硫黄(S)

〔英:sulfur〕

 

概要

 

▸硫黄は生体に必須のミネラルの一種。

▸メチオニン、システインといった含硫アミノ酸の構成成分の1つ。

約112gの硫黄が成人の体内に含まれており、髪や爪、軟骨などの組織を形成する重要な物質である。

 

解説

 

軟骨、骨、腱、皮膚、髪、爪を形成する
・硫黄は含硫アミノ酸の構成成分で、体の重要な組織を形成する役割を担っている。
・コンドロイチン硫酸として軟骨や骨、腱を構成する。
・タンパク質(ケラチンなど)の成分として、健康な皮膚、髪、爪を構成する。


肝臓での解毒作用をサポートし、有害ミネラルの蓄積を防止する働きがある
・体内で使用されないとされる有害ミネラルに、ヒ素・アルミニウム・ベリリウム・鉛・水銀などがある。

硫黄には解毒作用があり、有害ミネラルの蓄積防止や胆汁の分泌をサポートする働きがある。

糖質や脂質の代謝に関与する
・硫黄はパントテン酸やビタミンB1と結合して補酵素となり、脂質や糖質の代謝に関与する。

 

過剰摂取や欠乏による症状

 

▸硫黄が不足した場合は、爪の異常、抜け毛、皮膚炎、シミなどの症状が現れる。


▸肝機能の低下や、関節が弱まる傾向もある。


▸過剰摂取した場合は、血中のホモシステイン濃度が上昇し動脈硬化の原因となる。

尿中へのカルシウム排泄促進、葉酸濃度低下、白血球増加、血中葉酸濃度低下、低血圧、興奮、悪心、嗜眠、嘔吐、めまいなどを引き起こすことがある。