2020.06.04 間違いだらけの構造力学教科書 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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世の中に必要なものは必要になります。
例え、今は笑われてもです。
限界が来るものについては、捨てなければ生きていけないからです。

この本は間違いが多すぎる。
いきなりしょっぱなから間違え続けている。
 
1.1 力の合成・分解
(1)アークtanの34.64/70は、どの関数電卓でやろうとも、26°19’44”である。
(2)ベクトルOCはX座標マイナスに向かっているのだから足し算ではない。したがって、43.3+(-14.5)=28.8kNになる。
 
2.7 張出し梁の計算
問題では、右端にある等分布荷重がかかる距離を4メートルとしておきながら、解説では3メートルにしている。
 
4.2 断面二次モーメント
(1)コンクリート橋脚のような形の断面二次モーメントの計算で、y1-y0の二乗とすべきところをy1だけにしている。また、y2-y0の二乗とすべきところもy2だけにして書いている。それなのにその後の数値計算では正しい計算方法をしている。
(2)H鋼の形の断面二次モーメントの計算で、てめえで公式を「12分の」と書いておきながら計算式には2分のにしている。計算した値は12で割っているので明らかに「1」抜けたミスプリント。
 
5.2 組合せ部材の応力
(2)鉄筋の応力計算で5.0×10^8となっているが、その前にPは5.0×10^5だと書いておきながら勝手に8乗に変わっている。そして計算結果は5乗でやっている。
 
6.1 曲げ応力度
(1)断面係数を出すにもかかわらず単位をミリメートル4乗にしている。断面係数の単位は立方ミリメートルであり、ミリメートル4乗は断面二次モーメントの単位である。
 
9.2 モールの定理
片持ち梁のたわみ計算で、0.0142ラジアンを導き出し、それを度分秒に変換しているみたいだが、その結果を49分ちょうどにしている。しかし関数電卓で0.0142ラジアンを確認するとそれは81分48秒になる。
 
「2.4 単純梁の計算(傾斜荷重・モーメント荷重が作用する場合)」の解答解説で示されている図がおかしい。最大値のポイントが最大になっていない。
 
「第6章.部材断面積の性質」の章末問題の解答解説で、「=」とすべきところを「−」と書いている。
 
「第7章 柱」の章末問題の解答解説で、断面二次半径の計算が0.123ミリメートルとしているが、これを電卓でやると37.53ミリメートルになる。
 
以上デタラメ多すぎなのに、Amazonあたりでは高い評価を受けている。
 
このシリーズは土質力学もあるが、それも似たようなもんで間違いだらけである。著者は近畿の工業高校の先生ら数人で書いているようであるが、書いた人の名前も書いていない無責任体質な本である。