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Born to Run

人類は走るために進化してきたらしい。

スーパーガール観察日記のつづき

風呂に入ったあと、飯を食いながら今後のことを話す、内山さんも戻ってきていたので23時頃に行こうかということになる、青谷さんはまだ行く気みたいだったけど正直辞めたほうが良いと思うし、多くの参加者なら辞めると思う。私なら行くかも知れないけど・・・。
私「もしこの先も行くなら寝てる時間でも良いので連絡してくださいね~」
青「また迷惑かけちゃ悪いから一人で行くよー」
私「別に迷惑じゃないから先に行くなら教えて下さいよー」
と言って風呂→寝床へ、例によって一切睡眠状態になれずただ横になる。

人間あんな風に頑張れるものなんだなと、強がれるものなんだなと感心する。
優雅に泳いでいる白鳥も水面下では世話しなく足を動かしてるそうで、いつもニコニコ元気いっぱいのお姉さんもまた苦労は耐えない。

2時間ほど横たわっていたら足は殆ど治ったので下の階に降りると続々とランナーが帰ってきている。
「あれ?まだこんなところにいるの?」
私がのんびりしている姿を見て竜之介さんが驚く。
完走常連で、毎回苦しくなったみんなを完走に導いている竜之介さんに歩いても完走できるペース配分とコツを教わる。
基本的には無理せず一時間に休憩含めて5kmを守りながらゆっくり行くそう。
時速5km、1km12分。
竜「どうしてそんなこと聞くの?」
私「走るの嫌になっちゃって~(笑)」
青谷さんのお昼の状態からこの先全て歩きになる事を考えると、とても参考になる情報だった。
時刻は21時過ぎ、まだ出発予定には早いのでコンビニへ買い物。
外は涼しくなっていて走りやすい、ご飯を食べて次への支度をする。
青谷さんが降りてきてもうすぐに出ると言った。
なんだか覚悟を決めたような表情、何言っても無駄だろうしこの人なら最後まで行っちゃうのかもなと期待しつつ私も準備する。

23時頃一足先に青谷さん出発、内山さんも準備を終え出発。
「一緒に出ない?」と言ってくれていた汲川さんの支度をまって私も小諸を出る。
多分23時40分くらい、汲川さんはすぐに走れる足の状態では無かったようで「ごめん先に行って」とすぐに別れる。

眠れてはいないけど十分休めたので足は普通に動く、しばらく行くと歩いている内山さんに追いついた。
歩いて温存するそうでそのうち走って追いつくから大丈夫とのこと。そこから30分程走ると歩いてる青谷さんに追いついた。
涼しくても走れない様子、でも歩くの速い。早歩きを続けていると三枝さんに追いついて3人旅に。
青谷さんは前のレストでは全く眠れなかったそうで少し疲れ気味、ベンチで横になったりしながら歩き続ける。





この区間は私が毎回一番苦手な区間でとにかく眠い、地味に寒い、道路脇なので危ない。
3人で色んな話しをしながら気を紛らわしつつ進む、ペースはゆっくりだけど幻覚を見ない分一人で行くよりコンスタントに距離を縮めていけている。

コンビニで休憩中に三枝さんは休むと歩けなくなっちゃうから歩いてます、と先を目指す。
皆それぞれに自分と戦っている、自分はこれで良いのかなという思いもあったが青谷さんの挑戦の方が自分がただ走って完走するよりずっと難しそうで、昨日みたいにやり過ぎると何処かで倒れてしまいそうで、この尊敬するちょっと危なっかしい人と日本海まで一緒にいけたら良いなと素直に思えた。

のんびりと朝ぼらけのなか話しながら歩く、一人用のビバーク・ツェルトをポンチョの様に被って歩く姿はなかなかの浮世離れっぷりで、そのままコンビニに出入りするし、やけに犬には吠えられるし、警察にも話しかけられていた。本人はヒヨコみたいに黄色くて可愛いと思ってるみたいだったけど客観視は大事だと思う。




朝を迎え、ザックに鯉のぼりを付けて遊び心の余裕のある山下さんと話ながら3人でしばらく歩く「ちょっと走ってみようかな!」とゆっくり走り出す、5分くらい走って相当疲れた様子、本当に頑張ってる。
昨日の暑さが相当堪えたのか、気温が上がってきたらワークマンで麦わら帽子を買う青谷さん、似合うかどうかやたら気にしてたけど、普通に似合っているし、見た目の事ならもっと昨晩の世捨て人の風情を気にしたほうが良い。





長野市内に入る手前で飯山から応援ウォークしていた浩太郎さんに会う、この辺りで内山さんも追い付いてきて再び3人に、善光寺のご開帳に間に合いますね~なんてのんきに言いながら歩いて善光寺目指した。







