今年の1月、「絶望」と呼ぶことにした気持ちを文字にして残した。
座り込んで、“もう一度”と前を向く大切な人達を眺めていた。
潮時かもしれないとも思ったし、良いキッカケかもしれないとも思った。
すべての繋がりを断ちたかった。
でも1年半…いや、出逢ってからずっと伝えてきたことや、思い出や、感謝と愛で満たされた時間が、「それでいいのか?」と問いかけてきた。
自分の言葉を嘘にしたくなかった。
受け取ってくれた4人に恥じぬ自分でいたかった。
進もうとする5人に背を向けたくなかった。
今私が5人にできることなんて何もない
年明けからずっとそう思っていた。
わんにゃんのチャレンジワンマンで立ち上がる勇気をもらった。
できることがないなら、どうしたらいいかを考えてみた。
できることがないなら、届けられるものがないなら、受け取ってみようと思った。
“もう一度好きになる”つもりで生きてみようと。
とりあえずツアーには全部行こう
今までやってきたことをもう一度やり直そう
毎現場手紙を書いていたな
ライブ終わりには必ず全員にリプを送っていた
お話する時のテーマは『好きを伝える』
DMも送ろう
きっとMeseMoa.なら最高を見せてくれる
そう考えて決めて見えた自分の姿は、9人に愛してもらった“なのちゃん”だった。
ある人は“愛されなのちゃん”と称してくれた。MeseMoa.内人気ナンバーワンだと(笑)
いつ誰に会いに行っても笑顔で名前を呼んで歓迎してくれた。言葉を受け取って感謝を述べてくれた。「好きだ」と言うと「好きだ」と返してくれた。視線を交わした。心を交わした。同じ涙を流して心から笑い合った。
最後にはリーダーから「MeseMoa.はみんな“なのちゃん”の事が大好きだよ」と言ってもらった。
その“なのちゃん”の姿がそこにはあった。
私がMeseMoa.に向けて撒いてきた種が、私の所にまで咲き誇っているようだった。
“なのちゃん”でいようと決めたら、少し心が軽くなった。
そんな私の心をなぞられたようだった。『願う』という曲は。
愛しくてしょうがない9人のライブを夢に見た。
もう会えない人に会いたくなって枕を涙で濡らした。
元気でいるかなと想っては幸せを願っていた。
そして私はあなた達の幸せも願っている。きっと同じような想いをしてきたあなた達の幸せを。
今年1度だけ手紙を渡したけど、あれから何度も手紙を書こうとしては手が止まってしまっている。
書こうとする度に、頭の中で「伝えたところで何になるんだ?」と邪魔が入る。「どうせ死ぬしどうせ失うのに?」と。
わかっている。「いつか死ぬしいつか失うんだから」伝えるべきなんだ。わかっている。
私はね、ずっとMeseMoa.を見届けたら隠居してのんびり余生を過ごすつもりだったの。今の仕事を生涯続けるつもりもなかったし早く静かに穏やかに暮らしたいとさえ思ってる。
だから、わんにゃんに出逢ってかけがえのないものを手に入れて、『出逢えて良かった』と思いながら、裏にはずっと『出逢ってしまった』という気持ちがあった。
むすめん。と出会って、ステージから私達が見えているという事実を知って、軽々しく「好き」なんて言えないし、そう簡単に興味本位で会いに行ったり伝えたりできないなって思った。だって1度でも相手の人生に介入してしまったら、誰かの中に存在してしまったら、いつかその誰かを見捨てる事になってしまうかもしれないから。私は飽き性だし根気もないし適当だから、その瞬間楽しいだけじゃずっと好きでいる自信なんてない。
だから“この人は” “このグループは” って思えなきゃ「好き」だなんて伝えないし、会いに行くことも感想を伝える事もしない。
ショップに行った時はまだ今後どうするかわからなかった。わんにゃんと初めてライブをした時に「このグループは…!」って思ってしまった。だからCDを買って2ショ券を手に入れて「楽しかった!」って言いに行った。ツアーを回った。手紙を書いた。
それが今は怖い。
わんにゃんが好きだ。わんにゃんのライブが大好き。私が生きていくのに必要だと思う。ずっと変わってないし変わらず一緒にライブして生きていきたい。
でももう伝えなくてもいいかもしれないと思ってしまっている。これ以上繋がりが深くなってしまうのが怖い。ライブで楽しく過ごすだけにして、繋がりを薄くしていったら、いつか来る最後にお互い楽かもしれないなんて考えてしまう。
以前は笑顔で交わしていた視線が、だんだん泣き顔とそれを見て辛そうにする表情のほうが多くなってしまった。さみしい。そのほうがいいのかもしれない。さみしさはいつか薄まるだろう。
でも私がさみしいのなら、少なからずさみしい想いをさせてしまっているのではないかと思ってる。人間関係は相互作用だから。それとも、あなたにはちゃんと愛してくれる人達がたくさんいるから存外平気なのかな。わからないけど、さみしくなければいいな。
まだ手紙という形で届ける勇気がでないから、まずは気持ちを文字にするところから。