私はポジティブな方だと思う。

ポジティブというか、落ち込む事から頭を切り離して、必要以上に落ち込まないようにする心の保ち方を身につけて生きてきた。
それをポジティブというのかもしれないけど。

何事も受け入れて飲み込んで、良く言えば「切り替えが早い」、悪く言えば「あきらめが早い」、そんな性格だと思う。





2020年は、「延期」「中止」という文字をたくさん見た1年でした。

その度に、「この情勢じゃ仕方ない」と思い、「また次の機会を楽しみに生きよう!」と思っていました。

と同時に、ステージがなくなってしまって、努力を、自信を、幸せを、披露する場所がなくなってしまった悲しさ悔しさはどれほどのものかと、彼らを想っていました。

そうやって想う事すら烏滸がましいのではないかと、私には想像もできないような気持ちでいるのだろうと思うと、何も言葉を送ることができませんでした。


"私は"どれだけ延期になろうが中止になろうが大丈夫、次を楽しみに待っていられる。彼らが彼らでい続けてくれる限りは。

という気持ちと

こんなにも誰もが悲しみ落ち込み、悔しさに涙している中で、すぐに"次"に目を向けられてしまう、"大丈夫"と思えてしまう自分は薄情ではないのか…辛いのは"今"なのに…。

という気持ち。


でもそれが1番強い気持ちで、私が自信を持って伝えられる唯一の事実でした。

「今回のライブがなくなってしまったのは本当に悲しい、残念…でもまた次の機会を楽しみに生きていきます!」

いつもこんな感じのリプを送っていました。

悲しみの最中に"私は平気だよ!"なんて伝えるのもどうなのか…と悩み、リプを書いては消し書いては消し、ついには何も送れず過ぎていく時もありました。


ただの一ファンである私には、彼らの気持ちに寄り添う事も、理解者になる事も、支えになる事も元気づける事もできない。
そんな、"ファン"でいる事の無力さを感じる日も多かったように思います。

ファンにできる事、私にできる事は何か。

今年、私が出した結論は
「ただまっすぐに好きでいる事
そしてそれを素直に伝える事」
でした。

"辛い時、落ち込んだ時、あなた達との楽しかった思い出が私を励ましてくれた"

"あなた達がくれた出会いが、こんな世の中でも素敵な思い出を残してくれた"

"何もない日でも、あなた達の事を考えて幸せな気持ちになれた"

"今日もあなた達を好きでいられて、私は本当に幸せだ"

時には声で、時には文字で、どうか届けと思いながら伝えていました。
今思うと、少し肩に力が入りすぎていたかもな、と思えるくらい。


私には彼らの気持ちはわかりません。
わかりようがありません。
私以外のファンの気持ちもわかりません。
私には私の気持ちしかわかりません。

私の気持ちですら、未来は確証がなく保証できません。
もしかしたら明日急に好きじゃなくなってる事だって、絶対にないとは言い切れません。

でも今、私が彼らを大好きな事も、次会える時を楽しみにしている事も、間違えようのない確かな事実です。

私にわかる事はこれだけしかないのです。

だから、この事実だけはいつだって心を込めて伝えられます。

どれだけ彼らを想っても、どれだけ現実を嘆いても、世界は変わりません。この情勢がいつまで続くのか、いつになれば皆が報われる日が来るのか、誰にもわかりません。
今日もまた感染者は増えていましたね。
2021年になっても、たぶんまだこんな状況が続くのでしょう。

それでも、先の見えない手探りな日々でも、私は今日も彼らが大好きでとっても幸せでした。

2021年も、その事実を大切にして、心を込めて伝えていけたらいいなと思っています。


どうか彼らがステージの上で楽しそうに幸せそうにいられますように。

あわよくばそれを会場で見られますように。


そんなことを願いながら、2020年を終えようと思います。