
川越・熊野神社(スタート地点) 08:00
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熊谷エイド(28.1km地点) 10:50
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玉淀エイド(51.6km地点) 13:17
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川越エイド(91.4km地点) 18:17
後半の大江戸コースは111km
川越エイド(スタート地点) 18:17
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神田エイド(130.1km地点) 00:20
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葛西エイド(142.4km地点) 02:07
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羽根倉エイド(188.2km地点) 09:44
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川越・湯遊ランド(ゴール202.0km) 11:56
27時間56分31秒
スタート地点である「湯遊ランド」について受付を済ませる。
ゼッケンを付けたり細々とした準備をしてスタート地点である熊野神社へ、どこかで見かけたことがある方々が多い。
マイミクさんの、あうとさいどさん、あげはさん、ももこさん、イッシーさんと出会う。
知ってる方と出会えたお陰でよりリラックスして走り出せた。私よりずっとスピードのあるランナーのイッシーさんは今回は小江戸91キロコースにエントリーされてトレーニングがてら参加され、ゆっくり行かれるとのことなので同行させていただいた。
第1エイドを過ぎてからは荒川沿いの土手の上をひたすら走る、何も障害物が無いため風が強く吹き抜ける。少々高いので買わないでいたがイッシーさんがしていたラン用のサングラスは風避けにもなって良さそうだった。
川幅日本一2537m、との表示を見かける。一切川の流れの見えない川の広大な河川敷と土手の反対には農村風景を眺めながら、のんびりした気分で話をしながら走った。ロードレーサーですぐ横を風をきって通り過ぎていく人達にたくさん出くわしたが、まだそれは羨ましくはない。
お昼になってきて気温が上がり寒くも暑くもないラン日和だなぁ、と考えていると第2エイドに到着。51.4kmを5時間半程かけて来た。走り込み不足の為早くも足が重く感じられるが、ペースを変えるほどではない。取り敢えず小江戸コースのゴールである川越まで残り40km切ってきたことを喜びながら変わらず走る。途中の上唐子(東)の交差点で道を間違えるが後続の選手に大きな声で呼んでいただいてコースに復帰、200m程度のロスで済んだ。
70kmを過ぎた頃から足が随分重くなってきて、イッシーさんのペースについていく形で走る。
幹線道路沿いを川越目指している間、何度も赤信号で足を止められるが良い休憩になって、青に変わるたびやれやれという気分で走り出す。

80km過ぎ、だんだん車や自転車で移動している人達が羨ましくなってきた。渋滞中の車の中から声をかけられる、「どこまで走ってるの?」「これから、葛西臨海公園までいってまた戻ってきます」と答えると仰天して頑張ってと声援を残し車で過ぎ去っていった。
交通渋滞の表示板を見ると、渋滞3km15分と書いてあり、今の私達のペースより遥かに速い、私は多分もう渋滞にイライラしないと思う。
幹線道路から小江戸 川越らしい趣のある街並みに差し掛かってきてエイドがすぐそこに近づいていることを感じ、喜びながらもミスコースしないように地図を何度も確認しながら走った。少し分かり難かったが繁華街の角を曲がると懐かしいスタート地点の看板が見える。
91kmの小江戸コースの人達はゴール。私は202kmコースなのであと111km地点となる。
ここまで一緒に色々な話をしながら走ってきたイッシーさんとはここでお別れとなる、ここまで良いペースで来られたのは私一人の力ではないので10時間余りの時間を共に走っていただいたお礼と正直キツいが諦めずにやってみる事を話してもう走らなくて良いことが羨ましくならないいうちにエイドをでる。
