ヘスペリジン
〔英:hesperidin〕
概要
▸ヘスペリジンはビタミン様物質で、ビタミンP(ルチン、ケルセチンなど)とも呼ばれる。
▸柑橘類などに多く存在するポリフェノールの一種。
▸「中性脂肪が高めの方に適する」「脂肪の多い食事を摂りがちな方に適する」という表示で、モノグルコシルヘスペリジンを関与成分とする特定保健用食品が許可されている。※モノグルコシルヘスペリジン(吸収を促進するために、ヘスペリジンを酵素処理して糖を一つ付けたもの)
解説
◆毛細血管を強化する働きがある
・毛細血管の透過性が良化し過ぎると、「痔」「潰瘍」「壊血病」「糖尿病」などの疾病を発症する危険性があるため、透過性を適切に保つ必要がある。
・ヘスペリジンは、この血管透過性を抑制する作用を備える。
◆血中コレステロール値の改善に貢献する
・中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)値を低減させ、善玉コレステロール(HDL)を増やす働きがあることから、動脈硬化の予防に貢献する。
◆血流の改善に貢献する
・ヘスペリジンのビタミンCを安定化させる働きにより、活性酸素が除去され、血管の収縮をコントロールし血流の改善に貢献する。
◆骨形成を促進する
・骨密度の低下を抑制することから、骨粗鬆症への効果が見込まれる。
◆抗アレルギー作用の働きがある
・アレルギー反応による炎症を抑制する作用があることから、アレルギー(花粉症など)の予防に貢献する。
過剰摂取や欠乏による症状
▸ヘスペリジンが欠乏した場合は、ビタミンCの吸収低下、免疫力低下、動脈硬化につながる。
▸過剰摂取した場合は、「下痢」「頭痛」「胃痛」「胃のもたれ」などの症状が現れる場合がある。