこちに小さな池があってアメンボウがいっぱい居たんだけど、オタマジャクシが居たのはここだけでした。
池一面にいましたよ。
11:45 大遠見に着きました。
道標があったんだけど、ここで休んでる人がストックを立てかけてて写真に撮れませんでした。
ここも頂上って感じでは無くて、普通に登山道の一部って感じでした。
そこにはこんな表示が。
ここまで良いペースで2時間歩いて来たのに、まだ更に2時間半だそうな。
五竜岳へ登った時間も入れたら、既に4時間30分は歩いてます。
最近では、日帰りでも4時間越えが無かったですからね。
10㎏のザックを背負って、ろくな食事もせずに歩いてるんだから、『アルプスマジック』ですよねぇ。
ここから先は、急登や急坂は無く、緩やかなアップダウンがあるだけでした。
12:00になった時、緩やかな道があったので端っこに座ってパンを食べて休憩しました。
山へ入ってから、初めて『お腹が空いた~』って思っての食事でした。
12:43 中遠見に着きました。
少し前から、また太陽が出て来て日差しは暑くなってたんだけど、風があって体感的にはそれほど暑くは無かったです。
ただ樹林帯を歩いてる時は、湿気が凄くて風も当たらないので、かなり暑かったですね。
しばらく行くと分岐がありました。
小遠見へ行く道と巻き道です。
もうだいぶ疲れてたし、登ってもガスで周りは見えそうに無かったので、巻き道の方を選びました。そして出たのがココ。13:10
この小遠見までは、観光客も来るようです。
そして『遠見尾根』の名前が判るような場所に出ました。
この見えてる道の先は、ほとんどが階段って感じの道でした。
おじいちゃんが1人で登って来たんだけど、「階段が多いなぁ。ずっと階段だよ」って嘆いてました。
13:20 二ノ瀬 髪
この名前、なぜ『髪』がちょっと離れてるのか、どう読むのかは判りません。
ここには丸太で出来た椅子があったので、座って休むことにしました。
下山を始めてから、お昼に5分くらい座ってただけで歩き通しでしたからね。
ところがここで雨が降り出しました。
大粒の雨だったけど、まだポツッ ポツッ ポツッ って感じだったので、歩いて火照った体には気持ち良いくらいでした。
観光客の人は傘をさしてましたけどね。(^^)
そしてこの先、一ノ瀬 髪 辺りから雨が強くなってきました。
『見返りの坂』という表示板があって、展望台のように作られてた所があるんだけど、そこでは他の登山者1組がいたんだけど、レインウェアを着てザックカバーも着けていたんですよ。
でも私達は「もう少しだし、降ったり止んだりしてるし、そんなには降って来ないんじゃない」って事で、そのまま歩き続けちゃったんですよね。
これが後で・・・・・・・・。14:02
14:13 分岐に出ました。
沼よりも地蔵の頭の方が距離が短そうなので、雨も降ってきてるからと地蔵の頭へ向かいました。
14:19 地蔵の頭に着きました。
ここは広い場所でした。
テーブルとイスもあったので、天気が良い時にはゆっくり景色を楽しめますネ。
空には青空も見えるのに、ここでまた大粒の雨が降って来ました。
下の写真で、私の足元を見ると雨粒の大きさが判ると思います。
大粒の雨なので先を急ぎました。
雨はドンドン強くなって来たけど、もう今更レインウェアやザックカバーを出すのも面倒くさくなっちゃって、濡れながら歩いちゃいました。
14:25
直ぐにリフト乗り場に着いたんだけど、リフトの座面も濡れちゃってるし、「座ったらお尻がビッショリになっちゃって車に乗れないねぇ」ってことで、初めの予定通りアルプス平駅まで歩く事にしました。
14:38
雨は本降り。
ここからは、長い長い下り坂。
雨はドンドン強くなって行く中、観光客から冷たい視線を浴びながら歩き続けました。
14:40 アルプス平駅に着きました~~。
雨がしっかり写ってますね。
駅では、ゴンドラに乗る人みんなに、「お疲れ様でした」と言いながら冷たいお絞りを渡してくれました。
こういうサービスは嬉しいですねぇ。
冷たくて、ほんと気持ち良かったです。
ゴンドラはビッショリだったので
どこら辺まで雨が降っていたのかは判りませんが、出口をくぐると外はカラっと乾いていました。
14:53
ここから車を停めた『八方第三駐車場』まではタクシーで戻ります。
タクシー乗り場を探してウロウロしてたら、職員の方が声を掛けてくれて「建物に入ると階段があるので、そこを降りるとロータリーに出ます」って教えてくれました。
ゴンドラから出た場所は、中庭みたいな所だったようです。
お腹が空いたし建物の中には食堂もあったんだけど、3日もお風呂に入って無い体でしかも雨に濡れた服。
観光客の人にしてみれば嫌だろうなぁって思ったので、飲み物だけ買ってタクシーに乗りました。
ここから駐車場までは、2100円でした。
バスも出てるんだけど、少しでも早く車に戻って温泉へ入りたかったのでタクシーにしました。
タクシーに乗りながら見える山並み。
「あの辺から歩きだして、ず~とこう歩いたんだねぇ。」
いつも下山して山を振り返ると思う事なんだけど、良くあんな所を歩いて来れたなぁって。
山の中へ入ると、遠くに見える山も歩けば1時間くらいで着いちゃったりして、意外と近かったねぇなんて会話になるんだけど、下から見てると我ながらスゴイなぁって思っちゃいますネ。
いつも山へ行っても小屋へ泊まっても、お土産に買うのは山バッチだけなんだけど、今回は主人の思い入れがあったのか、登頂記念の手ぬぐいを買いました。
「平成最後の今日だからな」って。
私は小屋に、ご自由に って置いてあった登頂認定証を貰って来ました。
今回は、元々晴れる予報では無かったし、低気圧が近づいて来る事も判ってて行った訳で、ガスガスは承知の上だったんだけど、もう少し景色が見たかったなぁって言うのが本音ですね。
自分では元気なつもりでも、食事がまともに食べれなかったって言うのがあるし、気持ちが悪くなっちゃったって言うのもあるから、また行きたいけど行かれるだけの体力が維持できるか・・・・ってなると、難しいかなぁ。
唐松も五竜も小屋泊だったら、だいぶザックも軽くなるから可能性は出てくるけど、費用がねえ。
まあ、真っ白けだったのは槍ヶ岳行った時も同じで、それはそれで良い思い出になりましたね。
初日は苦しかったけど、でも楽しい2泊3日の山旅でした。
行った事が無い人には、お勧めのルートですよ。
ただ、遠見尾根は登りで使うと、相当キツイと思いますけど。