こんにちは。HCnetの山下です。
今回は、ストレス対処のための「3R」の一つ
である「recreation」についてお話します。
レクリエーションには一般には「娯楽」という
イメージがあります。もう少し具体的なイメージ
を持つために「日本レクリエーション協会」の
HPを読んでみると、かつては「歌と踊りとゲーム」
、「スポーツ基本法」が制定された近年においては
「スポーツ」がレクリエーションの主流となっている
という記述がありました。
私が気づいたことは、いずれも「体を動かす」活動
であることです。当然ですが、「ゲーム」は「テレビゲーム」
のことではありません。
レクリエーションはストレス対処の「3R」の一つです
から、「体を動かす」ことが「ストレスの軽減」と関係
していることが推測されます。
これを自律神経の働きから考えてみると、運動をして
いる時は交感神経が働きますが、呼吸器系や循環器系
が活発になり体温が高まることにより副交感神経も
活発になります。つまり自律神経のバランスがとれる
ようになるのです。ただ、あまり激しい運動は交感神経
が優位になるのでお勧めはできません。ゆったりとした
深い呼吸を伴う「有酸素運動」がベストです。
次に内分泌系から考えると、心の安定をもたらす
「セロトニン」というホルモンが運動によって分泌されます。
特に一定のリズムを保って行う運動は「セロトニン」の分泌
を促進します。具体的には、ウォーキング、ジョギング、
サイクリング、ストレッチ、ヨガとなります。
次に、自己表現、感情表現という側面から捉えると、運動は
自己表現そのものといえますし、筋肉を動かすことで内に
秘めた感情を発散させる効果もあります。人間は五感によって
外部環境から様々なものをインプットしますが、アウトプットの
手段は筋肉を動かすことすなわち運動しかありません。
人間がインプットするものは良いものもあれば悪いものも
あります。不安やストレスがあるのに運動をしない人という
のはすなわちそれらを常に体の内部に抱え込んでいるという
ことです。ここでいう運動というのは広義に捉えてもらうの
が良いです。誰かに愚痴を言うというのも口の筋肉を動かして
アウトプットするという意味で運動ととらえます。
運動をしない、誰にも何も言わないで負の感情を抑圧している
というのは普通に考えても体に悪影響がありそうです。
実際に感情を抑圧することは、内分泌系や免疫系の機能を
低下させて体を蝕むことが分かってきています。
まとめると、「レクリエーション」とは「体を動かすこと」「アウトプット」
であり、ストレスを軽減させる効果があります。
その理由は自律神経、内分泌系、自己表現・感情表現という
3つの側面から導くことができるということです。