忘れられない人 | hello-candy-candyのおかりなブログ

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ひねもす土の音(オカリナ)の響きに興をもよおせど、しばし徒然なるままに由無し事を綴りけるなり。

 1日1曲ずつオカリナを演奏しています。

  今日の曲は「道化師のソネット」です。

  このブログの最下欄にリンクが張ってあります。

 

 

  「エデンの東」のディーンが愛しい

 

 今まで見た映画の中で一番印象に残った映画は何かと問われたら、私は間違いなく「エデンの東」を上げる。最初に見たのはいつだったか定かではないが、高校時代の映画鑑賞で見たのが初めではなかったかと思う。以来、TVの洋画劇場、かつて中区役所ホールで催されていた無料市民映画鑑賞会、航空機の機内映画などで、合わせて7、8回は見ただろうか。

 

  母の実像を知りたい・・・

 

 ロサンジェルス郊外のサリナス、砂埃の舞いそうな乾いたでこぼこの田舎道を着飾った妙齢の女性が、真夏の炎天下、日傘を差して歩いて行く。ジェームス・ディーン扮する青年が、気付かれないように身を隠しながらその女性の後を追う。印象に残ったシーンだ。結局、その女性が自分たち家族を見捨てて、家出していった母親だったとわかる。

 実の母親である女性は、品行方正で信心一方の夫の言動に息が詰まる思いがして、いたたまれず、自由と快楽を求めて家族を捨てたのだった。女性は今では居酒屋の女主人として財を成し、裕福に暮らしている。父親はそんな母親のことを蔑み、二人の息子には、身を崩して遠方へ逃避して行ったと言い聞かせて遠ざけていたが、青年はその母親の居場所が身近にあることを何らかの理由で知り、その実態を知りたくて女性の後を付けて行くというのが、前述のシーンだった。

 

  私の中にもいるカインとアベル

 

 当初は意味が呑み込めなかったこの映画のストーリーも次第に、旧約聖書創世期にあるアダムとイブが禁断のリンゴを食べたエデンの園の寓意に範をとったものだと知るにつれ、映画のより細部の描写まで理解できるようになったものだ。この映画を撮った後、弱冠24歳で交通事故死してしまったディーンは、私にとって忘れられない俳優となった。



▼Myオカリナ演奏

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道化師のソネット (さだまさし)