【自転車自叙伝】第2章・空の恐怖、その2
続いての頭上の脅威!
またまた天候がらみなんですが、それは雷です。
まず初めて雷の脅威を感じたのは
2007年の春
大阪府は高槻から自走でえっちらおっちら、
中山道の辺りを走ったときのこと。
途中の岐阜は木曽川に沿って走ってたあたりまでは
天気も上々
気分も上々
いよいよ長野県に入ったあたり、
前方にやや暗い雲が広がってて、
ぽつりぽつり通り雨が遭ったりもしたのですが、
まだ旅のテンションは太陽の高さと同じくあげあげでした。
ただ夕暮れが近づいた頃のことです。
急に暗雲が立ち込めて
一気に真っ暗になり、
ぴかっと光るや、
しばらくしてからどど~ん!
よかった、まだ遠いや。
でも雨が降る前の雷って危険らしいですね。
雨が降ったら、なんしか徐々に一緒に雷雲から電気も逃げてく分があるのかな。
ま、雷に当たっちゃったら、
雨が降っていようがいまいが、そんなん関係ないんですが。
なんてことを考えてたら雨も降りだし、良かった~。
いやいや、良くない、良くない。
ともかく有無を言わさず最寄りの宿を探そうと
電話ボックスでタウンページ。
今ならじゃらんか楽天で一発なんですが
なにぶんまだ旅に不馴れな頃のこと。
突発で数軒あたるのを覚悟してたら
オフシーズンだったのか、一発OKでとれたのはラッキーでした。
ただ最寄りといいつつ、宿があるのは、まだ5kmほど先の市街地です。
電話してる間に雨は一気に強まり
しばらく電話ボックスで立ち往生。
外の自転車くんはうらめしそう。
しばらく雷神さんのかき鳴らすドラムは絶好調。
こちらのテンション、絶不調。
到着が遅くなりそうなことをもっかい電話で知らせようか迷っていたのですが、
暴走気味の雷神さんはあっちゅう間に通りすぎ
雨は小止みになりました。
よっしゃ、走り出すぞと
自転車にまたがること数分。
しばらくして、再度豪雨!
かなり不安定な空模様です。
幸い雷神さんの再来はなくゴロゴロは遠くのままでしたが、
宿につく頃には体の芯まで濡れるほどにびしょびしょになっていたのでした。
救いだったのは
ボイラー室でカッパを乾かしてくれたあっかい女将さんの気遣い。
そのせいもあってか
風邪の神さんにはとりつかれずにすみましたとさ。
まだまだ恐怖とまではいかないまでも
これが自転車旅での受けた雷神さんからの最初の洗礼。
以降、何度となくさらに勢いを増すのですが、
そのお話は次の節にて。
【自転車自叙伝】第2章・空の恐怖、その1
さてさて、旅にはお金が必要だってことをしみじみ感じた第1章に続いては、
頭上の脅威!
まずは雨です。
自転車で走っててよく聞かれるのは
天気が悪かったらどうするの?
ってこと。
基本的に長旅にはカッパを持ってきますので
雨でも走れないことはありません。
ただ、夏場だととくにカッパの中がサウナスーツみたいになっちゃって
内から汗でビショビショになり
これ意味ないんでね?σ( ̄∇ ̄;)
なんてこともしょっちゅう。
あと、よくあるのが止まると霧雨くらいなのに
走り出すと雨あしが強くなること。
早く目的地に着きたくて
急いでこげばこぐほど
悪天候になり
休憩をとると、弱雨になる。
ほいで、こぎだすと
またかなりの強雨。
雨になんでやねん!って
悲しい突っ込みしたところで
雨はあがるわけでなし。
実はこれ、
雨の勢いは変わってないことが多いんですよねえ。
なんでか言うたら、
速くこげばこぐほど、
自分にあたる雨粒は増えるわけで…。
なんでやねんって雨につっこんだのは
実は単なる逆ギレ野郎。
あんた、何、自分につっこんでまんねん
って雨からの返し突っ込みが聞こえてきそうです。
水がしたたるのはええ男だけにしたってや~って
ええい、やかましい!
ま、それは置いといて
雨に当たるとき、霧雨のような雨粒の小さなのはまだいいんですが
夕立みたいなでっかい雨粒は
あたるとかなり痛い!
一瞬ヒョウと勘違いすることもあります。
これも速さによって痛さは加速度的に増してくわけで
スリップの怖さもさながらですが
雨粒の激突の痛さに耐えかねて
ペースを落としたことも
何度かあったりします。
ただ、常に言えるのはそんな雨の中のライドは楽しくない!
ドライバーさんにも、いつも以上に迷惑かけてますしね。
それでお天気サイトは旅に出る前からしょっちゅうアクセスしてるのですが、
結局、旅先で意気消沈してることも多いです。
3日後、いや2日後まででいいんです。
必ず当たる天気予報サイトないかなあ。
【自転車自叙伝】第1章・懐の恐怖、その3
いよいよ、第1章も結びの節です。
さてさて、岬のフェリー乗場にて空腹にてカップヌードルの自販機の前で
無力な1万円札を握りしめて涙した後は
結局、宿も見つからず、仮眠もろくに取れずで次の日を迎え
根性だけで来た岬までの道を折り返し
一生の中でもピカイチと思われるコンビニ弁当で
腹を満たしたのでした。
で、旅先では1万円札は早めに千円札に崩せって教訓を得たわけですが、
その旅の終盤戦。
残りの1万円札を順調に宿泊費やら食費やらで使い込み
懐の寂しくなった頃合いです。
もはや高松など都市部にて
コンビニはもちろん、24時間営業じゃないコンビニを見つけるのこそ
難しくなってきていました。
なので、安心してコンビニATMを使おうと店舗に入ると
おや?
ATMがない!
たまたまかなあと思い
次に見つけたコンビニに入ると
やっぱりATMがない!
ローソンもファミマもサークルKサンクスも
何店舗回ってもATMはない!
実はこの旅をした5年ほど前、
ATMのあるコンビニは四国にはまだ一軒もなかったのです。
しかたがないので
地方銀行のATMを見つけ
入ったところ
17時を回ってすぐだったのですが、提携時間外!
口座を持ってる都市銀の支店を駅前や繁華街など街中を探すにも
全く見つからずでした。
後になって知ったのですが、
四国は地元の銀行が強く、
都市銀の支店はあっても四国全部で
ひとつの系列で1店舗か2店舗程度だそうです。
前の日記では無力だった1万円札ですが、
今度、無力化したのは都市銀行のキャッシュカード!
旅先では勝手が異なるのは予想していたとはいえ
当たり前と思っていることが色々裏切られる展開に
かなりメンタルは鍛えられつつ
もう旅の最終日にはへとへとになりながら
帰ってきたのでした。
なお、現在、四国のコンビニにもATMは置いてあるのが主流です。
ただ、四国に限らず
ちょっと田舎ならコンビニが24時間営業でないのは当たり前。
山間や小さな島など過疎の村ではコンビニ自体がありませんので
田舎に行く際、一番強いのは郵便貯金ですかねえ。
ともあれ、旅先ではお金は多目に持ってくに越したことはなく
かといって持ちすぎて使い過ぎることもありませんように。
以上、懐に潜む恐怖でした。
えっ、全然怖くないじゃないかって?(◎-◎;)
ま、追々怖さは増してきますので、
第2章以降をご期待のほど。


