須磨浦公園に平敦盛さんの墓所、敦盛塚があります。
そこから頭のない敦盛さんの体を連れて帰りました。
当時、私は小学4年生になったばかりでした。
同級生にみえ仲間の中ちゃんと、K君がいました。2人とも同じクラスでした。
朝、登校するとK君が先に来ていました。
『おはよう』
『K君おはよう。早いね。』
『・・あの・・えっと・・』
『えっ?何?なんかあったん?』
『いや・・あの・・言ってもええんかな?』
『えぇ?なんよ?気持ち悪いやん。何かあったん?』
『あの・・後ろになぁ・・鎧つけてるボロい人おるねんけど、頭が無いし・・大丈夫なん?』
『あぁ!これなぁ。しばらく預かってるねん。大丈夫やから。』
K君に事情を話しました。
K君も協力したいと言ってくれました。
敦盛さんを救うために、一緒にお寺や神社に参拝に行く約束をしました。
中ちゃんが登校してきました。
教室に入ってくると、驚いた様子でそこから動きませんでした
後退りして、廊下に出ました
『あぁ~ たぶんこの鎧の人みてビビってるんやろなぁ。僕が説明してくるわ。』
K君が中ちゃんのところに行き説明をしてくれました。
中ちゃんが教室に入ってきましたが、私に近付いてきませんでした
常に、3m以上離れるのです。
離れたところから話をしました
そりゃそうですよね。首切られた人がいたら怖いです
中ちゃんも敦盛さんに慣れてきて、だんだんと近づいてくるようになり、協力したいと言ってくれました。
3人でいろんなお寺や神社へ参拝に行きました。
数ヶ月後、敦盛さんは頭と体がくっついたので魂のふるさとへと帰れました。
そのとき、2人共都合が悪くて一緒に須磨寺へは来れませんでした。
後で、2人から
『なんで、僕らがおらんときに帰ってしまうねん。あ~もう!行きたかったなぁ・・でもほんまによかったなぁ。』
それから2人とも別々にですが、須磨寺に行ったそうです。
中ちゃんは敦盛さんと会えたそう。
とても綺麗な姿になっていて感動したと泣いてました
K君は会えなかったと言いました。でも代理の人に会えたそうです。
2人ともお礼を言われて、仏様からキラキラの粉をかけてもらえたそうです。
すごく嬉しかったと話してくれました
須磨浦公園まで来てくれたMちゃんは、その日から連続3日間、悪夢を見たそうです。
家に電話があって
『もうかんべんして!3匹の龍にしごかれてるねん。』とお願いされました。
龍が3匹出てきてシャベルを作れと迫られ、断りきれずシャベルを大量生産する夢を見たそうでした。
『M殿が作ったシャベルをあちこちに配ったら好評でした。追加注文があったので作ってもらいましたよ。お礼をしますので後で届けます。』
Mちゃん、今度は夢の中で「もも」をもらったそうです。
食べてよいのか、どうしようかなぁと思ってかぶりつこうとしたら目が覚めたそうです。
「もも~」
食べたかったのに~と泣いたそうです。
夢を見て泣くなんて初めてやと衝撃的だったそう。
ももは後日、夢の中で食べれたそうです
良いことをすると、ご褒美をもらえるのだなぁと思いました