ウルトラマラソンやロングトレイルランは長丁場になるので自ずと周りに誰もいなくなって一人で走る時間が多い、91kmもの道程を一人きりでなく走ったのは初めてだったので楽しかった。
スタートからいきなり道に迷う、一人きりなので相談する相手も居ないしコースマップを睨む。
しばらくうろうろしていると同じように迷った20歳代に見える若い選手にあって道を尋ねられるが私も迷っていることを話し二人で見当をつけた方へ歩きだすと後ろからコースを把握しているらしい選手が声をかけてくれてコースを教えながら走っていく。
コースが分かったので共に迷っていた20代と思われる選手に一人で行くのも寂しいし行かないか誘うと、100kmまでのレースは経験があるがこんなに辛いとは思っていなくて、しばらく歩いていくとのこと。まだたくさん時間はあるから絶対ゴールしましょう、と声をかけて一人でゆっくり走り出した。
しばらく止まっていたので走り出しはかなり足が痛む、超長距離を走るにはゆっくりでも止まらず足を休めない事が大事だと思う。動き続けないと、足が走ることを拒否してしまい、次に走り出すには痛みに顔をしかめながら何とか慣れるまで耐えなくてはならない。
バックパックに視認性を高める為の点滅するライトをつけ、手には小さなLEDライトを持ちコースが都内にはいるまでひたすら川越街道沿いを走れば良いことを確認して覚悟を決めて進む。池袋にはあまり行かないのでそれほど馴染みはないけれど、初めて訪れる土地ばかりを走っているので池袋に着いて都心に入るのが待ち遠しい。
何処かに寄って温かいご飯を食べたいが、止まると足が動かなくなってしまう事を懸念して何度かコンビニに寄り、塩分補給も兼ねた梅のおにぎりと水分を買ってコースを歩きながら食べる。深夜におにぎりを食べながら歩く姿がよほど必死な形相だったのか、町行く人に珍しそうに見られている気がするが気にならない。
地図を見て大まかなランドマークを基準に110kmとか120kmに到達していること確認して、前進していることを確かめる。3月3日も終わりに近づいてきた深夜にやっと池袋に到着する。道中自分の知り合いがこのレースに参加しているのでついでに皆の応援も兼ねてと、路の脇に立って応援してくれていた女性にお湯と梅干しを戴く。お湯が冷えていた胃に優しく有り難い、ずっと一人で走ってきたのでほんの少しの会話でも眠たくなっていた頭が覚醒し元気が出た。
池袋からは葛西を過ぎて新小岩まで試走してあったので、コースに不安はなく試走の時の事を思い出しながら走る。茗荷谷を過ぎた辺りで右足の豆が潰れていた所の痛みが気になりだし、今までのレースでは飲んだことが無かったロキソニンを試してみる。大して効かないんじゃないかと思っていたが、予想以上に良く効き十分我慢して走れる程度の痛みに緩和された。
秋葉原は良く訪れるので馴染みも多少ある、もう終電もなくなる時間だというのに若い人達が輪になって生き生きした顔で何やら話していた。万世橋を渡るとすぐに神田エイドに着く。神田アスリートクラブの店内を提供してくれていて、店内に入り用意された椅子に腰かけて温かい素麺を2杯いただいた。前の走者が訪れてから20分も間が空いているらしく私は15人目の到着とのこと。当分誰とも会えそうにないが一人で黙々と走るのも楽しいので、諦めずにゴールする事とお礼を言って神田エイドを出る。
ロキソニンが効いているからか走り出しの足の痛みが大した苦にならず、ゆっくりとリズム良く葛西を目指した。誰も居ない日本橋三越の前を通り過ぎ、永代通りに出て葛西方面を目指す。信号待ちで止まっていると自転車で夜のパトロールをしていた警官に、何人かゼッケンを付けて走っているのを見かけるが何をしているのかを聞かれ、200km走っている事と葛西から川越へ帰ることを答えると驚いた様子だったが「自分も陸上をやっていたんです、頑張ってくださいね」と応援されたので来年一緒に走らないかと誘ってみたが苦笑いしながら断られた。
後で聞いたら丁度その辺りでホームレスのかたに対して若者が暴行事件を起こしたらしく、そう言えば警察が多かった気がする。葛西の辺りは海辺だし、風も強く寒いのでは、と懸念していたが葛西橋を渡っている最中もほぼ無風の状態で身体の痛みが無ければ気持ちの良いナイトランだったと思う。葛西臨海公園駅の前に明るい一画があり、数人の厚着をした方々が待っていてくれた。
