こんにちはHCnetの山下です。
ここ3回にわたってストレスについて考えて
参りました。
ストレスに対処する「3R」やストレスを管理する
「ストレスコーピング」という考え方などを説明しました。
今回は「3R」について深く考えていきます。
まずは「REST」です。「休息・休養・睡眠」のこと
と考えていただければ結構です。
ストレス状態においては交感神経が優位となり
肉体及び精神が活動的になっていると前に述べました。
それ自体は決して悪いことではないのですが、
長時間この状態が続くとストレスホルモンと呼ばれる
ものが過剰に分泌され、人体の免疫力を低下させ
様々な病気の原因となってしまいます。
何事もバランスが大切で、仕事や勉強のときは交感神経
が活発になるのが望ましいのですが、家に帰ったら
副交感神経が優位になる状態を保つことを心掛けるべき
です。その方法の一つが「REST」なのです。
現代人はストレスフルな生活を送る人が多いです。
それはなぜか。「REST」の視点で考えると
次の二つの仮説が立てられます。
① 「REST」するための時間がない
② 「REST」しているつもりができていない
①に該当するという人も多いでしょう。残業続き、人手不足
介護疲れ、受験勉強、仕事と家事の両立・・・などなど
休む暇なく生活に追われる人たちが多いのは事実です。
しかし、時間とは捻出するものです。同僚と飲みに行く時間
はあるのに「REST」する時間がないのは優先順位が低い
からに他なりません。ちなみに同僚と飲みに行く行為は
「3R」には該当しないのではないかと思います。ストレス
コーピングの観点からみても「回避的コーピング」にあたり
対処療法的で望ましいとはいえません。生活に忙しい方
は計画的に「REST」する時間を作るのが望ましいです。
1時間仕事をしたら10分休むなどのルールを決めることを
お勧めします。
②に該当する人は、ONとOFFが切り替えできていないと
いえるでしょう。見かけは休んでいても、心ここにあらずで
仕事や勉強のこと、特に気がかりなマイナス要素に捉われ
ているような状態です。性格的な問題もあるので一般的な
解決方法があるわけではないですが、前回申し上げたような
ストレス評価、つまり懸案事項を書き留めて、その「脅威」に
対処する方法を客観的に考えてみることをお勧めします。
そうすることによって、「REST」するべき時間にきちんと
「REST」できるようになりストレスを軽減できるように
なるでしょう。