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リジン
〔英:lyesine(Lys)〕
概要
▸リジンは必須アミノ酸の一種で、必須アミノ酸の中でも不足しやすいアミノ酸の1つ。
▸リジンは生体のタンパク質中に2~10%含まれる。
▸ホルモンや抗体、酵素などを生成する機能を備え、組織の成長や修復に関与する。
▸骨を丈夫にするカルシウムの吸収を促進したり、ブドウ糖の代謝を促進する働きもある。
▸肝臓にエネルギーを与えてリパーゼの働きを活発にし、脂肪酸の活用を促進する効果もある。
解説
◆疲労回復や体の成長に関与する
・リジンはタンパク質の吸収を促進させる働きがあり、ブドウ糖の代謝を向上させて疲れを癒す役割に貢献している。
・体の組織の修復・成長に関与し、骨を丈夫にするカルシウムの吸収を促進する作用もある。
◆免疫力を高める
・体内でのリジンはタンパク質の構成に関与する。
・タンパク質は体内で、細菌やウイルスの侵入を防ぐ抗体の原料として利用され、細菌やウイルスの感染を防止する効果があり、感染症に対する抵抗力を高める効果も見込まれる。
◆育毛効果に貢献する
・脱毛作用のあるジヒドロテストステロン(男性ホルモン)に関与し、男性脱毛症の改善に有効とされ育毛剤の成分としても貢献する。
◆肝機能を高める
・肝機能を高める働きがあり、低下した肝臓の機能に活力を与えてリパーゼの働きを活発にして、脂肪酸の活用を促進する。
過剰摂取や欠乏による症状
▸欠乏した場合は、貧血、めまい、吐き気、疲労、集中力の低下、目の充血などの症状が現れる。
▸肝機能の低下を引き起こし、コレステロールの増加を招きやすくなる。
▸一般の食生活で摂り過ぎる心配はありませんが、サプリメント等でアミノ酸を摂取している場合は、リジン単体での過剰摂取に注意が必要で、リジン単体で過剰摂取した場合は、肝機能障害を発症する恐れがある。
▸過剰摂取した場合の症状では、下痢や胃痛などの副作用を引き起こす可能性がある。
▸妊娠中や母乳授乳期の使用は、安全性についてのデータが不十分なため、摂取を控える必要がある。
▸アルギニンの作用を阻害する恐れがあるため、腎臓疾患、糖尿病を患う場合は、過剰な摂取を控える必要がある。