90年代のJ-POP界において独自の存在感を示し、ヒットを連発したMy Little Loverも今年デビュー20周年。前回に引き続き、シングルレビュー第2弾です。
今回は、2002年~2011年。ギターの藤井さんが抜けて以降ですね。色々ありました・・・。


15th「Survival」 02/9/4

Survival

2001年末にベスト盤「singles」をリリースしたものの、その後にギターの藤井氏が脱退。よって夫婦ユニットと化したマイラバ。その第1作目となったのがこの「Survival」。
表面的には初期の、それこそ「evergreen」の頃のような明るさを感じるけど。でも何か不穏というか、晴れ晴れとはしてなくて暗雲を感じるようなこの曲。歌詞がシリアスなんですよね。この丁度1年前にアメリカで同時多発テロが起きて、そこで落ち込んだ世の中の影響か(ちなみにその同時多発テロの時、akko&コバタケ夫妻の家がニューヨークで現場の近くだったらしい)。好きな曲だけど、それまでのマイラバのきらめきを感じるとすっごく地味に感じてしまった・・・。藤井さんのギターってやっぱ重要だったんだなあ。
曲調は異なるけど、この暗さとかシリアスさが、1年ちょっと後に発売された夫婦時代唯一のオリジナルアルバム「FANTASY」に繋がる感じがする。(それには「Survival」は未収録だけどね)

16th「風と空のキリム」 04/4/28

深呼吸の必要

アルバム「FANTASY」を経てリリースされた、夫婦時代マイラバの早くもラストシングル。タイトルは「風と空のキリム」だけど、実質2曲目に収録されている「深呼吸の必要」がメイナンバー。同名の映画主題歌だった。
映画は、いろんな事情を持った都会の若者達が沖縄のサトウキビ刈りのアルバイトに参加し、ただ淡々とサトウキビを刈る内容だったんだけど、スクリーンに映される沖縄の美しい景色や、登場人物の心象にぴったり合った素晴らしい曲。まさしく、清く正しい映画主題歌。曲自体はすっごく地味なんだけど、アコースティック+シンセみたいな綺麗なサウンドと美しいメロディーが合わさって、環境音楽的な趣。とっても良い曲。ただ、大好きなakkoちゃんの歌声が大分細くなったような・・・。元々線が太かった訳ではないけど。「shooting star」からその兆候はあったけど。声自体はアコースティックに合うだけに、弱々しいとこだけがちょっと惜しい。

他収録曲の「風と空のキリム」「SUMIKA」、そして上記映画のサントラ収録曲「反復と労働」と同一のカラーで統一されていて、半サントラ的な感じ。1枚通して聴くと癒されるし、聴いてるだけで美しい自然の中に佇んでるような気分になる。好きなシングル。

この後マイラバは活動を停止、というかコバタケさんが同時期にメジャーデビューしたSalyuに完全に注力した事で放置されてしまった。

ちなみに俺がマイラバを好きになったのはこの年。速報!歌の大辞テンで「Hello,Again~昔からある場所~」を聴いた事がきっかけだった。当時マイラバの動向を知ろうとオフィシャルサイトを見たら、「風と空のキリム」と裏ベストアルバムの「Self Collection~15 Currents~」のリリース以外、他に一切動向が載ってなくて悲しかったのを覚えてる笑
そんな13才の秋・・・(遠い目)


はい。レビューに戻りましょう。


17th「り・ぼん」 06/11/8

り・ぼん

マイラバ再び復活。トイズファクトリーからエイベックスに移籍し、コバタケさんはメンバーから離脱しakkoちゃんのソロプロジェクトとして一新してのカムバックとなった(その代わり楽曲提供等では関わるし、所属事務所は変わらずコバタケさんの事務所)。
akkoちゃんは長らく、デビュー当時のような明るいポップスがやりたかったらしい。という事でakkoちゃんの意志が反映されたか、久々にポップな曲に。そして当たり前だけど、初めてコバタケさん&藤井さん以外の作曲。夫婦時代のような実験感や暗さもなく、本当に開放的で理屈抜きに楽しく聴ける。akkoちゃんの歌声も前よりちょっと元気な感じがする(当時akkoちゃんがインタビューで、ずっと歌いたかった的な事言ってたような)。

2005年の10周年当時も何も情報がなく、もうポッと解散とか言われるのかなあと思ってたとこで、復活が発表&しっかり宣伝もされて、やったーまた新しいマイラバが聴けると嬉しかった15才の秋(遠い目・・・)

18th「あふれる」 07/3/7



復活第2弾シングルはバラード。そして驚きのコバタケさん楽曲提供。メロディーを聴くと確かにコバタケ節。当時ミスチルやレミオロメン等で指摘されていたオーバープロデュースの元凶である、ストリングスを用いたアレンジではあるけど、静かに始まってじわじわと盛り上がって、タイトル通り溜まった想いが溢れ出すような好ナンバー。ドラマ挿入歌としてもO.A.されていて、マイラバまだまだイケる・・・と思った曲でした。

が・・・同時期にコバタケさんの不倫が報じられてしまい、何となくイメージが悪くなったのがもったいなかった。俺は渦中にいた3人皆大好きなので・・・。

19th「dreamy success」 07/8/22




2007年に入ると久々にテレビ出演も増えたマイラバ。バラエティ番組にも出たりしていた。前作から5ヶ月のインターバルを置いて、再びポップで明るい曲が登場。「り・ぼん」は爽やかな感じだったけど、ジャケット通りのもっとガーリーで元気な部分が出た曲。昔で言うと「My Painting」とか位の陽具合?当時34才という年齢から考えてもかなり若い感じの表現だと思うんだけど、akkoちゃんの歌声の年齢不詳具合というか、永遠の少女って雰囲気がピッタリです。
歌詞もakkoちゃんが書いてるんだけど、結構面白い表現をしていて、ボーカル以外の表現も結構な個性を持ってるんだよ!というのが分かってきた時期でもありました。


