トリプトファン

〔英:tryptoohan(Trp)〕

 

概要

 

▸トリプトファンは必須アミノ酸の一種で、牛乳から見い出される。


▸摂取されたトリプトファンは、肝臓や腎臓で分解され、エネルギー源の要素として活用される。

▸脳に運搬されるとビタミンB3・ビタミンB6・マグネシウムと共に、セロトニン(神経伝達物質)を生成する。


▸セロトニンが不足した場合は、うつ症状や睡眠障害などを発症することがあるので、トリプトファンは精神機能の維持に貢献する重要な成分となる

 

解説

 

不眠解消や精神安定化の効果がある
・脳に運搬されると、セロトニン(神経伝達物質)を生成する材料となる。

・セロトニンには、睡眠効果や精神を安定させる働きがある。

記憶力や集中力を高める

気分の高揚や発奮を促すドーパミン、ノルアドレナリンといったホルモン調節に関与する。

・トリプトファンは、チロシンと共に神経伝達物質の合成に作用する。

ビタミンB3(ナイアシン)を合成する
・糖質や脂質などからエネルギーを生み出す際に必要なビタミンB3を合成する。

 

過剰摂取や欠乏による症状

 

▸欠乏した場合は、セロトニンの生成が抑制され、うつや睡眠障害などの症状が現れることがある。

トリプトファンの場合、経口摂取では摂り過ぎる恐れがあるため注意が必要である

▸過剰摂取した場合の症状では、血中に好酸球が異常に増加し、発疹や筋肉痛を伴う好酸球増加筋肉痛症候群(EMS)を発症する恐れがある。


頭痛、立ちくらみ、眠気、悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、口渇、性機能の異常、視覚異常、筋力低下などを引き起こすことがある。


▸1日1g以上摂取した場合、肝機能に障害を及ぼす可能性が高くなり、肝硬変を招く恐れがある。

▸妊娠中や母乳授乳期、肝臓や腎臓疾患、白血球関連の疾患を患う場合は使用不可となる。