お疲れ様、飲みたいものは?何なら食べられる?たくさん言葉を掛けていただいた、久しぶりに人と話している気がした。
夜の2時、寒い中で待っていて頂けるのは本当に有り難い。温かいスープ3杯と一口おにぎり5個程を戴いて感謝と風邪ひかないようにしてくださいと告げて残り60kmへ向かった。エイドに入ってくる後続ランナー数人とすれ違う、お互いエールを送りあい同じ境遇の人達が多いのを確認して少し可笑しな気分になる。ただの土日に、誰も見ていない深夜に大人達が非常識な事を必死でやっているのが可笑しくなった。2時を過ぎてエイドでたくさんご飯を戴いてきたからか、昨日起床してから22時間経っているからか、走っているというのに眠たくなってきた。目を瞑るのは危ないし歩いてしまうと走れなくなるので、頑張って目を開けながら走る。バックの中に入れてあった音楽プレイヤーを取りだし、音楽で覚醒しないか試してみたが相変わらず眠い。
しばらく走って見えてきたコンビニで眠眠打破を買って飲んでみる。効いたのかはわからないけどこれで眠くないはずだと自己暗示をかけようとしてみる。ここから先、赤羽付近に行くまで眠気との戦いだった。フラフラ走っていたんだと思うが簡単な道だったので迷うことはない。赤羽付近で年配のランナーに久しぶりに出会う、この辺りにすんでいる方であとのコースはよく知っているという。事前に地図を見たときに少々分かりにくい所が多いと感じていたので付いていきたかったが私のペースよりも速く、しばらく走ると見失ってしまった。
寝ていない頭で地図を何度も見るが、あまり頭に入ってこない。お陰で3回ほどミスコース、コンビニで3本目の眠眠打破と普段は買わないチーズケーキのようなものを買って外で食べながら地図を見る。本当にルートが分からないときのためにスマートフォンで作成しておいたgoogleMapを見ようとするがバッテリー切れ。やれやれと思いながら用意しておいたモバイルバッテリーを接続してしばらくうろうろすると前を行くランナーを発見、どうやらコースに復帰したらしく付いていくと荒川沿いに出られた。
後はあまりルートの心配はないと安心して川越を目指す。すっかり明るくなってきて、早朝のジョギングをする人や河川敷で野球をする子供達が元気に走っていた。ジョギングする人の中には私達が何をしているのかを知っていて応援の声をかけてくださる方もいた。
188kmの地点にあるエイドの手前で大江戸コースのみ111km走ってきた選手に追いつかれ声をかけられる。私より走った距離は短いとはいえ既に100km程も走ってきているので疲れていない訳はないのだが大分速い。すぐそこのエイドまで頑張って付いて行こうと188km地点でテントを設営して待ってくれていた方々のところまでキロ6分程度で走った。
テントの中で少しだけ補給し、この先のルートの注意点を聞いた。頭がぼんやりしていてきちんと理解できなかったが難しいルートはないと言うことは解った。190kmを超え幹線道路沿いの整備された遊歩道を走っている間、数人の111km参加の選手に追い越されあと少し頑張ってと声をかけられる。同じ道を真っ直ぐ走り200km地点の歩道橋を歩いて登りいよいよ最後の2km、時計を見ると27時間46分経過しているところだった。
27時間台でゴールしたいな、と急にタイムを気にし始め最後の力で走った。やっとゴール出来る喜びと、もう走らなくて良い安堵を感じながらゴール地点を目指し無事ゴール。27時間56分31秒 18位 だった。
椅子で休んでいる間ビールを勧められたが丁重にお断りをして、お湯を一杯戴いてロッカーへ、テーピングを剥がすとテープの際の部分が少々出血していた。靴下の中は思ったより酷くない程度の血豆が潰れていた。
風呂に浸かっても痛くなさそうだなと、安心しながら浴場へ体を洗って湯船の中でリラックスしていたらいつの間にか寝てしまって、かなり熱い。立ち上がったら立ち眩みと空腹感がひどく休憩用のベンチに座った、そのまま1時間近く気を失っていたらしい。大丈夫か声をかけられ身体を揺さぶられてようやく起きた。
何とかロッカーへ戻り残っていた経口補水液を飲んで少し復活。その後ドトールコーヒーのサンドと眠りながら立ち食いうどんを食べてようやく体がもとに戻って帰宅した。
次回から同じように完走が難しいようなレースはゴール後も安心せず補給を怠らないことを肝に銘じることにした。次回はチャレンジ富士五湖112kmだがゆっくり完走目指して走りたいと思う。