フコキサンチン

〔英:Fucoxanthin〕

 

概要

 

▸フコキサンチンは、褐藻類や微細藻類に存在する濃橙色の色素成分。


▸ワカメ、ヒジキ、昆布などに含まれる天然色素「カロテノイド」のグループで、大半の褐藻類に僅かな量しか含まれていない貴重な成分である。


強い抗酸化作用があり、糖尿病、がん、肥満、美白・美容などに対する様々な機能や効果に貢献する。


特に抗肥満効果が見込まれ、脂肪組織における脂肪の燃焼をサポートする働きがある。

▸元来、体内に存在する栄養素ではありませんが、食品として摂取することで様々な働きが見込まれる。

 

解説

 

脂肪の燃焼をサポートする
・脂肪細胞には、白色脂肪細胞(余分なエネルギーを脂肪として蓄積)と褐色脂肪細胞(余分な脂肪を熱に変換)の2種類がある。

・フコキサンチンは、褐色脂肪細胞が備えるUCP1(タンパク質)を、白色脂肪細胞に発現を可能とする唯一の食品成分とされる。
・白色脂肪細胞の余分な脂肪を熱に変換することで、脂肪の燃焼をサポートする。

糖尿病の予防に貢献する
・フコキサンチンは糖の代謝を促進し、血糖値を低減させる働きがある。
・血糖値の上昇に関与するアディポサイトカインの分泌を抑制するとされ、糖尿病の予防に貢献する。

抗酸化作用の働きがある
・フコキサンチンは強い抗酸化作用を備え、体内に必要以上に発生した活性酸素の増大を抑制し老化を防止する。
・心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化などの血管系疾患の予防に効果が見込まれる。


美しい肌を保つ働きがある
・健康な肌を保つには、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンが大切である。
・フコキサンチンは、コラーゲンの産生を促進し、エラスチンやヒアルロン酸の分解を抑制する作用がある。