須磨寺で平敦盛さんと会いました。
首を切られてから須磨寺で供養をされていましたが、魂が頭と体で分離している状態でした
体は、須磨浦公園の墓所にあるとわかったので、姉に頼み込んで一緒に行ってもらいました。
姉はバイトがあったので、須磨まで一緒に来てから私と別れました。
姉の友達のMちゃんも来てくれました。
『お墓になんかあるん?あんたのことやから理由があるんやろ?』Mちゃんが言いました。
Mちゃんは、私のよき理解者でした。
Mちゃんはみえない人ですが、霊感があります。
須磨寺で敦盛さんに会ったこと、敦盛さんの体を迎えに行くのだと話しました。
Mちゃんは、体がゾクゾクすると言って身震いしました。
墓所、敦盛塚に到着。
まずは、お参りをしました。
甲冑姿のおっちゃんが出てきました
ここを守っている方のようでした。
『どうか敦盛様を救済してくれ。』正座をして頭を下げました。
『どうか頭を上げてください。私もお救いしたいのです。とにかく頑張ってみますね。』
私の眷属達、この頃は白龍、青龍、緑龍、ムカデ、虎がいました。
人の姿になって地面を堀り始めました。
『お嬢、シャベル出してください。素手だと効率悪い。大きいの出してください。』
『えっ?シャベルって何?できるやろか?』
『スコップの大きいのです。あ~できなかったらM殿にやらせてみて。』
スコップを想像して大きくしてみました。
上手くできません。
あちらの世界では、思い描いたものを具現化することができるのです。
Mちゃんにお願いしてみました。
Mちゃんは、上手にシャベルを出してくれました。続けて数本出してくれました
『Mちゃんすごい!シャベル出たよ。もういいって。』
『へぇ~こんなんでええんや。みえへんけど、シャベル出てるんやなぁ。』
シャベルはまだ出続けていました。
『Mちゃんもうヤバイくらいシャベル出てるからやめて!』
『何か機械みたいになってる感じがあるねん。やめたいねんけど、頭からシャベルが離れへん。』
バシッっと誰かがMちゃんを叩く音がしました。シャベルが出てくるのが止まりました。
『暴走してましたね。シャットアウトしましたよ。この山のようなシャベル後でどこか配りに行きますね。』
眷属達は、シャベルで穴を堀り敦盛さんの体を掘り起こしました。
頭のない甲冑姿でした。
ぐったりしている身体を眷属達が持ち上げて私の前に運んできました。
触ろうとしましたが、あちらの世界の空間にいるので触れませんでした。
敦盛さんが救われますようにとお祈りしました。お不動様の真言を唱えます。
お不動様が現れ、炎をかけてくれました。
敦盛さんの体が輝きました。でもまたすぐに戻ってしまいます。
『まだ浄化がたりませんねぇ。ひとまず、須磨寺へ運びましょう。』
須磨寺へ行き、頭だけの敦盛さんと体を対面させました。
でも、首は繋がらないのです。
『なんであかんの?』
『どちらも供養はされていますが、レベルの差ということなのでしょう。これから体を清めに行きましょう。数ヶ月はかかるかと思います。』
まず須磨寺の本堂へ行き、敦盛さんの体を清めてくださいとお願いしました。
仏様が、キラキラした光をかけてくれました
それから家に連れて帰りました。
毎週どこかのお寺や神社へ敦盛さんの体を連れていき、清めてもらいました。
2ヶ月程たつと、敦盛さんの体が光ってきました。でもまだ足りません。
5ヶ月程たつとかなり光が増しました。
須磨寺へ行き、敦盛さんの頭と対面しました。
これならいけるかも?と思っていたら、仏様がやってきました。
『よく清まっておるな。こちらで預かる。これまでよく頑張りましたね。』
敦盛さんと仏様が消えました。
『えぇ~お別れも言われへんの?』
すると敦盛さんが戻ってきました。
頭と体がくっついていました
『きくえ、これまで世話になった。心より感謝する。これからそちらの世界へ生まれる準備をする。いつか、私が活躍するときに私を見つけてくれ。私は音楽活動をする。これまで人に供養をしてもらってきた。そのご恩返しがしたい。私の音楽で人々を癒せるようになりたい。いつか会えるか?』
『たぶん会えないと思う。けど、絶対に見つけるから!必ず有名になってよ。敦盛さんの曲をきかせてね。約束!絶対に見つけるから!体が繋がって良かったね。これから生まれてきてね。待ってるからね。』涙が出ました。
敦盛さんも泣いていました。
そうしてお別れしたのです。
私が小学5年生のときに、敦盛さんがこの世に誕生しました。
みごとに転生できたのです。
敦盛さんの関係者が知らせに来てくれました。
こんな短期間で生まれるとは思いませんでした。
今は、横笛奏者として活躍されています。
私の好きな曲、舞姫です。