お貸していた、フローベールの「ボヴァリー夫人」が手元に戻ってきました。
- ボヴァリー夫人 (新潮文庫)/フローベール
- ¥700
- Amazon.co.jp
これを初めて読んだときは、衝撃的でした。
フローベールって男の人なのに、こんな風に女性を描けるなんて
人間観察が得意で女心を分かっている男性なのでしょう、フローベールさんは。
借りて読んでくれた友人も、同じようなことを言ってました。
この本は、田舎育ちだけど、教養のある誇り高い主人公の女性が、
現状に満足できず、苦しみながら、負のスパイラルにはまってゆく悲しいお話。。。
充分な教育を受けた美しい娘
↓
バツイチの田舎医者と結婚
↓
単調な結婚生活が楽しくない
↓
本格的な恋愛を経験
↓
散財や空想で虚栄を満たしたり
↓
不倫で心を満たそうとしたり
↓
結局、思うようには行かず悲しい結末へ
写実主義の文学といわれるだけあって、格好つけない非常にリアルな表現でつづられていて、分かりやすいを通り越してます。
理想と現実のギャップに苦しみ、
どうしても周りとの波長が合わなかったり
欲望に歯止めが聞かなくなったり
順応することが幸せだと自分に言い聞かせ、幸せそうに振舞ってみたり
自分の表と裏を無理やり作って、上手く立ち振る舞おうとしたり
「身から出たさび」は否めないものの、19世紀なかばのフランスのお話だけに、
女性が自分の思うように、ライフスタイルを構築できない環境でもあったのでしょうか。
こういうリアリズム系の文学に触れる度に感じますが、
「他人事とは思えない
」
彼女は、どうすれば、一番幸せだったのか・・・なんて、あらためて考えてみましたが。。。
この環境下では、多くを求めず現状に満足
が、ベストな気もしないではないですが、
そんなの出来るくらいなら、最初からやってるんでしょう。
大体、華やかなものが好きで、理想も高く、恋愛体質、行動派・・・という人格がそもそもの不幸の発端。
そこから、どう、順応していけるのか・・・おそらく、並みのショック療法では間に合わないはず。
きっと、なるようになったのでしょう。
ある意味大往生、色々やった悪あがきも必要なことで、彼女はこれで良かったのでしょう