「山櫻」2011/11/20預かった扇子 懐から取り出した開くとほのかに 懐かしい匂いがする花の季節に間に合わなかったこと 許してくれるだろうか山櫻の下 目をつむれば過ごした日々が まざまざと浮かんでくる名を呼ばれるくすぐったさを 指を絡める喜びをどんな時に泣くのかさえ 教えてくれた会わなかったらきっと ずっと知らずにいた流れてきた夢は どこまでも優しく春のあの日を 思い出させる柔らかな光 散り始めの櫻俺を呼ぶ、お前の声