セイヨウシロヤナギ

〔英:white willow〕

 

概要

 

セイヨウシロヤナギは、古くから種々存在する鎮痛作用のある植物の一つ。


▸古代ギリシャ(紀元前4~5世紀)のヒポクラテス(医師)が、陣痛を和らげるためにセイヨウシロヤナギの葉を使用したという古い記述もある


▸鎮痛成分がサリシンとして単離されたのが19世紀のことで、その後アスピリン(アセチルサリチル酸)へとつながる。


▸「炎症効果」「関節痛に効く」と謳われていますが、セイヨウシロヤナギの有効性については、腰痛の軽減に限り1週間以内の利用で有効性が示唆されている。


サプリメントの原料としては樹皮が利用され、有効成分と捉えられているサリシンの量は、製品により異なるため、有効量の明示は難しいとされる。

 

解説

 

鎮痛作用の働きがある

・セイヨウシロヤナギに含まれるサリシンは、体内に摂り入れられると肝臓や血中で酸化され、サリチル酸となる。

強い酸を持つサリチル酸をそのまま飲んだ場合、胃穿孔を引き起こし腹膜炎の要因となる。

・がシクロオキシゲナーゼの活性化を阻害することで、プロスタグランジンの生成を妨げるため鎮痛作用があるとされる。

・「リポキシゲナーゼの阻害作用」「プロスタグランジンの放出を阻害する作用」や、「サイトカインの放出を抑制する作用」「抗酸化作用」などがある。