20th「ラビリンス」 08/3/12




2008年に入ってから、なんと3ヶ月連続リリースが決定。過去、現在、未来というテーマがそれぞれふられていた。そして第1弾がこの曲。テーマは「過去」。なんとなく1998年頃の,深化してきた頃のマイラバを思わせるようなディープなバラード。敢えて言うなら「DESTINY」が近いと思う。歌詞が結構インナーで意味深だったり、悲しい感じの劇的なメロディーだったり個人的には大好きな曲。現役時代後期に比べるとポップでもあるし。にしてもジャケット写真が素敵です。


21st「イニシャル」 08/4/2



3ヶ月連続の第2弾。テーマは「現在」。「ラビリンス」から一転してとっても軽やかで、発売時期が春だったがまるに春らしいポップな曲に。コバタケさんは年々編曲が重厚になり過ぎるきらいがあったけど、この軽やかさは本当に久しぶりでは。このちょっと前に女優の綾瀬はるかの歌手プロデュースを担当してたけど(懐かしいなあ)、そのときの「交差点days」という曲もポップだった。まだコバタケさんに軽やかでポップという引き出しがあった!とちょっと嬉しくなった(おいおい)。
当時高2の春休みだったけど、これよく聴いたなあ・・・(超個人的想い出w)
2006年以降のマイラバとしては最もマイラバらしいポップナンバーだと思う。

この後、連続リリースの最終章としてアルバム「アイデンティティー」を発表。再始動後は3作オリジナルが出てるんだけど、その中で一番「従来のマイラバらしさ」と「新しさ」が上手くバランスとれた、良い作品だと思っております。


22nd「音のない世界」 09/2/4




後期マイラバ最大のハイライト。鈴木亜美が出演していたドラマ「ラブレター」の主題歌。挿入歌は「あふれる」があったけど、堂々とドラマの顔を務めたのは実に「shooting star」以来8年ぶり。
ピコピコ電子音とアコースティックな透明感あふれるサウンドが海を思わせるような、ピュアで綺麗な曲。そしてメロディーはまさにマイラバ!という感じで、内省的なAメロ、不思議な進行のBメロ、キャッチーだけど品のあるサビともう最高。2番サビ以降のakkoちゃんの声のコラージュ→ストリングスのフレーズ→強めのドラムとストリングスの間奏という流れが個人的にはお気に入り。

しかもこれ作曲がコバタケさんじゃない・・・!ここにきてコバタケさんじゃなくてもマイラバらしさは出せるんだよ!!と高らかに宣言したような、新たな名曲の誕生。ドラマタイアップと曲の良さも相まって、オリコン8位を記録!トップ10入りは実は「DESTINY」以来約11年ぶりだった。これは当時リアルタイムで見てて嬉しかった。発売当時俺は高校3年で卒業間近、一足先に休みに入ってたけど、近所の外交で、海を眺めながらこれを聴くのが楽しかった・・・あの時俺17だったのか・・・(遠い目)。

23rd「blue sky」  09/8/5



前作から半年ぶり。華やかなジャケットが目をひきますね。前作の「ナチュラルな生音系サウンド+透明感ある電子音」という線でもう1曲!という感じで、こちらは夏らしいポップさも込み。サビメロよりそれまでのメロが個人的には結構印象的で、派手さはないけどとっても好きな曲、ポップなマイラバでも「り・ぼん」の頃から考えるとかなりらしさと新しさの折り合いが上手く付いてる感じ。
これもっと宣伝して欲しかったなあ。せっかくエイベックスなんだから、CMとか力入れて欲しかったぜ笑

24th「ひこうき雲」 11.10.12




2010年にデビュー15周年を迎え、その際にベスト盤をリリース、アルバムでも「singles」以来8年半ぶりにトップ10に入ったマイラバ。その後ははなかっぱとのコラボ、アコースティックアルバム等はあったがオリジナルのシングルリリースはなく、これが2年ぶりのシングル。
発売当時が秋だったけど、寂寥感とでもいうのか、切ないバラード。でも悲しくはなくて、ひたむきなイメージで聴いてて込み上げるものがある。akkoちゃんも30代後半に差し掛かって、こういう曲を一定の重みを持って歌うようになったのですねえ。これは20代の頃の現役時代には歌えなかった感じだと思う。
ちなみにカップリングでは、ユーミンの同名の名曲「ひこうき雲」をカバーしていて、それもとっても素敵だった。
この曲もドラマ主題歌だったのだけど、あまり派手なタイアップではなかったらしく追い風は吹かず。そして、この後は新作リリースが停止し、これが現時点で最新作。寂しいよ!!!!「次」を待ってるよ!!!


藤井さんが抜けた2002年以降、もうヒット期よりその後の方が長い時間が経ってるんだけど、その中で紆余曲折ありながらも新たなイメージを確立した感のあったマイラバ。akkoちゃんも単独で作曲を発表する等クリエイティブな部分も伸びまくってたと思ってただけに、現在の状況はあまりにも納得出来ない!!!
しかしプライベートでは2014年に再婚して新しい幸せを手に入れたようなので、本当に良かった。
またマイラバの新しい歌が聴けるまで、気長に待っていよう。という感じでレビューを締めさせていただきます(ヘタクソかw)