株式会社ラッシュジャパン チャリティ・キャンペーン担当 秋山映美さんインタビュー 【中編】 | エシカルでこんにちは

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(前編からの続き)

 -ラッシュジャパンでは、エシカルキャンペーンを年間どのくらい行っているのですか?

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 ※キャンペーンの様子


秋山
 年2回ぐらいです。今は化粧品の動物実験反対に注力しています。

-動物実験反対の手ごたえはいかがですか?


秋山 ここ数年でラッシュの化粧品の動物実験反対メッセージが浸透してきて、お客様の反応はすごくいいです。わざわざ署名しに寄ってくださるお客様もいらっしゃいますし、採用面接の際に「ラッシュは化粧品の動物実験反対に積極的なアクションを取っているから、私はぜひこの会社で働きたい」というスタッフもいます。

 集めた署名を環境大臣と厚生労働大臣に提出をすべく、NPOとともにアポイントを取り、環境省の動物愛護法を担当する局長にお会いました。「ぜひ環境省でリーダーシップを取って、他省庁を横断的に取り組んでいくようにお願いします」と陳情しました。厚生労働省では、大臣にはお会いできなかったのですが、藤田一枝厚生労働大臣政務官に対応して頂きました。「動物実験廃止を求める会」や「アニマルライツセンター」という動物実験反対のNPOと大勢で行ったのですが、事前に省内を調査し、厚生労働省ではあまり取り組みがなされていないということを理解されていたようで、「これだけの市民の方からの要望があるので、厚生労働省としても積極的に取り組んでいきたいと思う」と言っていただきました。
翌日、厚生労働省から代替法に関するガイドラインが発表されましたが、これは急遽作られたわけではないと思います。そのようなガイドラインの案ができているという話もあったので、省内で放置されていたものを、藤田さんが今回の陳情を受けて、正式に公表することを決断したのではないかと予想しています。

-化粧品で動物実験が行われていることは、どの程度知られているのでしょうか?

秋山
 自分が使っている化粧品が動物実験されているなんて考えたこともないという人がほとんどだと思います。化粧品は自分を美しく見せるために使うものなのに、その背景では動物が犠牲になっている。致死量を調べるために何十匹ものウサギやマウスに飲ませて、どこまで強いものを飲ませたら大量に死ぬかとか、どこまで強い薬品を目に入れたらダメになるか、といった実験をしているのです。ちなみに育毛剤も動物実験が行われることもあります。残念ながら、日本では動物実験反対運動を中心に活動をしている団体は少なく、アニマルライツの認識もあまり広がらず、なかなか話題になりません。EUでは動物実験が禁止になっていて、2013年3月には動物実験を経た輸入品も全面禁止になります。ヨーロッパの団体は、その化粧品指令(Cosmetics Directive)の改定が延期されないように積極的にキャンペーンを行っています。


- ラッシュのエシカルキャンペーンの「エシカル」とは何を指しますか?

秋山 私たちの「エシカル」の解釈は、倫理的という文字通りの意味と、あとは他者への尊重です。他者とは人だけではなくて、動物だったり、環境だったりで、その他者をちゃんと尊重しましょうと考えています。
 ラッシュとしては原材料調達でもエシカルを心がけています。動物実験をしないサプライヤーからしか買い付けないし、動物実験はもうやめますというサプライヤーがいたら、すぐにでもラッシュは契約しますと言う。ラッシュの力はそれほど大きくないですが、動物実験をやめるという一端になればという思いで行っています。

 また、オーガニックでフェアトレードな原材料を調達する努力をしています。例えば、『オリーブ収穫祭』というボディーソープに使われているオーガニックオリーブオイルは、パレスチナの「ガリラヤのシンディアナ」という生産者団体が生産しています。パレスチナの人々はイスラエルとの対立で住むところも奪われてしまって、オリーブをつくる土地が少しあるくらいになっています。彼らには本当に命の糧のオリーブなのですが、それを積極的に使って、ラッシュの商品を通じて、パレスチナの人たちがどのような状態にあるのか、これを買うことによってどのような支援ができるのかを伝えていきたいと思います。
 ココナツオイルも、スマトラ島沖地震で津波被害に遭った島の一つであるニアス島のものですが、そこにはココナツで島を復興させていこうと始めた人たちがいて、その生産者から直接買い取りをしています。ラッシュから正当な価格が支払われ、子どもたちの教育支援に使われています。

 『オリーブ収穫祭』のオリーブオイルや様々な商品に使用されているココナッツオイルは、イギリスと同じ調達先から仕入れていますが、よりフレッシュな商品をお客様に届けるにはフレッシュな原材料を使って、保存料をなるべく少なくして、できるだけ近くの工場で製造する方がいいと考えています。今、ラッシュの工場はイギリスと日本とカナダ、オーストラリアの4カ所にあります。日本では、原材料はオーガニック等の指定に従って、できる限り国内で調達しています。季節によって仕入先はかわりますが、工場が神奈川県の愛川町というところにあるため、みかんやキウイフルーツなどはなるべく工場から近い小田原から仕入れています。パイナップルは沖縄から。輸送距離が短ければ短いほどCO2の排出が少なくなるというのと、日本でも有機栽培をおこなっている農家さんが増えるように農家さんを応援するためです。

後編に続く)