- SQ “かかわり”の知能指数/鈴木 謙介
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献本いただきました。深謝です。
若き気鋭の社会学者 鈴木謙介氏が、「IQ(知能指数)」「EQ(こころの知能指数)」から、「SQ(かかわりの知能指数)」の時代への変化を、本書を通じて提言しています。
今の日本は「他人を手助けすることを幸せの基準としている」とし、幸福度を高めるような他者とのかかわりの力を指数化し、「SQ(Social Quotient)」と捉えています。「SQの高い人は幸福な人である」と、本書では定義しています。
おりしも、先日ブータン国王夫妻が来日し、その言動に共感が高まり、ブータン国独自の尺度「国民総幸福量 (GNH)」に関心が高まる中、「今日現在の日本人にとっての幸福とは」を分析するタイムリーなテーマではないでしょうか。
本書P.57
SQ度の高い人というのは、社会貢献を単に理念として捉えているだけでなく、実際の行動や消費を通じて実践し、また他者とかかわりを持つことにも積極的な人。
弊社の「第2回エシカル実態調査」(11年6月実施)でも、「寄付型の商品を購入する」、「フェアトレードの商品を購入する」と答えた人は、第1回調査(09年12月)より約10%アップし、約3割のボリュームが存在しました。
この約3割の人たちのものさしが変わった、と鈴木氏は指摘します。
本書P.142
「消費」というものを価値の基準にする時代から、「はたらき」による自己実現の時代、あるいは社会貢献による自己実現の時代というものに変化しようとしています。つまり「何を買ったか」ではなくて、何をしたか、何を伝えたか、何を手渡したか、そうしたことでその人の価値が測られる時代です。
さらに鈴木氏はこうも語っています。
本書P.204
SQの高い人の貢献を頼りにするようなものではなく、自然に人々のSQを発揮されるような仕掛けをつくっていくことが重要であるように思います。本書でSQというものを具体的に定義し、それを指標として利用して行こうと推奨するのは、こういったふれあい、人間関係といったものが発生する機会やタイミングを、意識的に生み出していく必要があると考えているからです。
本書は、単にSQという新たなものさしによる、新たなヒエラルキーを形成しようと提案しているわけではありません。
SQという概念を認識することによって、「袖振り合うのも多生の縁」程度な人たちと協力し、自分のできる範囲で貢献することを模索していこう、新たな「今日的幸福」を理解し、浸透していこうと提言しているのです。
そうしたときに、マーケティングの重要課題は、やはり、指標の高低にかかわらず、「できる範囲での貢献」の手段を、多様に提供することだと考えます。
そして、このブログもその一助となっているでしょうか?