お久しぶりの投稿です。東京は微妙に日中は暑い感じでしたが、昨日から気温がぐっと下がった感じです。しかも天候もあまり良くなく、今年は雨が多いのではないでしょうか。
さて、コロナ禍でなかなかスポーツが完全開放されない日々が続いておりますが、逆にこの間を利用してアスレチックトレーニングのプログラム作りはかなり進行したと思います。内容的には、緊急時のEAP(Emergency Action Plan)、そして熱中症・脳震盪/頚椎・雷対策・怪我の応急処置などのProcedures/Policies (対応順序や方針)と言ったところです。米国のそれに比べると月とスッポンですが、とにかくは原型的なものはできたと言っては良い気がします。これも学校側の理解があってこそで、本当に感謝するところです。
ただ、プログラムに満足しても所詮は書類上の話です。これがキッチリと遂行されるかは実際に事が起こらないことには本当のさじ加減は分かりません。確率はかなり低いとはいえ、起こって欲しくない怪我や病症などありますが、そこを想定してキッチリと対応できる準備は必要です。そしてその低い確率に遭遇するには、場数を打つしかありません(絶対に遭遇したくないけど)。
ですが、そんな中、しばらく前ですがEAPを活用する事柄がありました。EAPとは、Emergency Action Planの略で、緊急時の搬送方法などが中心となっています。救急隊員の方達がスムーズに搬送できるよう、または保護者や学校側の然るべき人間に如何に迅速に知らせるかが大きな課題となります。
結果、今回は上手く言ったと思います。これに関しては怪我や病症の内容によってはEAPがより複雑になるので、今回成功したからと言って次からは大丈夫というわけではありません。実際、不幸中の幸いは、今回のEAPそのものの内容はシンプルなものでした。今後の課題としては、怪我・病症の内容だけでなく、時間帯や曜日によってはEAPの実行が困難になる場合があるということです。EAPはチームワークが大切です。ですが、時間帯や曜日によってはそのチームメイトが最小限の場合が想定されます。しかも日本語を話せるのが自分だけの可能性もあるので、その最悪の状況を乗り切れる準備が必要です。
結論としては、良い面や反省点、そして今後予想される課題も見つかり、レベルは上がったと思います。先日、オンラインでEAPに関する講義を受けましたが、米国でEAPがある施設では、ない施設と比べて35%の救命率が上がっているそうです。これはおそらく日本にもいくらかは当てはまるのではないかと予測します。
書面上の緊急事態の対応策は作るのは簡単です。ですが、実際は違うと言った事があってもおかしくはないです。その度に修正し、次に活かし、使えるEAPを構築できる人材は常にその場にいるアスレチックトレーナーです。スポーツセーフティをお考えの教育機関は、素早いリクルート活動をお勧めします。全く普及していない分野なだけに、人材は極少数と思われます。