今日のテーマは、テレビ番組「ポツンと一軒家」はなぜ人気があるのだろうかを考えてみること。
よくもまぁあんな不便な所に
人里離れた山の中にポツンと取り残されたような一軒家には、一体どのような人がどのような理由で暮らしているのだろうという興味、こんなところにも人は住めるという驚きがこの番組を支えている。住む理由が単なる耐乏生活だけとか、仙人のような尋常ならざる人物や隠遁者ならば、見ている方も苦しいだけで、興味を失ってしまうだろう。
仙人ではなく普通の人が住むことに好奇心番組が長続きするのは、そこに住む人がごく常識的な人物であり、その人たちが平地や集落では得難い楽しみや喜びを独自に持っているところが視聴者の興味を掻き立て人気の秘密となっている。単なる田舎暮らしならば、普通の消費生活があるだけで希少性はない。希少性がうらやましさを与えるのは、そこに住む人の情熱やこだわりがあるからだ。 ただし、同じこだわり生活でも平地でのこだわり生活では、単なる金持ちのぜいたくなこだわりだというだけのことであって、そこには経済的勝者のうらやましい生活があるだけで物語はない。人は誰も金持ちの自慢話など見たくも聞きたくない。
思わぬ愉しさを知る
不便で大変だろうと想像されるぽつんと一軒家の生活にも、楽しみを見出せば独自の生活環境が作れるということを視聴者に感じさせることが番組制作者の意図だと思う。つまり最初に視聴者にはぽつんと一軒家での暮らしは大変だと思わせるところがミソだ。そのうえで、そういう厳しい環境だからこその楽しみを見つけた人の、お金には代えられない価値観やこだわりに対して素直にすごいと思ってもらえるのだろう。 経済的には決して勝者ではなくむしろ恵まれない人が、ぽつんと立つ一軒家の逆境を逆手にこだわり空間を作ったというところに視聴者をすごい、見事だと思わせるものがあると思う。
↓Myオカリナ演奏
22才の別れ (かぐや姫 伊勢正三作詞作曲)
もう半世紀も前にはやった曲だが、全然そんな気がしない。ついこの間、歌っていた気がするのだが…
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