こんにちは。HCnetの山下です。
前回から「睡眠」をテーマに色々と
書き始めています。
今回はなぜそもそも人間は毎日
眠くなるのかという疑問を科学的に
解き明かしていきます。
端的に申し上げますと、睡眠を司る
ホルモンが存在し、それは「メラトニン」
と呼ばれています。「メラトニン」が
睡眠に関連する器官に送られること
で眠気がおこります。
「メラトニン」は「どこで」作られ「いつ」
分泌されるのでしょう。
まず、「メラトニン」は脳の松果体と言われる
器官から分泌されます。しかしいきなり
「メラトニン」が分泌される訳ではなく
原料となるものは「必須アミノ酸」のひとつで
ある「トリプトファン」から「セロトニン」を経由
して「メラトニン」が合成されるというプロセス
を踏みます。まず必須アミノ酸である
トリプトファンは体内で合成できないので
食べ物から摂取する必要があります。
食事でとりこんだトリプトファンは消化器と脳
でセロトニンに合成されます。セロトニンは
胃腸の動きを活発にし、脳内では神経伝達
物質として心や体を元気にさせます。
また、日中の太陽にあたるとセロトニンが
より多く分泌されます。
一方の「メラトニン」は太陽が沈むころに
分泌が始まり、太陽が沈むころに分泌が
終わります。セロトニンと対照的にメラトニン
は極めて”夜型”といえます。
そして冒頭でも述べたように「メラトニン」こそ
が眠りを誘うホルモンというわけです。
夜型の人間は太陽が沈んでいるときに
目がらんらんと輝き、太陽がさんさんと輝く
ときにベッドの中にいるというケースが
多いです。同じ睡眠時間でも夜型の生活
をしていると不眠になりやすかったり、寝ても
疲れがとれなかったりします。それは
眠りを誘うホルモンである「メラトニン」の分泌
量に逆らって睡眠しているからに他なりません。
午前0時には遅くとも床につくということが
自然に近い健康的な生活といえるのです。
メラトニンの特徴をまとめると
①「トリプトファン」「セロトニン」を原料として
合成される「睡眠ホルモン」である
②太陽が沈む時から分泌が活発になり
太陽が昇る頃に分泌が停止する。
次回はもう少しメラトニンについて掘り下げたい
と思います。