2013.07.26 横田夫妻参考人のご意見 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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悪さしながら男なら 粋で優しい馬鹿でいろ

平成25年7月26日 衆議院北朝鮮拉致問題特別委員会での横田夫妻参考人のご意見

 

○横田(滋)参考人 

一九七七年の十一月に新潟市で北朝鮮の工作員に拉致された横田めぐみの父でございます。

 めぐみのことは、当初は、国内の身の代金目的の誘拐だろうと言われまして、新潟県警始まって以来という大規模な捜索をやってくださいましたのですが、めぐみの姿はもちろんのこと、遺留品も全く見つかっておりません。

 それで、二十年間は国内の事件と言われておりましたのですが、一九九七年に参議院議員の橋本敦議員の事務所から連絡がありまして、北朝鮮の工作員に拉致されて平壌にいるらしいという情報をいただきました。

 それから、国会で間もなく西村眞悟代議士が橋本総理大臣に質問してくださいまして、ただ、そのときには、ちょっと回答書がおくれていましたので、総理は、人権問題でもあるからということで、余り明確なお答えはありませんでした。しかし、五月になってからは正式に認定されましたけれども、そのときには調査中ということでした。

 しかし、このときは、テレビの生中継もありましたし、日本じゅうの方が、その当日の産経新聞、それから翌日以降の読売新聞、朝日新聞、毎日新聞等も全部が報じましたので、日本人が拉致されているということがわかりました。

 それから、家族会の結成等も三月の二十五日に行われまして、しかし、このときは、全員が参加したわけではなくて、八人の方、そのうち一人の方は御病気のために、実際、出席した七人の家族でつくりました。

 そして、小泉総理大臣の訪朝によって北朝鮮は拉致を認めましたが、さらに、そのときに、めぐみは死亡ということになっております。

 しかし、その後、北朝鮮から提出されました遺骨は別人のものということがDNA鑑定で出てきておりますので、北朝鮮の言うことはとても信用できません。

 ですから、まだ生きていると我々は思っておりますので、ぜひ一日も早く解決していただきたいと思います。

 それから、めぐみの場合は十三歳ですから、児童の権利条約、これは北朝鮮も加盟していますが、これには、子供を親から引き離してはだめだということ、それから、子供が家に帰りたがったら帰さなきゃならないというようなことがありますが、北は全く無視しておりまして、今さらそんなことを追及してもしようがないかもしれませんが、一日も早く、そのほかの人も含めて、日本に帰宅できるように御尽力をくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

○横田(早)参考人 

皆様、おはようございます。

 私たちのめぐみが行方不明になってから、もう三十六年目に入りました。二十年間という、全く行方がわからない期間というものが私たちに与えられました。

 本当に長い苦しみの中で、皆さんに助けられて何とか生き抜いてまいりましたけれども、まさか、北朝鮮による拉致、そのようなことがあるなんて考えたこともありませんでした。そのことが二十年後に発覚し、そして、北朝鮮の指導者の指令によってたくさんの工作員がいろいろな国々に放たれて、その国の善良な人たちを次から次からと煙のように消えていくような形でさらっていって、そして、親も子供も本当に人間としてもう最悪の悲しみの中で、この三十五年、四十年の方もありますでしょうし、たくさんの方がいらっしゃることがわかりました。

 私たちが立ち上がりましたころは、家族会をつくって、救うために、救う会の皆さんと、また国民の方に訴えて、本当に一生懸命に頑張ってきましたけれども、北朝鮮という国がいかに大変な国であるのかということを私たちはまだ知りませんでした、最初のころ。だから、拉致なんてものはいいかげんなことでしょう、でっち上げではありませんかと、署名さえしてくれる方がいないような状況が長い間続いておりました。

 今は、小泉さん訪朝の後、一緒に助けを求めていた蓮池さんや地村さん、そして思いがけなく曽我ひとみさんという方も、五人の方と御家族、あんなに立派に子供たちが育っているんだなと不思議な思いもしながら見ておりましたけれども、そういう方が帰られて、本当にこれが現実であったんだということを私たちは悟りました。

 そして、この国とどうやって対峙していけば本当に我が子が何とか元気で命をいただいて帰ってくることができるのかということだけを、私たち家族も、みんなが年を老いながら待っているんです。それでも、なかなかそれが進んでいかない。

 せっかく育ててきた子供がこのような形で人生を本当に台なしにされ、家族もどれだけの苦しみの中で暮らさなければならなかったかという、この拉致問題ということを、本当に、皆様のお子様や御兄弟が同じような状況になっておられたら、皆様はどうなさるんでしょうか。そんなことは私たちはもう諦めます、仕方がありませんよ、一つの人生のことでしょうというふうにもう無視をされるのでしょうか。命がけで、自分が死ぬまで闘い抜いてこちらの国に戻してあげると思われるのが、本当のお父様、お母様の姿だと私は思っています。

 何にも要りません。子供たちを帰してください。帰すためにどうか全力を使って、そして、北朝鮮と対話をしてくださるなり、制裁をしてくださるなり、とにかくよい方法を見出してこのことを実現してくださることを、ことしこそお願いいたします。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。