長野市街地まで辿り着くと町の建物にある温度計は29℃、帽子もかぶらずに日光浴気持ちいと言い続けてきたけど少々暑い。コンビニでのんびりアイスを食べて善光寺へ。
ご開帳ってそもそもなんだ?というくらい何もしらない行事だったんだけど昨年まで知っている善光寺とは打って変わって人の列。全然進めません。何とか本堂近くまで行って写真を撮り早々に退散。





暑い街中をとぼとぼと歩く、川の道応援メッセージボードを見つけて書き込んだり、コンビニ前で休憩中の楽松師匠や汲川さんを見つけて同行したり、私設エイドで今年もニラ饅頭いただき感謝。









ゆるやかに続く坂を登ってCP17浅野交差点 336km、私設エイドをここでもやってくれている。
着くなり青谷さん横になる、異変を感じた私設エイドの方々毛布を被せてくれたり、車で休めと言ってくれたり。突然風邪の具合が悪くなったと本人談。最寄りの薬局まで風邪薬買いに行くことになり、傍に居た応援の方の車に乗せてもらい薬局へ。
栄養ドリンクと眠くならない薬が欲しいことと大体の症状を伝え薬を買い急いで帰る。手伝ってくれた車の荒川さんも急いでくれた。





薬飲んでしばらくしたら「うん、なんか元気になった」
そんなに効く薬は無いけど気を使ってくれてるのかプラシーボ効果なのか。
とにかく行けるというので先を目指す。

汲川さんは先に行ったようで、内山さんと3人。暗い道を歩いていると何人かに追いつき集団歩行で飯山を目指す。ここでも体調を見ながら休み休み、下りで後半ハーフトップの末房さんが軽快に走っていった。私も眠くてフラフラしてきたのでエスタロンモカを投入、飲んでダッシュしたら眠気が払拭される。小諸で休めなかったからか青谷さんも目を閉じながらフラフラしたりしてとてもキツそう、CP18飯山まであと2kmほどというところで15分休憩。
こんなときは便利そうな黄色のツェルトに入って寝る。内山さんも足が痛いそうで叩くと冷えるアイスバックを渡して足を冷やしてもらう。

後半ハーフの藤原さんも走ってきて横たわっている青谷さんを見て「何があったの?」と、寒気はある?食欲は?吐き気は?私に聞かれても本当のところはわからないけど、薬を飲んだことと眠気で少し休んでいること等を説明、看護師さんらしく心配してくれる。

20分後に声をかけて行けるか確かめる「大丈夫・・」全然大丈夫そうじゃない。
新しくなった飯山駅手前のコンビニで食料を買って飯山駅内で食べながら、内山さんと3人で話す。

ここまでのペースで鹿渡の関門翌朝14時が微妙なこと、間に合っても休憩があまり取れないこと、この先山の区間で寒さが増すため休めなくなること、悪化していく可能性などを話す。青谷さんは基本的に自分で諦める人じゃないけど「久しぶりに限界を超えた」と笑いながら辛そう。





飯山駅の終電が何時なのかわからないけど、室内に何時まで居られるか分からない。現在時間は23時ほど越後鹿渡駅への終電はとっくに終わっていた「じゃあここに車で来てもらえるように連絡しますよ」と私が言うと、苦笑いしながら頷く。
「うっちーは?」と青谷さん
「始発出るまで考える」と内山さん
内山さんも相当足が痛いみたいで、やめるか続けるかで揺れている様子だった。

スポーツエイドジャパン大会本部に事情を説明して電話を掛けると、しばらくして折り返しがくるとのこと、待っていると館山さんから「今向かってるけど額触ってみて熱はある?大吾くんの判断で救急車呼ぶ必要ない?車が着くまで一緒に待っていて」
青谷さんにも少し代わったが声がかすれていて聞こえたかどうか。
1時間ほどで終電終わったので駅舎の外へ出てくれと言われ出る。寒い中待っていると電話をかけてから1時間半ほどで車が来てくれて無事収容、最後まで元気そうに写ってるけどギリギリなんです。





車に乗る前に「これ頼んだ」とゼッケン手渡される。2人が行くか行かないか分からなくなってしまって、私のモチベーションも下がりかけてたんだけど、これは日本海まで行かなきゃならなくなった。

内山さんはベンチでしばらく寝ると言いこの先使わないと思うからと私にトメルミンなる強力な眠気覚まし薬をくれた。なんだこの・・・俺の屍を越えてゆけみたいな少年漫画的感じ。
遥か先の日本海目指して逝ってきます(`・ω・´)ゞ

観察日記終わったから普通の完走記につづきます…